【中学受験】小学6年生春期講習を受けない選択肢はありか?大ありでしょ!
塾で勉強している人もしていない人も、3月中旬の今日この頃、分析会やら報告会やらオンザロードやらで宴もたけなわ、気持ちが盛り上がってきているのではないでしょうか?
オンザロードって言うくらいですから虎舞竜のコンサートかと勘違いされた方も多いのかと思います。
ところが、いっこうに高橋ジョージが出てこないわけでありまして、がっかりしながら有楽町のオイスターバーでしこたま牡蠣を食う夕べ。
どうでもいいですけど、アレめちゃくちゃテンション上がりますよね。分析会やら報告会やらオンザロード。
堂々ステージに立ち並ぶピッカピカの講師陣はフレディ・マーキュリーかカート・コバーンかケンドリック・ラマーか。
さて、3月も中旬を過ぎますと、いよいよアレがやってきます。
アレですよアレ、春期講習。
2019年の小学校の春休みは首都圏でしたら修了式は22日か25日、始業式は4月5日か4月8日でありまして、だいたい2週間くらい休みがございます。
この期間を利用しまして子供達は勉強ガンバロー!親御様は金をハラオー!贅沢はスシロー!
ってなわけで相変わらず寿司は回転しており、金には羽が生えており、ケツの毛までむしられて鼻血も出ないのであります。
私、新小学4年生、新小学5年生だったら春期講習はノータイムで申し込みだと以前に申し上げました。
え?新小学6年生は?と思った方もいらっしゃるのではないかと思います。
ノータイムじゃないの?
ええノータイムじゃございません。
ちょいとばかし考えた方が良いのではと思っております。
ちなみに、春休みの2週間、中学受験勉強あるいは志望校合格に向けてどう位置付けておられますか?
基礎固め?応用力強化?とりあえずスケジュール埋めなきゃ!って?
さて、新小学6年生の春休みをどのように位置付けるのか、この答えは一つではありません。課題によります。
ですが、2週間もの間自由な時間があるわけですから目的を持った過ごし方をしたいものです。
私のオススメは志望校までの距離を測り、何が足りていて何が足りないのかを知った上でいったんは基礎固めをすることです。くれぐれも過去問を解くのはできる限り昔の一年度のみにしておきましょう。過去問で勉強しちゃあいけません。
そんな一年こっきりの過去問と基礎固め、こいつに春休みの時間を割いた方がいいのでは?と考えております。
過去問を解くのは何のための一年間なのか目的をはっきりさせるため。
基礎固めをするのは、もうここから先で基礎固めをしっかりやれるのは夏休みくらいしかないから。
そんな夏休みもだいたいは夏期講習や合宿等がございますので、満足に時間を使うことができません。
夏期講習に行かなきゃいいじゃん!って?
素晴らしい意見ですね。夏休みの40日間の時間をフルに生かした学習計画を立てられる強者ならそれでもいいと思いますよ。
でも普通はそうじゃないですよね。だいたい長かったり暑かったりすると人間ダレます。
春休みだったら短すぎず長すぎず、基礎の総点検にはうってつけでございます。
ここまで読んでいただくと春期講習なんて行かせる必要ないんじゃね?なんて思われてしまうかもしれません。
そこで小学6年生の春期講習って何なの?何の意味があんの?ってのを見ていきたいと思います。
小学6年生の春期講習 各塾のカリキュラム
小学6年生の春期講習、なんかワクワクすることをやってくれそうな気分だけが満開の桜とともに匂ってくるわけですが、実態は重要単元の復習がメインです。
では大手4塾の算数のカリキュラムを見ていきましょう。
SAPIXの春期講習
割合、平面図形、立体図形、グラフ、規則性、場合の数
参照元 小学6年生スプリングサピックス より
早稲田アカデミーの春期講習
規則性・場合の数、立体図形、数の性質、速さ
参照元 小6春期講習会 算数 より
四谷大塚の春期講習
文章題、図形、数と規則、速さ
参照元 予習シリーズ 春期講習 算数 6年生より
日能研の春期講習
日能研は6年生の春期講習のテキストを持ってないので分からないです。しかもウェブサイトにも書いてないのでさっぱり何やるのか分かりません。
というわけで日能研は除いて話を進めます。
各塾の算数のカリキュラムから読み取れること
小学4年生、5年生の2年間でいっぱい色んなことをやってきましたよね。なんちゃら算やら何やらと。
で、各塾では口を揃えて「春期講習とは総復習と新しい学年へのスタートだ」とテンション高めに言っております。
ただ、総復習という割には全部の単元を網羅してませんよね。
なんかおかしいなと思いません?
これね、入試頻出単元で、ちゃんと理解しとかないとやばいところを中心にやってるんですね。
春期講習が終わっていよいよ本格的に6年生の授業スタート!となりますと、これまでやったところをちょっと振り返りつつ、応用にチャレンジして入試問題を解けるレベルに仕上げていく、みたいな授業になります。
でも大前提として基礎が身についていないとついていけない。
とくに、重要単元、入試頻出単元の基礎が身についていないと本格的にやばい。だから春期講習で補おうって魂胆なんです。
見てみてください。
早稲田アカデミーと四谷大塚がかぶっているのは、まぁ仕方ないとして、SAPIXと早稲田アカデミーを比較してみてくださいよ。
図形、規則性、場合の数、速さ。
SAPIXの春期講習に速さはないですって?嫌だなあ。グラフの回は水量と速さの2本立てで、8割がた速さです。
したがいまして、グラフ=速さと思って頂けると良いです。
偶然の一致とは思えないくらいかぶってるでしょ?
