【中学受験】1月入試の私立中学を受ける意味は単なる力試しだけではない

【中学受験】1月入試の私立中学を受ける意味は単なる力試しだけではない

力試しのために1月に入試が行われる私立中学を受験してやろう、あわよくば合格できたら・・・、と皮算用に励んでますか!ボーイズアンドガールズ、レディースアンドジェントルメン!

 

メリークリスマス!

 

おっと、一日遅れですね。まあいいでしょう。

 

さて、1月入試でございます。1月10日頃から首都圏では千葉県と埼玉県の私立中学の入試が始まりますが、早くに始まる理由はもう皆さんご存知ですよね。

千葉やら埼玉は田舎で人気がないから青田買いしてるわけじゃありませんよ。失礼です。とくに浦安と市川に謝ってください。

東大宮と幕張には謝らなくていいです。

 

そういう決まりだからなんです。

 

わざわざ力試しをさせようと思っているんじゃなくて一般財団法人私立中学高等学校協会がそう決めちゃってるんです。千葉と埼玉の解禁日はそれぞれ1月20日、1月10日、東京と神奈川は2月1日から(2019年度入試においては)。

例外は帰国生枠(インターナショナル枠)です。こちらは東京、神奈川でも1月もしくは12月に試験をやってたりします。

基本的には東京、神奈川は2月から、千葉は1月20日、埼玉は1月10日からなんです。

 

ってわけで千葉と埼玉の私立中学はかませ犬ではございません

 

千葉県民、埼玉県民の皆さんには朗報ですね。わーい、地元愛で合格目指すぞってね。

 

ところがそうは問屋がおろしません。

東京や神奈川の猛者が力試しでいっぱい千葉県や埼玉県にやってきます。マザー牧場かむさしの村に行っとけよ、と県民の皆さんは思うかもしれません。

 

どっこい、都民とハマっ子に待ち受けるトラップ。

「土呂!?なんで遺跡が埼玉にあんだよ!ありゃ静岡じゃねーのかよ!」

「おい!似たような色の電車に乗ったら桶川とかいうわけの分からない駅に来ちまったぞ!桶川マインで買い物かよ!」

「海浜幕張に行くつもりだったのに新松戸にいるのはなんでだ!?」

 

ま、一度行ってみるといいです。マジで電車間違えたらシャレにならないですからね。

 

というわけで1月に入試が行われる千葉や埼玉の私立中学を受ける意味を私なりに書いていきます。

1月入試は絶対に受けた方がいい

2月からの試験に照準を絞っているから1月は勉強に集中する?それは潔いですね。

短期決戦のために力をたくわえておきたいという意見を否定はいたしません。でもね、私は絶対に受けておいた方が良いと思います。

 

力試し、という意味ではなく心の余裕を確保するためです。できればレベルを落としてでも2校、3校と受けて1校でも受かっておくのが良いと思います。

 

すでに行く先があるという安心感は何物にも代え難いものがあります。

 

「安心しちゃって気が緩むんじゃないかしら」と心配に思いますか?

心配ご無用。

この時期まで受験勉強をしてきた子供の精神状態は、それくらいでは緩みません。仮に少々緩んでしまったとしても、たかだか1週間くらいの緩みでこれまで積み上げきたものは簡単には緩みません。

もし、緩んでしまい結果が伴わなかったとしたら、元からその程度の覚悟だったと諦めましょう。

 

さて、今はネットで合否が発表されますよね。その日中に合否が発表されたりします。

例えば2月1日不合格だった時のお子さんの精神状態、想像したことありますか?

 

暗黒です。

子供にとっての中学受験

私立中学受験勉強をしてきた子供にとって、地元の公立中学に行くことになるってのは途方もなく恐ろしいことです。

どのくらい恐ろしいかって、死をも覚悟するくらい、です。誇張はしていません。

30年経った今でも夢に見るくらい恐ろしい、それが公立中学に行くことです。

 

公立中学の悪口言ってるわけじゃないですよ。私立中学入試に人生をかけて挑んでいると言いたいだけです。

 

もちろん親も本気でしょう。が、2年、3年、親の期待を痛いくらい受けて、小学校では中学受験勉強をしている子なのよ、と噂されてきた子供は、人生の全てをかける意気込みでのぞんでいるんです。

 

2月からですと、せいぜい5日くらいまで。たったの5日で勝負が決する。

そして、そういう状態にある時はほんの少しのことで平常心を失ってしまう。2月1日の結果を聞く前にボロボロになってしまった経験は↓で書いてます。

【中学受験】偏差値65の涙 偏差値65で受験失敗、偏差値55で御三家合格

1月に受かっていたとしても気持ちのバランスを崩しちゃうんです。それくらい張り詰めていて、純粋で、脆い精神状態にあるわけです。

受かってなかったとしたらなおさら。

 

