【中学受験】できる子、できない子の違いは?

【中学受験】できる子、できない子の違いは?

「『勉強してない』とか言ってるのになんであそこの娘さんは成績がいいんだ!?うちは結構やってるのに全然だぞ!4科目で半分しか取れてない!」

あるあるですね。

同じ塾に行ってて、同じような勉強内容のはずなのにできる子、できない子が出てまいります。

当たり前の話なのですが、親からすると全く納得いきません。

 

「もしかしたら秘密の勉強法でも・・・?」

「あの子はもともと頭いいのね」

最終的に、

「多分、嘘ついているに違いない!」

 

こうして親同士の付き合いがギクシャクしてくるんでしょうね。まるでメカゴジラ対キングギドラ。

 

結論から言いますと、同じ勉強量、勉強内容でも差はつきます。できる子、できない子は出ますよ。

取り組み方に差があるからです。

ざっくりしすぎていますので言い換えます。

 

成長の差によって取り組み方は変わります。

 

さらに具体的に言いますよ。

自分の頭で考えて学習に取り組んでいるかどうかの差です。

 

「ってか、成長とかどうにもできねぇし!フザケンナ!」

まぁまぁハッスルしすぎないでくださいよ。

確かに一般的な意味での成長はそれぞれの子で違いますから、親が頑張ってもどうにもなりません。

ただ、「受験勉強」に限った話で言いますと、成長とは学習の「主体性」の獲得です。

親御さんにもちょっとしたサポートくらいはできるかと。

 

急に成熟することはありませんが、段階を追っていけば主体性を身につけることはできます。

できる子、できない子の違いが成長=主体性と関係する?

はて・・・?

成長と学力の関係

主体性の話をする前にまずは成長と学力の関係をイメージしていただくため、以下のリンクをご紹介いたします。

伸学会ウェブサイト 「開成に受かる子は4月生まれが3月生まれの1.5倍多い」

上記サイトでは生まれ月と学力の関係を説明してくれています。

「開成に受かる子は4月生まれが3月生まれの1.5倍」というパンチラインが踊っておりますが、これはサンプル数が少なく抽出方法も統計的ではないので微妙です。

が、統計的データも紹介されておりまして、小学4年生の4月生まれと3月生まれの算数の偏差値を比較すると平均で3〜4ポイント4月生まれの方が高いです。

 

元になったレポートは↓です。

誕生日と学業成績・最終学歴 川口大司(一橋大学准教授)、森啓明(一橋大学教授)

めちゃくちゃ面白いので読んでおいて損はございません。

 

このレポートのポイントとしては、

・男女関係なく4月生まれと3月生まれで成績に有意な差が見られる

・小学校だけでなく、中学校、高校、最終学歴でも生まれ月による差が見られる

・ただし、学年が上がっていくごとに差は小さくなる

・生まれ月が最終学歴に影響する理由は幼少期の初期体験によるものが大きいのではないか

 

と、まぁこんな感じ。

なんか絶望的っすね。

「中学受験を考えて7月、8月に仕込んでおきましょう」とか、そんな都合よくいくわけがありません。

だいたい、もう受験勉強を始めているのに今更生まれ月は変更できません。

 

では、できる子とできない子の差は生まれ月なのか、というと必ずしもそうではございません。

生まれ月は一つの要素です。

 

元から頭がいいみたいな例外を除きますと決定的な差は主体性です。

勉強だけじゃないですよね。スポーツだって芸術だって、上手い子は自分でめちゃくちゃ練習するじゃないですか。

監督や先生に言われないと練習しないような子は大して伸びません。

 

おそらく、4月生まれの早熟な子ほど主体性を獲得するチャンスが3月生まれの子よりも多いのでしょう。

体が大きかったり、考える力が発達していて成功体験をゲットする機会が多かった、と。

 

「え?うち、私が尻叩いてるのに結構成績いいんだけど」

 

主体性というとなんか自分で学習計画立てて、自ら机に向かってガリガリやる感じを思い浮かべますよね。

確かにそうなんですけれども、指示されたされていないに拘らず自分の頭で考えて学び取ろうとする態度、これを私は主体性と言ってます。

狭義の主体性ですね。

学習における主体性

一言で言うと、学習内容を自分のものとして考えられるかどうかが学習における主体性です。

抽象的な話が続きましたので具体的にいきましょう。

 

Aくん:塾の宿題に自ら取り組んでいるが解答を見ながらとりあえず終わらせることに精一杯

Bくん:塾の宿題に自ら取り組むことはないが分からない問題は自分で調べて解いている

Cくん:塾の宿題に自ら取り組んでおり、分かる問題はやらずに分からない問題に集中して取り組んでいる

 

さあ、Aくん、Bくん、Cくん、誰が一番主体的ですか?

 

Aくんは終わらせることが目的、Bくんは分からない問題も含めて理解して終わらせるのが目的、Cくんは分からないことを理解するのが目的。

 

なんとなくCくんが一番頭を使っていそうですね。

Cくんのように頭を使って自分にとって意味のある学習を選び取る態度を私は主体的と定義してます。

 

「うちの愚息にそんな理想は通用しねぇ!」

怒るのも無理はないですよね。

もちろんいきなり、Cくんのような状態にはなりません。

物事には順番があります。あと、科目にもよります。

主体性が作られる順番と科目

ところで、その愚息、フォートナイトは一所懸命やってませんか?