本当は今まで習った単元を全て復習してくれると一番いいんですけど、時間の制約もありますからそうもいきません。
その代わり、小学6年生の本格的授業に備えて重要事項を徹底して押さえる、それが中学受験塾における春期講習の位置付けです。
学習に優先順位をつけてくれているわけですね。
春休みを復習中心、基礎固め中心に進める理由
春休みを復習、基礎固め中心に進めるのはなぜか?
すでに答えを言ってしまいましたが、小学6年生の春休みをあけますとまとまった基礎固めの時間は夏休みしかないわけです。
ちょろっとした振り返りと応用へのチャレンジという小学6年生の授業についていくには基礎の理解がどうしても必要です。春休みあけてしまうと基礎の理解をするまとまった時間なぞ夏休みまでほとんどないですから。
その夏休みすら夏期講習、合宿に追われ腰を据えて基礎固めをする時間なんかほとんどない。
ですから春休みは小学6年生の授業についていくための準備期間と位置付けた方がいいんです。
つーか、なんで基礎が必要なの?って方は↓で基礎固めって何なのってのを書いてます。
え?基礎なんて完璧?常時、偏差値70オーバー?じゃあそのまま突き進んでどうぞ春期講習を受けてくださいな。
偏差値60未満で安定している、もしくは60超えたり超えなかったりで安定してないですって?そりゃ何かが足りてませんよ。
その何かってのは、何らかの穴です。理解の穴。解法を覚えていたとしても、理解できていないところがある。
だから上位に食い込めなかったり、安定しないわけです。
もし穴が見つかって塞ぐことができたら小学6年生の一年間がすっばらしい一年間になるでしょう。
だって、基礎ができてるからあとはそれを応用につなげる力を身につけるだけ。そしてそれは授業でちゃんとやってくれます。
毎度の授業が楽しくなること請け合いです。
春期講習でも復習はやってくれますよ。でも、それは重要単元のみです。
その他の単元に穴がある場合はスルーです。
私は成績が悪ければ悪いほど、新小学6年生は春期講習に行くよりも自宅で学習した方がいいと考えております。
自宅の方が自分のペースで理解に時間を使えるからです。
春休みの自宅学習で基礎固めをする方法
家庭教師の先生がついていないご家庭でしたら、どうやって独力で基礎固めをするのか分からないのではないかと思います。
そんなに難しくありません。
公式を使ってバンバン解いちゃダメですよ。
愚直に問題文を整理して、一つずつ納得しながら解くんです。
どんなに簡単な問題でも。
例えば予習シリーズでしたら例題をもとに丁寧に解説が載っていますよね。
そこで解説されている通りに解いてみるんです。図を書いたり、表に起こしてみたり、絵を描いてみたり。
是非、親御様もチャレンジしてみてください。
予習シリーズの解説を読んで、その通りに問題を解いてみてくださいよ。
あー、こういうことかー、って分かりますから。
分かったら自信を持って言えると思いますよ。
図を書け!表に起こせ!絵を描け!ってね。
新小学6年生は春期講習に行くべきか行かざるべきか
一概に言えませんのでパターン別に行くべきケース、行かざるべきケースに分けていきたいと思います。
春期講習に行かない方がいいケース
1.何となく流れ的に春期講習に行くケース
2.成績が伸び悩んでいるけれども何が原因か分からないケース
3.春期講習で学習する分野以外が苦手なケース
これらのケースに当てはまる場合はあんまり意味がありません。
春期講習は万能ではありません。
目的があって参加するから意味があるんです。目的もないのに参加したとしてもいつもの授業と大して変わりありません。
春期講習に行った方がいいケース
1.春期講習で学習する分野が苦手なケース
2.小学5年生までの学習は万全の状態でさらに上を目指したいケース
3.基礎の理解はできているが応用問題でつまづいているケース
これらのケースに当てはまる場合は春期講習に行っといた方がいいでしょうね。
1の場合だったら苦手を克服するという目的があります。
2の場合だったら小学6年生の学習を先取りするという目的があります。
3の場合だったら応用問題を解けるようになるという目的があります。
とにかく受験勉強は目的、目的、目的です。
何が目的なのか分からないのに勉強するなんて時間の無駄以外の何物でもありませんから。
国語の場合
上で書いてきたことは主に算数を念頭に置いております。
では国語はどうか?
春期講習に行くのも良いのですが、今まで受けてきた授業であまり成績が芳しくないのであれば少しアプローチを変える必要があるかと思いますね。
国語の成績が上がらない理由は大きく分けますと、
1.言葉を知らない
2.入試の国語をどう解くか知らない
という2つに分けられます。
2はテクニカルに学べます。
スーパーテクニカルに論説文(説明文)を読む過程はこちらで紹介してます。
物語文の読み方はこちらを読んでみてください。こちらもスーパーテクニカル。
問題は1です。テクニカルな解き方をする以前に、語彙がない、つまり感情を表す言葉や、言葉自体の意味が分からないと話になりません。
そもそもの語彙という大前提がグラッグラで問題文を理解できないのであればふくしま式「本当の語彙力」が身につく問題集[小学生版]に取り組んでみてください。
この参考書は良かったです。語彙を身につけることに特化して書かれた参考書の中では最も良いと思います。
総じて言いますと国語は別に春期講習にまで行って学ぶ必要はないのではないかと。
ま、他の教科とセットでついてきますから、春期講習を受ける以上、国語の授業も受ける必要があるのですが。
以上をまとめます。
小学6年生の春は復習と基礎固めに時間を使った方がいいです。
総復習しましょう。
春期講習では全ての分野の総復習はできません。
成績が悪い、自信がない人ほど春期講習への申し込みは熟慮してください。
なんでそんなこと言えるのかって?
解いたからですよ。SAPIX、早稲田アカデミー、四谷大塚の春期講習テキストを全部解いて検討したからです。
あ、ただし日能研は解いておりませんので悪しからず。
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