【中学受験】公文の算数どこまでやるか・いつからやるか 特にやめどきに困るよね

【中学受験】公文の算数どこまでやるか・いつからやるか 特にやめどきに困るよね

低学年で公文、高学年で中学受験塾への宗旨替えはもはや成功の定説と化してまいりました。

そこで親御さんが悶々とするのがやめどきじゃないですかね。まさに苦悶式。

 

「一所懸命やってるし、まぁ、H教材くらいまで・・・」

とか、逆に

「C教材までしか進んでないけど4年生だしそろそろ・・・」

みたいな。

 

結論から言いますと、F教材までで中学受験に役立つ学習は終了いたします。

もちろんやりたければG教材、H教材までやっていただいても困ることはございません。

が、中学受験に役立つ、言い方を変えますと中学受験に出てくる計算はF教材まででございます。

 

だって、G教材に入るとマイナスの概念とか、100本ノックのような文字式の計算をするんですよ。

マイナスの概念も鬼の文字式計算も一般的に言いますと役に立たないものではございませんが、中学受験では役に立ちません。

 

なので上限はF教材まで。

つまり、F教材修了までがやめどき。

 

じゃあ下限はどこなの?

っていうと、D教材修了くらい、せっかくですからE教材修了までじゃないですかね。

なぜならD教材は分数の概念、E教材は分数の四則計算まで学習するからです。

分数は受験で苦労する子は苦労しますからね。

 

「え?うち小学4年生でC教材やってるけどD教材とかE教材まで頑張らなきゃいけないの?」

なんて声も聞こえてきそうです。

どうしても中学受験させたければ別にC教材までであっても、中学受験塾に乗り換えても構わないと思いますよ。

どうせ、DやE教材でやるような筆算も分数も中学受験塾でやりますからね。さらっと

ですから公文式の到達点に拘泥する必要もないわけです。

 

ただし、中学受験に役立つから、という世間のささやきに駆られて公文に入ったとしても、C教材まででしたら直接的に役立つかどうかは疑問でございます。

あんまり意味ないんじゃねぇ?ってのが私の考えです。

せっかくですからD教材、E教材まで進みたいものです。

 

では中学受験を考えたときにいつから公文を始めたらE教材修了レベルまで到達できるのか。

始めどきも肝心です。

 

仮に、小学2年生から慌てて公文に入って中学受験バッチコイ!なんて鼻息荒くしても最初はA教材あたりからエッチラオッチラやっていくわけですよ。

小学2年生から小学3年生の2月までの約2年間でD教材もしくはE教材を修了するにはブーストかます必要がございます。

 

始めどき、そんなところからお話ししていきましょう。

中学受験を考えたときにいつから公文を始めるか

我ながらすごい命題を立ててしまいましてチビってしまいそうです。

むしろ漏らしているかもしれません。

 

さて、一般的に中学受験の学習が本格化するのは小学3年生の2月です。

では小学1年生から公文を始めて小学3年生の2月にE教材まで修了させるとしましょう。

小学1年生から公文に入ったとして大抵は3A、2Aくらいからのスタートです。

そこからE教材を駆逐することを考えますと、

3A→2A→A→B→C→D→E

7段階をクリアしないとE教材修了までたどり着きません。

 

楽勝じゃん!と思われる方はきっと天才キッズクラブの感覚の持ち主です。あるいはヨコミネ式か。いずれにせよ素晴らしいですね。

 

しかしながら、

「7段階を3年でクリアする」

これ、普通の子だったらかなり頑張って到達できるかどうかです。

 

3A、2A、Aくらいのレベルだったら割とトントントンと進むんですよ。

でもA教材の引き算でつまづいたり、B教材の3けたの計算あたりで牛歩戦術、C、D教材までいきますと1年がかりで1段階というのがザラです。

 

したがいまして、数の感覚に優れた子でないのなら年長さん、もしくは年中さんで公文式に帰依するのが中学受験を見据えた時の現実ラインでございます。

公文のやめどきにも困っているぞ

小学3年生でI教材とかJ教材!?

それはすごい。

何しろ代数分野で中学3年生までの学習をしてますからね。もう、マジで拍手です。すり切れるくらい。

 

ただ、これが中学受験に役立つかというと大して役に立ちません

2次方程式の解の公式なんぞ問われませんし、連立方程式はむしろ学ばない方がいい。

 

ところが、時々小学2年生くらいでI教材だのJ教材だのをクリアしちゃう子がおります。

それはそれで素晴らしいんですけど、公文をあくまで中学受験塾のための予備校と捉えたときにはF教材までで十分。

F教材を修了していたとしたら公文の国語だけに専念するとか、あるいはピグマキッズくらぶにでも行っといた方がよっぽどいいです。

 

F教材以上をやっていてもあまり役に立ちませんし、何しろ公文の算数で身につけられるのは中学受験の算数のごく一部の能力ですから。

公文の算数で身につけられる能力

公文の算数で何が身につけられるのって、そりゃ計算力でしょ。

なんてのはみなさんご存知ですよね。

 

