【中学受験】塾の予習と復習 目的と方法を押さえると学習効果は倍増する

【中学受験】塾の予習と復習 目的と方法を押さえると学習効果は倍増する

中学受験塾に通わせていると「予習と復習、どっちが効果あるのかしら?」と、気になってくるんじゃないかと思います。

何しろ、予習主義やら復習主義やらといったポリシーを掲げている塾もありますからねえ。中学受験をよく知らない人から見ると、まるでスタイルウォーズです。

どっちが本当はつええんだ?呂布カルマと鎮座DOPENESS!?みたいなノリですね。あるいはFORKvs鎮座DOPENESSか。

そのうち良く分からなくなってきて「予習も復習もどっちも大事!勉強大事!Yeah」みたいな感じになります。あんたら大事マンブラザーズか。

いや、間違っちゃいないんだけどね。

 

実は予習、復習どっちが大事!?的な話は30年前にもありました。いいですか、30年ですよ、30年。まるで宗教戦争です。

なんでこんなことになっているのかというと、「予習と復習は目的が違う」という超当たり前のことを発信する人が少ないし、論理的に説明しないからなのではないかと。

 

いいですかね。予習と復習は目的が違うだけでどっちが効果があるかとか、成績が上がるかとか、そういう問題じゃないんです。

そもそも予習と復習を対比して「どちらの方が・・・」というバトル自体が意味不明なんです。まるでサッカー選手と野球選手、どっちが球を扱うのがうまいのか、みたいなバトルです。どんな球を扱ってどんなルールでやるかによるだろ、そりゃ。ってな話なわけで。

 

予習と復習の目的の違いを押さえておくと、今、どちらをすべきなのかが見えてきます。

がむしゃらに勉強するよりも、何をすべきか理解する方が大事です。ではいきましょう。予習と復習です。

予習主義と復習主義の塾

冒頭で申し上げましたが、塾によっては予習主義とか復習主義を掲げている塾もございます。

首都圏では四谷大塚が予習主義、SAPIXは復習主義。嘘だと思うなら以下を参照してください。

四谷大塚ドットコム 四谷大塚の予習主義

SAPIX小学部 教育方針

 

で、関西圏では復習主義が幅をきかせております。

浜学園 指導システムの特徴

希学園 授業・テストについて

 

なんかこれだけ見ると復習主義の圧勝ですね。はい、終了!

 

・・・ってわけにはいきません。

 

復習主義にはね、前提があるんです。

そうです、生徒が復習をできる、という前提がね。

復習をできるとは?

「復習をできる」ためには2つの点を抑えておく必要があります。

 

1つ目。

復習をしっかり行うためにはまず学習する習慣が必要です。家帰ってきて「疲れた!寝る!明日やればいいでしょ!」じゃ済まないわけです。

授業を受けた記憶がなるべく確かなうちにやったことを反芻して、何が分かっていて何が分からないのかを選り分けて、分からないポイントを徹底的に潰すという学習習慣が必要です。

 

2つ目。

復習は独学でやらなければいけません。家庭教師がいらっしゃる裕福なご家庭は別ですよ。

家庭教師のいないご家庭ではお子さんが何が分かっていて何が分からないのかを自分で理解して独学しないといけません。そして、分からないことを独学で理解する力が必要です。だって復習って独学なんですもの、自分で理解しないと先に進めませんよ。

 

すると何が起こるか。

一定数の塾についていけない生徒が発生します。

先生は家まで着いてきてくれません。塾を出たら自己責任の世界です。

 

自己責任の名の下で浮上できない子供達がわんさかいます。

SAPIXの下位クラスから浮上できないのだとしたら、上の2つの点のどちらか、あるいは両方ともできていない。失礼なことを申し上げているのは重々承知ですが、まともな復習ができないからマンスリーテストでろくな点数を取れないわけです。

 

合理的に考えますと一部の復習ができる子たちが合格実績をつくってくれれば塾としての合格実績はつくれますから下位層がもがいていようと別にどうでもいいわけです。極論ですよ。付言しておきますと、現場の先生はそう考えちゃいません。大多数の先生は何とか伸ばしてあげたいと考えてます。

 

お子さんが一部の復習ができる子なのか、それともできない子なのか、それは塾に通わせてみないと分かりません。

中学受験ギャンブルです。

Aクラスあたりで悶々としているなら、SAPIX辞めて日能研か早稲田アカデミーにでも転塾したらいいのですが、せっかく入ったSAPIXやめられませんよね?

 

そういうことです。

はい、いっちょ上がり!浮上できない子!

 

いいですか、復習主義ってのは超厳しい主義なんです。分かっててSAPIXに入れました?じゃないでしょう。合格実績と評判を見て決めたんじゃないですか?

 

単に合格実績で塾を選ぶのはギャンブルです。復習主義についていけたらOK。でもダメだったらどうするんですか?

