【中学受験】小学5年生の学習計画・スケジュール 小4との違い
一般的な中学受験塾では、
小学4年生は基礎
小学5年生は発展
小学6年生の前半は復習、後半は志望校対策
と学習内容が変化していきます。
こうした変化をはじめから知っておくとそれなりの心構えができるってものです。
急に現れたナイアガラの滝に右往左往せず、落ち着いて対処できるわけですね。
この学習の仕方をスパイラル方式とかいったりします。
4年生でやった基礎を5年生で反復するとともに更に発展させ、そして6年生の前半で全範囲の復習を行い、完成させる、と。
スパイラル方式はあたかもサピックスが発明したように言われておりますが、30年以上前の予習シリーズもスパイラル方式でした。
このあたり、名前をつけたもの勝ちですね。
発明したのは四谷大塚で、商標登録したのがサピックス、みたいなイメージ。
スパイラル方式はサピックス、四谷大塚、早稲田アカデミー、日能研といった大手塾の常套手段であります。
上であげた塾のうち前3つは5年生で4年生の復習をしつつ中学入試の範囲をほぼすべて終えます。
例外は日能研でして、6年生前半までかけて算数の比を完了させます。
他の塾に比べるとちょっとだけゆっくりです。
テキストの誤植を探しながら勉強する探究型学習(PBL)を実践されているのでそれも仕方ないでしょう。
小学5年生は4年生の学習内容を復習しつつ発展させます。
それなら入塾も小学5年生でいいような気もしなくもありません。
「なんだ、4年生の内容をもう一回やるなら5年生でも十分じゃん」って。
まぁ理屈ではそうなんですが、5年生入塾でついていこうとするのはかなりの苦労が伴います。
なぜって、ここで言ってる「発展」の度合いがやべぇんですよ。
「発展」どころじゃありません。「ハッッテーーン!」です。
いいですか、皆さんお腹から声を出してくださいよ。
「ハッッテーーン!」です。
さて、小学4年生から5年生になりますと「ハッッテーーン!」しますので当然ながら学習計画、スケジュールの組み方も変わってまいります。
小学5年生がどのように学習計画を立てて、どんなスケジュールに落とし込むのか、そんなお話をしていきます。
ちっさい体で いっぱい塾
頑張れ 頑張れ ぼくらの5年生!
Jedi Mind Tricks Presents: Army Of The Pharaohs / Dump The Clip
小学5年生の学習方針
小学5年生になったときに意識しておいた方がいいのが定着です。
要するに復習して頭に叩き込もうぜ、ってわけです。
予習シリーズを使っている方は、4年生は予習型、5年生からは復習型にシフトするといいです。
なぜそのほうがいいかっていうと、4年生では予習や授業で理解・記憶できていたのが5年生では十分にできなくなるからです。
もちろん全部一撃で理解できる例外の人もいると思います。
が、普通の子は5年生で習うややこしい学習内容を一撃で理解できません。
内容が難しく、そして量が多くなるので復習が大事なんですね。
予習と授業で理解した気でいても、ちゃんと復習しないと1週間後にはもぬけの殻です。
小学5年生の学習計画・スケジュール
小学5年生の学習計画例です。
予習シリーズを前提にしております。
算数 | 国語 | 理科 | 社会 |
例題・類題 90分 | 音読 15分 | テキスト音読 20分 | テキスト音読 20分 |
基本問題 60分 | 漢字 10分×5日=50分 | 要点チェック 15分 | 要点チェック 15分 |
計算 10分×7日=70分 | ことば・語彙 15分 | テキスト精読 60分 | テキスト精読 60分 |
基本問題 30分 | 漢字 確認問題 20分 | 演習問題集 基本 30分 | 演習問題集 基本 30分 |
練習問題 90分 | 問題演習 30分 | 演習問題集 練習 60分 | |
練習問題 60分 |
※青は予習、赤は復習
4年生の学習計画例では予習の時間を多めにしていましたが、5年生でそれをやると破綻します。
一人で理解しようとすると時間がかかりすぎるからです。
予習は塾でチンプンカンプンにならないくらいにとどめておいて、復習で理解・定着に努めた方が効率的です。
小学4年生の学習計画との違いは、
1.復習に時間を割く
2.算数は予習段階では基本問題だけに留める
3.理科・社会は予習段階ではテキスト読んでちょっとした問題に答える
この3点です。
一応言っときますが予習は大事ですよ。
ただ、小学4年生のときの感覚でいるとえらいことになります。
学習計画のポイント
この学習計画はだいたい組分けテストの偏差値55〜65くらいをターゲットにしています。
もし現在の偏差値が40くらいでしたら、算数の練習問題と理科の練習問題はバッサリ切っちゃってください。
練習問題とは言いつつ難易度は高いです。
無理に手を出すと消化不良になります。
ですから、基本問題までちゃんと解けるようにして、苦手分野を作らないようにしたほうが利口です。
偏差値65以上を目指す人も基本的にこれと変わりません。
学習した後の間違い直しをきっちりやって自分のものにすれば練習問題レベルまでで十分です。
最難関の応用Bは手を出す必要がありません。
よっぽど高い場所を目指すのでなければ。
では小学5年生は1週間でどれくらい時間が使えるのでしょうか?
あわせて読みたい
最新のホカホカ記事
最新のホカホカ記事の一覧はこちらから書いている人の紹介
星一徹のプロフィールはこちらから- 前の記事
【中学受験】算数 円の転がり移動・作図の方法 2022.04.25
- 次の記事
【中学受験】分数・小数の混合計算問題の解き方と工夫 2022.05.14