では中学受験で求められる算数の能力は何?公文の計算力はどこで役立つの?ってのが気になるところであります。

 

そこで中学受験の算数でどんな能力が求められるのか例によってヨレヨレのフリーハンドでしばいた図を描きますよ。中学受験の算数の問題を解く手順

1.まずは問題の中から条件を拾い上げて整理し

2.その条件から分かること(隠れた条件)を見つけ出し

3.解法を当てはめ

4.式に整理し

5.計算し

答えを出す

 

これが中学受験の算数でやっていることです。

「うちの子、こんなに整理して解いてない・・・ッ!」

と崩れ落ちなくても結構です。

無意識のうちに頭の中でこんな作業をやってますから、必ずしもこの通りでなくても構いません。

 

ただ、こういった作業が必要なのは間違いございません。

 

次に上であげた算数の問題を解く手順のうち、どこで公文式が火を吹くのか見ていきましょう。

 

最前でも申し上げましたように、公文の算数で身につく能力は9割が計算力です。

 

上であげた変な図のうち公文で身につけた能力はどこで輝きそうですかね?

はい、5の「計算する」ですね。

 

つまり、中学受験の算数を解くために必要な能力を5つと定義しましたら、そのうちの1つだけ

これが公文のアドバンテージです。

 

公文に月7,700円(税込)、年間92,400円(税込)払ってきた紳士淑女の皆様、がっかりすることはございません。

計算ができるってのは100%損になりませんからね。確実に計算力はつきます。

プレステ2台買ってお釣りがくるとしても我が子の成長・・・以下略。

 

ただ、公文やってたからって算数が得意になるとは限りません。

せいぜい算数における計算力だけの話です。

 

公文のメリットは計算力。

では逆にデメリットはあるんでしょうか?

 

ありません。

 

公文をやらせていたとしてもデメリットというデメリットはございません。

その代わり、公文で学んだ子どもにはある悪癖が身についてしまっているかもしれません。

 

一体何か。

世界不思議発見。

公文で身についてしまった悪癖とは

公文で学んだ子たちは(一部の例外を除いて)小学校の算数で困ることはございません。

それどころか他の子たちよりもできる自分に誇りすら抱いているかもしれません。

 

とんでもない傲慢ですね。

 

そんな子たちが身につけてしまった、いえ、当たり前だと思い込んでしまっている公文の3つの罠。

その1 条件を整理しない

公文式では文章題はおろか図形の問題も学びません。

正確に言いますと文章題はほんの少しあるんですけれどもね。

あ、図形はまるっきり学びません。

 

そんな子たちが小学校のカラーテストで「算数100点!」とYO!YO!してるわけです。

 

オメェ、何も知らんだろ。

 

どっかの誰かの有名な言葉にも「知らざるを知らずとなす。これ知るなり」とあります。

要はイキってんじゃねぇぞ、って意味です。

YO!YO!公文キッズはまごうことなくイキっております。この世間知らずのはねっかえりが!

 

文章や図形から条件を整理するなんて公文では習いません。

ですから0です。ゼーロー。能力ゼーロー。

 

克服するには、

「文章から読み取れることを整理する」

「図形でまずは分かっている長さや面積、体積を書き込む」

といった訓練が必要なんですが、算数が得意だと思っていると聞く耳持ちゃしません。

 

これを克服するには経験上、失敗してからの強制しかありません。

「とにかく条件を書けや!図形に分かってることを書けや!マジでしばくぞ!」

ってな具合です。

 

間違えて、あるいは分からなくて泣き喚いている子どもに、それでも強制する。いえ、矯正する。

 

辛いですよ。

 

自分によく似てますもんね、我が子。でも似てるからこそ心を鬼にする。

その2 式を立てない

公文式ではほぼ全ての問題で最初から式が立っています。

つまり、いきなり計算!(倒産しそうですね)で成り立っているんです。

 

ところが中学受験の算数の問題は、1.条件を整理する、2.隠れた条件を発見する、3.解法を当てはめる、そして4.式を立てるという順番で解いていきます。

式が初めから立っている公文式とは全く違うわけですね。

 

式を書かないのは子どものサガなのか、公文式の弊害なのか。

 

それは分かりませんが、算数が得意と自負する(勘違いしている)天上天下唯我独尊な子は式を書かない傾向にあります。

できる、とか、暗算がかっこいい、とか、式を書くのは格好悪いとか、面倒くさいとか、もう理由はどうでもいいです。

 

とにかく式を立てろ!

 

「式なんか書きたくない〜!」

とベソかいてたら、とにかくやれ!ハゲ!と叱咤激励してくださいね。

 

あとで後悔しますよ。この悪癖。

その3 数の感覚が身についていない

ここで問題です。

4/5時間は何分でしょうか?