せめて、1月はレベルにかかわらず入学できる私立中学を確保しておいて欲しいのはそれが理由です。

 

当然、第一志望に受かるのが最も望ましいのですが、そうじゃない子の方が多い。

中学受験で全滅といった事態を避けるためにレベルを落としてでも私学への道を作る、それは決して逃げでも甘えでもありません。

中学受験で全滅してしまった子

精神的ケアやら何やらというのは私の専門外なので語りません。

が、まあ見たままのことを話すくらいはできるんじゃないかと。

 

2月の受験を終え、私の塾では集まる機会がありました。基本的には受かった子がそれぞれの進学する学校のことを語ったりするのですが、全滅の子もなぜか参加しておりました。

 

途中で泣いてましたよ。トイレで。

 

なんでこんなイベントに参加したんだよ、と私は思いましたが、見てたら私まで泣けてきました。

志望校でもなんでもない中学に受かっただけの私とその子の差はあまりにも大きかった。

 

また、別の子ではありますが、いたたまれず越境した子もいました。

 

脅すつもりはありません。

でもね、レベルを落としてでもどこかの中学に入れるようにする、それって中学受験を始めさせてしまった親の責任でもあると思うんです。

偏差値で学校の質を判断するな

偏差値40の私立中学ってレベル低そうに思えますか?行ったらレベル低い子たちがいるとでも?そんな学校に行かせたら心配?

んなこたぁない。安心してください。

 

中学受験での偏差値40の学校は高校では概ね偏差値60〜70くらいです。公立中学トップクラスの子たちが集まってくる学校。それが、中学受験において偏差値40の学校です。

↓で偏差値40の私立中学の高校における偏差値と、大学合格実績を紹介してます。

【中学受験】偏差値40の私立中学のレベルと偏差値40からの成績向上術

1月受験の偏差値40の学校ってどんなもんなのか見ていきますよ。

偏差値40付近の学校

西武文理、城西川越、八千代松陰、埼玉栄、大妻嵐山、春日部共栄

 

こんなところが偏差値40付近ですね。ま、相対的に入りやすいってわけです。

参照元:四谷大塚ドットコム 偏差値一覧

 

では、これらの中学の高校の偏差値はどんなもんかと言いますと、

西武文理・・・高校で普通科偏差値68

城西川越・・・高校で普通科偏差値59

八千代松陰・・・高校で普通科偏差値59

埼玉栄・・・高校で普通科Sコース偏差値60

大妻嵐山・・・高校で普通科スーパーアドバンスクラス偏差値63

春日部共栄・・・高校で普通科特進コースS偏差値63

参照元:みんなの高校情報

 

上を見ていただいて分かっておいて頂きたいのは偏差値40の学校は決して頭がよくない子供が行く学校じゃないよ、ってことです。場合によっては、入学後にしっかり学んで旧帝大、医学部に入る子だっています。

 

何より、偏差値とかいう数値を元に選ぶなよ、と。

 

6年間いるんですよ。中学の偏差値がいくつだったかなんて学校生活では全く関係ありません。それよりも学校の雰囲気とか、ワクワクする感じや、落ち着くなぁーというフィーリング。そういうことを重視した方が気持ちのいい6年間を過ごせます。

1月入試の私立中学の紹介

さて、最後に1月入試の私立中学、出願期間をまとめています。

小学6年生の子にアドバイスをするのは罪なのは分かっております。

でも、お願いですから、どこか受けてください。レベルを落としてでも受けて、どこかに受かっておいてください。

 

選択肢はいっぱいあります。まだ出願期間の範囲内です。(2018年12月26日現在)

学校名試験日出願期限
栄東中学校A日程 1月10日

B日程 1月16日

東大特待 1月12日

A日程 1月8日

B日程 1月15日

東大特待 1月11日

江戸川学園取手中学校第1回 1月17日

第2回 1月25日

第1回 1月16日 16時まで

第2回 1月24日 16時まで

渋谷教育学園幕張中学校1次 1月22日1次 1月10日 15時まで
市川中学校第1回 1月20日第1回 1月16日 15時まで
開智中学校第1回 1月10日

第2回 1月11日

先端特待 1月12日

先端A 1月14日

先端B 1月17日

第1回 1月5日

第2回 1月6日

先端特待 1月7日

先端A 1月9日

先端B 1月12日

立教新座中学校1月25日1月18日

※その他いっぱいあります。調べてください。

 

ちなみに栄東中学校はB日程が2回目の受験の場合(事前にA日程もしくは特待を受けている場合)、20点加算されます。チートだろ、それ。

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