浮上のきっかけもないまま、プリントを毎週ファイルにとじていく作業に満足感を感じながら入試を迎えますか?そりゃ絶対落ちるって。間違いない。

予習主義の雄、四谷大塚

四谷大塚は予習主義です。私も口を酸っぱくして言われましたよ。「絶対に予習してこい」ってね。

予習主義はなぜか昔から親子ともども評判がよくありませんでした。

 

「習ってもないのに予習するなんて・・・」

とか

「勉強量が増えて大変・・・」

とか

「予習中に子供が分からないって言う・・・」

とかね。

 

予習主義とか言ってるものの、なぜ予習なのかどう予習するのか丁寧には教えてくれません。目的と方法論です。私だって、予習しろと言われましたが意味分からなくてやってませんでしたからね。

 

ただ、今だったら言えます。絶対予習しろ 、ってね。

 

予習は子供の負担を増やす? いいえ、予習する方が負担は減ります。

予習は勉強量が増える? いいえ、予習する方が勉強量は減り、ピンポイントで効果的な学習ができます。

子供が予習中に分からないって言う? それこそが予習です!まさに予習の醍醐味です。

 

予習主義を掲げる四谷大塚は本当に優しい塾です。マーケティングはSAPIXに負けてますがね。

なぜ優しいのかは次で説明します。

予習主義の目的と復習主義の目的

予習主義の目的

予習ってなんでやるのか考えたことあります?

授業でやることを先に学習して、もう一度授業を受けることで理解度を深める?ブッブー!

 

分からないことを特定するために予習をやるんですよ。

 

予習を真面目にやっていたら、基本問題は全て解けるようになるはずです。てゆうか、基本問題が解けるようになるまで予習やらなきゃ予習の意味がありません。

四谷大塚の予習シリーズは独学で予習することを前提にしております。子供が独学で理解できるような解説がついているのはそのためです。

解説を読んで理解すると基本問題が解けるようになります。OK!基本問題まではちゃんとやってくださいよ。

 

基本問題をスラスラ終えると、標準問題、応用問題(発展問題)です。

でもここら辺から解けない問題が出てきます。

ちなみに標準問題というのは「解を導くための条件整理と隠れた条件の発見が必要な問題」、応用問題(発展問題)は「解を導くための条件整理と隠れた条件の発見に加えて、複数の基本的解法の組み合わせが必要な問題」と定義しております。

 

で、解けないと「こんな問題一人で解けるわけねーじゃねーか!」と文句言うことでしょう。

それでいいんです。

 

なんべんも言いますが予習の目的とは、分からないことを特定するためです。基本的事項以外で分からないことが出てきた、というのは課題を発見できた、ということです。

で、その課題をどう解決するのか。

 

そう、塾の授業です。

 

分からない箇所を特定して、授業に目的を持ってのぞむ。それが予習の目的です。授業が単なる授業ではなく、自分自身の課題解決のための場となるわけです。

基本問題だったら丁寧な解説が載っている予習シリーズを覚えて理解すれば解けますよね。標準問題もそれなりに解けるはずです。だけども応用問題が怪しい。分からない。でもね、予習の目的は分からないことを分かるためにあります。

だから、分からない問題があるということは授業に出る意味があるということなんです。

 

応用まで含めて全部解けたなら授業なんか行かなくてもよろしい。それどころか予習シリーズで出てくる問題が独学で全部解けるなら塾なんか辞めちゃえばいいんです。

行く意味ないっすから。

復習主義の目的

まずは「復習」をちゃんと定義して目的を明確にしておきましょう。

復習の定義:復習とは塾で習ったことを知識として定着させ、理解するために行うもの

 

すると復習とは何かが見えてくると思います。上の定義には3つの前提が隠れています。

復習の前提 1つ目

塾の授業を真面目に聞いている。

 

これ、普通ですよね。でも真面目って何でしょう?授業中おしゃべりしないことですかね?

いいえ、授業中おしゃべりしてようが何してようが構わないんです。真面目な授業態度とは、習う内容のうち自分にとって大事なことと大事でないことを選り分ける授業態度のことです。

 

「自分にとって」というのがポイントです。

すぐに頭に入ってくる内容は受験的には大事な内容かもしれませんが、自分にとっては大事ではありません。労力をかけなくてもいい、という意味でです。

 

すぐに頭に入ってこない内容、何とか噛み砕いて頭に入ってくる内容、あるいはよく分からない内容、こちらが大事なことです。労力をかける価値があるからです。

復習の前提 2つ目

家で勉強する。

 

これも普通に聞こえますよね。学習習慣のことね!と早合点しないでくださいよ。家で勉強する習慣、つまり学習習慣と机に向かう習慣はイコールではありません。

 

学習習慣≠机に向かう習慣

 

塾における本当の学習習慣とは、塾で授業を受けることで発見した課題を特定して、課題を解決するために行う学習習慣です。

 

これを家でやる、ってわけです。継続的にね。難しいっすよ、これ。ちゃんとやり方教えてもらわないとできません。

復習の前提 3つ目

独学で理解する。

 

家庭教師がいるなら独学じゃありません。良かったですね!素敵な家庭教師の先生がついてくれて!