 

60分×4/5=48分

答え 48分

 

大人にとっては造作もない作業ですよね。

でも、小学4年生からするとよく分からないんです。

 

えぇ、どうして?帯分数同士の掛け算も割り算もできてて約分完璧なのになぜこれができない?

 

ひとえに数の感覚が分かってないからです。

分数とは、あるいは小数とはなんぞや、ってのが分かってないから計算はできるけれども、それを利用できないんです。

 

公文式キッズもまた然り。

 

計算に特化した公文式に慣れ親しんだ子どもは計算以外はできません

 

すると、時速9/10kmが分速何メートルなのか、60kmの0.75倍が何メートルなのか即答できないんです。

分数や小数が何をあらわしているか分からないからでしょうね。

 

数の感覚

 

公文式では身につかない感覚です。

これはひたすら変換の練習をするしかありません。

 

0.7kmは何mなのか?

4/5dLは何mLなのか?

1/2時間は何分なのか?

 

単位を変換する練習なんて公文式ではやりません。

したがって、中学受験勉強に入って小数、分数、単位の変換の単元に入ったら、難しい問題を解くよりも変換の練習をしながら数の感覚を身につけさせる、と。

計算だけの世界から世間知にステップアップ。

バイトから正社員になるみたいなもんです。

公文式の算数で身につくこと、身につかないこと

以上、公文式の算数で身につくのは計算力。

すでに立式がされた問題を解く力。

 

あぁ、公文式ではできない、できない、と言いまくってきましたが計算する力は大事ですよ。

計算できなかったら話になりませんからね。

初歩はクリアしているというわけです。

初歩だけね。

 

公文式でやってないのは論理的思考=思考力です。

つまり、条件整理とか、条件から導き出されることとか、立式するとか、ですね。

当然のごとくできません。そりゃやってませんもの。

 

ちなみに公文は算数のイメージが強いですが国語も優秀な教材です。

算数だけでは計算力しか身につきませんが、国語もやっていると読解力や論理的思考を身につけられます。

 

もしお子さんが年中さん、年長さんで将来中学受験も視野に入れているのでしたら算数だけじゃなくて、国語も一緒に学習することをオススメいたします。

公文の国語、とてもいいですよ。

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中学受験の算数の問題

では最後にこんな問題を解いてみましょう。

A市とB市は80kmはなれています。たかし君のお父さんはA市を車で出発して時速60kmでB市まで行く予定でしたが、途中、渋滞している区間があったので、予定よりも15分おくれてB市に着きました。渋滞区間は時速15kmでしか進めなかったものとすると、渋滞区間は□kmありました。

出典:予習シリーズ算数難関校対策 6年下 第13回入試直前対策(1) より

条件整理

・時速60kmでA市からB市へ向かう予定

・A市からB市までは80kmの道のり

・渋滞区間は時速15kmで進んだ

・渋滞のせいで15分余計にかかった

隠れた条件

・A市からB市まで80分かかる予定だった

・実際は渋滞があったため95分かかった

・予定と実際の速度の差は時速45kmである

 

これを線分図にしてみます。

実例 速さの問題

解法を当てはめる

これはつるかめ算の問題です。

順調に進んでたら80分で到着したのに95分かかっちゃった。その原因は時速60kmと時速15kmの差のせいですからね。

式を立てつつ計算する

まずは、時速60kmで95分かかる時の距離から実際に進んだ距離80kmを引きます。

60×95/60ー80=15km

これが渋滞によって生じた、想定と実際の距離の差です。

 

次に想定の速さと実際の速さの差から、渋滞区間中の時間を求めます。

15÷(60ー15)=15/45=1/3時間

 

つまり、渋滞区間中にかかった時間は1/3時間=20分です。

 

設問は距離を求めるように指示していますから、

時速15km×1/3時間=5km

 

よって、

答え 5km

となります。

 

解答編をなくしてしまったので本当に合ってるかどうかドキドキしてます。どうしよう、間違ってて炎上したら・・・!

計算する箇所は意外と少ない

上の例を見ていただいてお気づきでしょうか?

そう、計算する箇所ってあんまりなかったですよね。

そして計算自体、大して難しくなかったですよね。

 

中学受験の入試問題で問われる計算力ってそんなに大層なものは求められません。

むしろ問題を整理して、論理的に条件を導き出し、解法を思い浮かべ、立式する能力が求められます。

 

ですから計算するスキルをダイヤモンドのように磨き続ける公文式は役に立つけれども決定打にはならないってわけです。

 

そんなにがっかりしないでくださいよ。

公文をやっていると数に親しむことができます。

数に苦手意識を持たずに済むんです。

 

これってすごく大きいことですよ。

だって、算数が本当に苦手な子は数を見た瞬間に意気消沈、混乱状態。

 

公文は甘やかしません。

意気消沈も混乱状態も、自分で解決して、自分で先に進む、そういった力を育んでくれます。

 

数が出てきたって問題なし!来るなら来い!そう思えるようになったらしめたものです。

あとは練習あるのみ。

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