【中学受験】中受の沼・深淵事例 part.2
人から聞いた勉強法をそのまま取り入れる親
子どもの成績が上がらないときはやり方が違うような気がしてまいります。
そんなザワザワした心境の中、近所の中学受験家庭の集まりに顔を出すと、
「3ヶ月くらい前にお願いした家庭教師の先生に勉強法を教えてもらってクラスが上がったの〜」
なんてホクホク顔のお母さんがいらっしゃるではありませんか!
「へ〜」
なんて普通の顔をよそおいながら、心の中は煮えたぎっております。
「とっととその勉強法教えろや!」
そんなこんなで「朝学習の時間を取り入れるようになった」とか「テキストの音読を3回するようにした」とか「暗記カードを使うようにした」とか、勉強法を教わってまいります。
で、「なるほど朝学習ね!」と思い立ち、急に翌日からは5時起きで勉強しようと固く心に誓うのでした。
中学受験は親が熱中しすぎると正解探しをするようになります。
世の中の真理は一つ!とばかりに中学受験の勉強にも真理があるような気になってくるんですね。
すると「子どもの成績が悪いのは真理に近づけていないからだ」と思うようになり、成績が上がった人の話や事例なんかを聞いてまわるようになります。
残念ながら万人共通の真理なんかありません。
それぞれの子の理解力や状況に応じてベターな方法があるだけで絶対の真理なんてないんです。
真理の追求は苦しいものです。何しろそんなもん存在しないわけですから。
そんな心のスキマがありまくりの状態で人の話を聞くと、「これこそ求めていたもの!」と思いがちです。
きっと「10万の天然石ネックレスを買ったらうちの子、αクラスにあがったの〜」なんて聞いたら「10万くらいならいいかも・・・」と思ってしまうかもしれません。
教訓:真理なんてない、人それぞれのベターな道があるだけだ
大学合格実績が高い学校が良く見えてくる親
中学受験は中学校に入るためのものですから、なにはともあれ学校選びです。
ところが学校なんて入ってみないとよく分からないものです。
「我が校は自主自立を尊重し〜」
なんてのはどこの学校でも言ってます。
逆に、
「我が校は徹底管理で生徒を締め付けて〜」
なんて学校は聞いた試しがございません。
要するに学校説明会に行けば行くほど、どこも同じような気がしてくるんですね。
で、選択肢が多いと選べなくなるんですよ。「わぁ!どこもいい学校!」って感じになります。
すると、カタログスペックで比較検討するようになります。
つまり、偏差値、大学合格実績、学費、部活の実績、ゼミの有無 などなど。
最近では「大統領」とかいう中年男性向けビジネス雑誌が「入学時の偏差値が低めで合格実績が高い学校」を「お得な学校」と称して煽っていたりします。
あれ?いい大学に入るために中学受験するんでしたっけ?
多分、いい中高6年間を過ごさせてあげたい、これが最初の志じゃあなかったですかね?
この志が消えたわけじゃないかと存じますが、「どこもだいたい同じいい学校」と思ってしまうと選びようがなくなり、大学合格実績とかに目がいくようになるんですね。
いや、その大学合格実績、他人の子どもの大学合格実績ですから。
偉そうに言いやがって!じゃあどういう学校がいいんだYO!
お怒りはごもっともです。
めちゃくちゃ感覚的に言いますね。プラスの雰囲気を親子で感じられた学校です。
大学合格実績が良くて偏差値が高かったとしてもプラスの雰囲気を感じられなかった学校は、多分合ってません。
人それぞれで感じ方は違うでしょうから、これが正解ってのはございません。
実績ナンバーワンの女子校だったとしても、女子ばかりの環境を見て「ウッ!」となってしまったらちょっと考える必要があるわけです。
ちなみに大学合格実績が良い≠授業がいい です。
結局、勉強するのは子ども自身ですから、良い授業でもやる気がなけりゃ意味ありません。
逆に授業がいまいちだったらスタサプでも見ときゃいいんです。
気持ち良く通える学校だったら自然と勉強にも熱が入るでしょうよ。
教訓:学校をカタログスペックで比較しない
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