【中学受験】公文の算数どこまでやるか・いつからやるか 特にやめどきに困るよね

【中学受験】公文の算数どこまでやるか・いつからやるか 特にやめどきに困るよね

公文で身についてしまった悪癖とは

公文で学んだ子たちは(一部の例外を除いて)小学校の算数で困ることはございません。

それどころか他の子たちよりもできる自分に誇りすら抱いているかもしれません。

 

とんでもない傲慢ですね。

 

そんな子たちが身につけてしまった、いえ、当たり前だと思い込んでしまっている公文の3つの罠。

その1 条件を整理しない

公文式では文章題はおろか図形の問題も学びません。

正確に言いますと文章題はほんの少しあるんですけれどもね。

あ、図形はまるっきり学びません。

 

そんな子たちが小学校のカラーテストで「算数100点!」とYO!YO!してるわけです。

 

オメェ、何も知らんだろ。

 

どっかの誰かの有名な言葉にも「知らざるを知らずとなす。これ知るなり」とあります。

要はイキってんじゃねぇぞ、って意味です。

YO!YO!公文キッズはまごうことなくイキっております。この世間知らずのはねっかえりが!

 

文章や図形から条件を整理するなんて公文では習いません。

ですから0です。ゼーロー。能力ゼーロー。

 

克服するには、

「文章から読み取れることを整理する」

「図形でまずは分かっている長さや面積、体積を書き込む」

といった訓練が必要なんですが、算数が得意だと思っていると聞く耳持ちゃしません。

 

これを克服するには経験上、失敗してからの強制しかありません。

「とにかく条件を書けや!図形に分かってることを書けや!マジでしばくぞ!」

ってな具合です。

 

間違えて、あるいは分からなくて泣き喚いている子どもに、それでも強制する。いえ、矯正する。

 

辛いですよ。

 

自分によく似てますもんね、我が子。でも似てるからこそ心を鬼にする。

その2 式を立てない

公文式ではほぼ全ての問題で最初から式が立っています。

つまり、いきなり計算!(倒産しそうですね)で成り立っているんです。

 

ところが中学受験の算数の問題は、1.条件を整理する、2.隠れた条件を発見する、3.解法を当てはめる、そして4.式を立てるという順番で解いていきます。

式が初めから立っている公文式とは全く違うわけですね。

 

式を書かないのは子どものサガなのか、公文式の弊害なのか。

 

それは分かりませんが、算数が得意と自負する(勘違いしている)天上天下唯我独尊な子は式を書かない傾向にあります。

できる、とか、暗算がかっこいい、とか、式を書くのは格好悪いとか、面倒くさいとか、もう理由はどうでもいいです。

 

とにかく式を立てろ!

 

「式なんか書きたくない〜!」

とベソかいてたら、とにかくやれ!ハゲ!と叱咤激励してくださいね。

 

あとで後悔しますよ。この悪癖。

その3 数の感覚が身についていない

ここで問題です。

4/5時間は何分でしょうか?

 

60分×4/5=48分

答え 48分

 

大人にとっては造作もない作業ですよね。

でも、小学4年生からするとよく分からないんです。

 

えぇ、どうして?帯分数同士の掛け算も割り算もできてて約分完璧なのになぜこれができない?

 

ひとえに数の感覚が分かってないからです。

分数とは、あるいは小数とはなんぞや、ってのが分かってないから計算はできるけれども、それを利用できないんです。

 

公文式キッズもまた然り。

 

計算に特化した公文式に慣れ親しんだ子どもは計算以外はできません

 

すると、時速9/10kmが分速何メートルなのか、60kmの0.75倍が何メートルなのか即答できないんです。

分数や小数が何をあらわしているか分からないからでしょうね。

 

数の感覚

 

公文式では身につかない感覚です。

これはひたすら変換の練習をするしかありません。

 

0.7kmは何mなのか?

4/5dLは何mLなのか?

1/2時間は何分なのか?

 

単位を変換する練習なんて公文式ではやりません。

したがって、中学受験勉強に入って小数、分数、単位の変換の単元に入ったら、難しい問題を解くよりも変換の練習をしながら数の感覚を身につけさせる、と。

計算だけの世界から世間知にステップアップ。

バイトから正社員になるみたいなもんです。

公文式の算数で身につくこと、身につかないこと

以上、公文式の算数で身につくのは計算力。

すでに立式がされた問題を解く力。

 

あぁ、公文式ではできない、できない、と言いまくってきましたが計算する力は大事ですよ。

計算できなかったら話になりませんからね。

初歩はクリアしているというわけです。

初歩だけね。

 

公文式でやってないのは論理的思考=思考力です。

つまり、条件整理とか、条件から導き出されることとか、立式するとか、ですね。

当然のごとくできません。そりゃやってませんもの。

 

ちなみに公文は算数のイメージが強いですが国語も優秀な教材です。

算数だけでは計算力しか身につきませんが、国語もやっていると読解力や論理的思考を身につけられます。

 

もしお子さんが年中さん、年長さんで将来中学受験も視野に入れているのでしたら算数だけじゃなくて、国語も一緒に学習することをオススメいたします。

公文の国語、とてもいいですよ。

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中学受験の算数の問題

では最後にこんな問題を解いてみましょう。

A市とB市は80kmはなれています。たかし君のお父さんはA市を車で出発して時速60kmでB市まで行く予定でしたが、途中、渋滞している区間があったので、予定よりも15分おくれてB市に着きました。渋滞区間は時速15kmでしか進めなかったものとすると、渋滞区間は□kmありました。

出典:予習シリーズ算数難関校対策 6年下 第13回入試直前対策(1) より

条件整理

・時速60kmでA市からB市へ向かう予定

・A市からB市までは80kmの道のり

・渋滞区間は時速15kmで進んだ

・渋滞のせいで15分余計にかかった

隠れた条件

・A市からB市まで80分かかる予定だった

・実際は渋滞があったため95分かかった

・予定と実際の速度の差は時速45kmである

 

これを線分図にしてみます。

実例 速さの問題

解法を当てはめる

これはつるかめ算の問題です。

順調に進んでたら80分で到着したのに95分かかっちゃった。その原因は時速60kmと時速15kmの差のせいですからね。

式を立てつつ計算する

まずは、時速60kmで95分かかる時の距離から実際に進んだ距離80kmを引きます。

60×95/60ー80=15km

これが渋滞によって生じた、想定と実際の距離の差です。

 

次に想定の速さと実際の速さの差から、渋滞区間中の時間を求めます。

15÷(60ー15)=15/45=1/3時間

 

つまり、渋滞区間中にかかった時間は1/3時間=20分です。

 

設問は距離を求めるように指示していますから、

時速15km×1/3時間=5km

 

よって、

答え 5km

となります。

 

解答編をなくしてしまったので本当に合ってるかどうかドキドキしてます。どうしよう、間違ってて炎上したら・・・!

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