普通は経済的事情から家庭教師など頼めません。家計が破綻します。ってわけで独学です。

 

さて、理解すると何が起きると思いますでしょうか?

何を理解したのか自分の言葉で語ることでき、他人が分かるように説明できるようになります。

 

よく、どうやって解いたのか説明できるようになりましょうねー、とか言われますよね。アレです。理解できると人が分かるように説明できます。理解したかどうかは人に説明できるかどうかで測れます。

 

つまり、理解するためには「人に説明できる」という到達点を目指して勉強するのが手っ取り早いってわけです。そのためには「なぜこの解き方を使うのか」「なぜこのように解けるのか」といったような「なぜ」が必要です。

別の言葉で言いますと、解ける理由を明確にすること、それが理解するということであります。

復習は難しい

読んでいただいて分かるかもしれませんが、復習ってのは難しい。めっちゃむずい。

なぜなら、①塾で初見の学習内容を習いつつ優先順位の判断を行い②課題を特定し③課題を解決する、という3つを自分でやらないといけないからです。

 

普通の子供にできるわけねえ。

 

SAPIXに通わせるというのはそういうことです。お子様が普通の子供じゃないといいですね!

予習をおすすめする3つの理由

私は予習をおすすめします。その理由は3つです。

予習をおすすめする1つ目の理由 授業を受ける目的が明確になる

何となく教わりに行こうっと、じゃなくて授業をなぜ受けるのか、何を解決しに授業を受けるのかが明確になります。

授業時間が無駄にならずに済みます。

 

タイムイズライフ。

 

時間は有限です。

2018年12月9日午前3時現在から2月1日まで、小学6年生の子でしたら1293時間。小学5年生の子でしたら10053時間。小学4年生の子でしたら18837時間。

 

また、解決するために授業を受けに行きますと苦痛の2時間ではなくなります。自分のやりたい(知りたい)ことと授業がマッチングするので授業が楽しくなります。

あ、でも自分の知りたいことと先生の話してることがマッチしない場合もありますね。そういう時は鼻でもほじっていればいいと思います。

 

授業で解決しなかった時はどうするのか。授業が終わってから先生に聞きに行きましょう。とことん話しましょう。子供だと邪険にされて相手にされない?そういう時は決済者の出番です。

 

オラオラ、塾変えるぞ!オラ!何だったらtwitterで悪評ばらまいてやるぞ!

そういった意気込みで相談するといいと思います。あくまで物腰柔らかに心は鬼に。

予習をおすすめする2つ目の理由 学習内容を圧縮できる

復習の前提である①授業を真面目に聞く②家で勉強する③独学で理解する、という3つにかかる時間を圧縮できます。

悩まなくて済むからです。

 

①の授業を真面目に聞く、というのは目的意識が芽生えると解決できます。

②の家で勉強する、のではなく塾の教室で勉強ができます。

③の独学で理解する、代わりに塾の先生の授業で理解すればいいわけです。

 

予習に時間をかける代わりに悩まずにシンプルに学習するようになると時間を圧倒的に圧縮できます。悩むのってマジで無駄ですからね。

 

ただし、予習だけすればいいってわけじゃありません。人は忘れます。だから、単純な知識はノートに書いておく。理解した大事なことはスマホのレコーダーにでも吹き込んでおいて、未来の自分に教えてあげる。

予習をおすすめする3つ目の理由 再現性がある

復習はアート(art)で、予習はテクノロジー(technology)です。

意味分かりませんよね?

 

アートは個人の才能に依存します。テクノロジーは個人の才能に依存しません。

個人の才能に依存せず再現性があるのはテクノロジー、すなわち予習です。

 

なぜか。

 

予習は方法が確立されており、誰にでもできるからです。

復習も方法は確立されていますが、個人の才能に依存する割合が高い。

予習は方法が確立されており、個人の才能に依存する割合が低い。

 

だって、復習主義のもとで勉強すると課題の特定と課題の解決が独学になっちゃうんですもの。できる子とできない子が出てくるのはまさに必定。

 

予習が個人の才能に依存する割合が低いのは、事前に分からないことを特定して、授業を聞き、先生に質問することで課題を解決できるからです。

復習に比べて再現性が高いんです。誰でもできる。

四谷大塚は最強の塾のはずなのだが・・・

てなわけで四谷大塚の予習主義は素晴らしい。

何しろ30年以上も前から予習しろと言ってますからね。

 

でも最強の塾じゃない。合格実績ではSAPIXにだいぶ水をあけられております。なんででしょうね?

ちゃんと啓蒙してないからだと思いますよ。

 

難関私立中学に入るにはSAPIXとかいうイメージ、SAPIXのマーケティング戦略の圧勝。

マーケティングでは負けてますが、誰にでもできる点では四谷大塚圧勝。

 

本当は四谷大塚の最強講師に予習の方法について説明して頂きたいのですが、待っていても仕方ありませんので次回は予習シリーズを使った予習方法を超具体的にやっていきたいと思います。

【中学受験】四谷大塚予習シリーズを使用した予習の仕方 小学4年生算数

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