自分で攻略法を検索して強くなろうと必死じゃないですか?

それ、主体性ですよね。

 

フォートナイトは一所懸命やるのに、勉強は一所懸命やらない。

なぜでしょう?

一言で言うと、ゲームは一定レベルまでは攻略法を覚えて練習すると強くなりますし、強くなると楽しいからです。

 

勉強でも一緒です。

やり方を覚えて練習すると理解が深まりますし、理解が深まると成績も上がる、だから楽しい。

 

でも一足飛びにそこまでは到達できません。

段階があります。

我が子も含め、私が観察していると以下のような段階がありました。あくまで私見です。

主体性レベル具体的な行動
レベル0やれと言ってもやらない。いくら言ってもやらない。そのうち大げんかになる
レベル1やれと言ってもやらない。しぶしぶやり始めるとしょっぱなから分からず大暴れ
レベル2やれと言うとしぶしぶやり始める。一応やるが流し読み&分からない問題は答えを写す
レベル3やれと言うとしぶしぶやり始める。分からないところがあったら「やり方教えて」と聞いてくる
レベル4やれと言うとしぶしぶやり始める。分からないところは自分で調べている
レベル5やれと言うとしぶしぶやり始める。簡単なところはとばしていいでしょ?と聞いてくる
レベル6やれと言うとやり始める。宿題以外にやったほうが良さそうなところもやっている
レベル7自分で予定を立ててやり始める。分からないところは自分で調べるが分からない問題の理解があやふや
レベル8自分で予定を立ててやり始める。目標と学習計画を決めて分からないところは「先生に質問する」と言う
レベル9勉強に没頭しているので親がストップをかけようかハラハラする

これは一例です。

もしかしたら「親がやれと言うまでやらないが、やり始めると自分で立てた計画を元に最後までやりきる」というような子もいると思います。

ケツに火がつくのは遅いですが、学習を始めたら主体性が見られますね。

 

主体性のレベルアップに大切なのは、自分で理解しようとすることメタ学習ができることだと考えてます。

後者が分かりにくいですね。

「自分で学習すべきことを学習すること」です。

言い換えますと、

「学習内容を取捨選択して自分にとって意味ある学習を選び取れること」

です。

 

そんなんできるかぁ!と思われるかもしれませんが小学6年生で偏差値70近辺をキープしてる子たちってほぼできてましたよ。

 

また、主体性のレベルは科目によっても変わってきます。

国語は言われなくてもやるけど、算数は言われてもグダグダ、みたいな。

 

で、こうした主体性のレベルと成績は関連してます。

中学受験の話ではなくて恐縮ですが、学校で教材を与えて自主性に任せるとやる子とやらない子が必ずでてきます。

やる子が0.5割、やらない子が9.5割。

 

自主性に任せると「やったほうがいい。やろう」という主体的な気持ちがないと絶対にやりません。

そして、その0.5割のやる子は例外なく上位層。

どんないい教材でも放任すると、主体性のある子の成績を更にアップさせるだけなんですね。

 

ですので、実は昨今の教員は教える内容以上にどうやって主体性を持たせようか四苦八苦しております。

 

勉強法や勉強内容、教え方、それも大事ですよ。

もっと大事なのは主体的に学習できるようになることです。

主体的になるための工夫

主体性のレベルによっても声がけや指示の内容は違います。

 

怒られてはじめてしぶしぶ勉強し、答えを写しているような子に、

「明日から自分で強みと弱みを把握して学習計画を作れ」

なんてまるで碇ゲンドウ。

 

階段は少しずつ上がればいい。

 

例えば、

「やり方教えて」

と聞いてくる子に

「テキストのここに書いてあるからまず自分で読んで解いてみて。それでも解けなかったら次の授業で先生に質問して」

みたいな。

 

根気と怒りを抑え込む努力は必要ですが、自分の力で考えて解決できるようにしていくと成績は伸びていきます。

 

結局のところ、自分の力を伸ばしてくれるのは自分しかいません。

 

一度お子さんがどの程度主体的に学習しているのか、レベル感をはかってみてはいかがでしょうか?

 

「分からないと大暴れするけど落ち着いたら自分で調べて解いている」

じゃあどんな勉強をすると次のテストで成績が上がるか本人に考えさせてみるといいかもしれませんね。

 

「いつも机に向かっているが最近偏差値60くらいで頭打ち」

間違えた問題をまとめて塾の先生に質問にいかせるか、親御さんが問題を解けるんだったら一つずつ問題の条件を整理して考えさせる、とか。

 

隣の家のあの娘、勉強時間は短くても自分の頭で考えた効率のいい勉強をしてるかもしれませんよ。

「集中力が違う」

「頭の出来が違う」

「努力の才能がある」

こういった分かりやすい答えらしきものに飛びつく前にやることはあります。

 

親御さんが言いがちな上のような言葉、自分を納得させるための便利な言い訳ですからね。

どこかの国の緊急事態宣言くらい役に立ちません。

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