【中学受験】成績が上がらない理由と下がる理由、上げるためのサポート
学校の成績下位10〜20%と成績上位10〜20%は固定、真ん中は流動的ですが大体定位置は決まっております。
これ、中高一貫校の話ですからね。全員で切磋琢磨なんて理想のまた理想。とくに最近は思考力型入試や作文だけで入ってきた子たちのフォローに追われて教員は四苦八苦。
ってわけで民間の塾が学校に入り込んでいるケースもございます。
教員経験のをある方でしたら「そんなん今更言うなよ」と一蹴されるかもしれませんね。
いつぞや書きましたが、憧れの中高一貫校に入って一発目の中間テストや期末テストの順位がそのまま3年間、あるいは6年間継続する傾向にあります。
詳細は上に書いた通りですが、成績が固定化されてしまうのは本人の中で基準値ができてしまうのと、とりわけ数学や英語は一度サボると取り返すのに大変な労力が必要だからなんですよね。
「ま、このくらいかぁ」
と自分の立ち位置に納得しちゃった生徒が、髪振り乱して蛍雪の功とはいきません。
時間が経てば経つほど自己評価も固定化されますし、下位からの脱出は第一宇宙速度どころではなくなってしまいます。
中学受験も同様です。
上の層と下の層は固定。真ん中は流動的ですが、上位層に食い込んでくるのはまれです。落ちてくる子はいますけどね。
「いや、上位クラスに這い上がってきた子はいるぞ!」
とお叱りを受けるかもしれませんが、上位10%〜20%に這い上がってくるのはまれです。つまり例外。
何しろ「沼」とも称される中学受験界には例外を一般化したがる願望や希望が渦巻いております。あぁ、間違えました。怨念ですね。
華々しい逆転劇を期待してても普通はそんなこと起きません。
例外ケースを真似してみたり、根性論に走ってみたり、金にモノを言わせたり、お百度参りをするものの期待通りの成果が得られずがっかりすることの方が多いんじゃないでしょうか?
さて、本日はまず上がらない理由からお話をしていきます。
次に下がる理由のお話。
ネガティブな話が続いたあと、どのように成績を上げてきたかを紹介して終わりといたします。
まぁ、万人に通用するかどうかは知りませんが少なくとも合格体験談を読むよりは再現性がありますよ。
成績が上がらない理由
成績が上がらない理由、いっぱい思い当たると思います。
勉強してない
理解が遅い
やる気がない
・・・etc
でも、これ結果であって、理由じゃございません。
本当の理由は成績をあげる動機がないからに尽きるかと。
伸びる子、伸びない子様々おりましたが、伸びない子には共通点があります。
やらされてるだけで本人に動機がないんですよ。
やる気を出させるのも仕事のうち、なわけですが、人から与えられたやる気って持続しないんですよね。
だから、一瞬打ち上げ花火が上がった後、すぐに失速いたします。
一瞬だけ火を吹くのは意識が少しだけ変わるからです。ただし、根本的には何も変わっていないのでまた元の位置に落ち着きます。
じゃあ動機って何なの?って話ですが、
「ぼくは持続可能な海洋資源を維持するために海洋プラスチックの分解の研究がしたいから勉強をする」
なんて高尚な小学生は1万人に1人くらいですし、
「××中学校に行ってレベルの高い仲間と一緒に切磋琢磨しながら青春時代を送りたいから勉強する」
なんて子も大概おりません。
現実レベルとしてはせいぜい、
「運動会楽しそー!この学校行きたい!」
とか
「次のテストで上のクラスに上がりたい!」
とか
「教室で誰よりも速く正解を出して手をあげたい!」
とかくらいじゃないですかね。
これでも十分だと思いますよ。だって、立派な動機ですもの。
大人の感覚からすると「そんなちっぽけなことでいいの?」って思いがちですが、それは大人の方が世界が広いからであって、子供の世界は学校と塾です。
大体、大人だって「年間売上を150%達成して最優秀営業賞を取りたい」とかくらいのレベルですよ。世界は違えど小学生と殆ど変わりありません。
もちろん動機には強度もあります。
年間売上を150%達成目指している人と、とりあえず怒られないくらいの売上成績でいいやと考えている人では努力の質も成果も変わるじゃないですか。
小学生だって一緒です。
どんな学校に行きたいのか、どのくらい上のクラスに行きたいのか、何点取りたいのか、どれくらい頭のいい子を抜かしたいのか、目指すものによって動機の強度が変わりますし、持続性も違ってまいります。
前向きで持続的な動機を持った結果として主体的な態度が身について勉強をするようになり、成績も上がってくるものです。
中学受験体験談を読んでいると奥義が隠れていそうな気がするじゃないですか。
奥義なんかありませんよ。
動機に火がついて主体的に勉強した結果が体験談として載っているだけです。
「過去問を10回解き直しました」
とか書いてあったとしても、それは万人向けの真理ではなくその子が動機をもって採用したただの手段です。
なんで10回も解き直したのか、どうしてそんなに取り組めたのか、そこが重要なのであります。
さて、何で成績が上がらないのか、何で上位層に食い込めないのか。それが問題であります。
私なりの答えはこうです。
周りが勉強のテクニックや方法論を仕入れてきたり、塾に通わせ、スケジュールを提示して勉強をさせるけれども良い伴走者であろうとする人があまりいないし方法論が分からないから、です。
良い伴走者とはどんな人か?
本人の動機を尊重してサポートできる人と私は定義しています。
あわせて読みたい
最新のホカホカ記事
最新のホカホカ記事の一覧はこちらから書いている人の紹介
星一徹のプロフィールはこちらから- 前の記事
【中学受験】無料動画解説で算数の予習・復習をやってみよう 2021.06.02
- 次の記事
【中学受験】6年生の親の1年間 アクセス解析から読み取る不安と欲求 2021.06.12