【中学受験】受験の目的は思考力養成ではない 目的意識は常に志望校合格

中学受験をする、させる目的ってなんですか?
こんな質問をすると、ちょっとはにかみ気味に、
「いや、習い事の延長でやらせてるんです」
とか
「大人になっても役に立つ思考力をつけてあげたくて」
とおっしゃる親御様は結構いらっしゃるのではないかと思います。
そして、そう言ってしまう気持ち、今は分かります。
毎日一所懸命働いて、すごいお金を投じて、そしてご自身もすり減って。
そこまでしているのに感じる罪悪感。
本当は「やらせてしまって」いるのではないか、「親のエゴなのではないか」と。
そして口をついて出る本心とは違う言葉。
あえて言います。不快に思われたら申し訳ないです。
その言葉はご自身の根拠のない罪悪感へのエクスキューズであって、お子さんの方を向いていません。
中学受験を始めてしまった以上は、何があろうと中学受験に対して肯定的にのぞむべきだと思います。
私はそれが誠意だと考えます。
ではもう一度、最初の問いを。
中学受験をする、させる目的ってなんですか?
今度は私が答えます。
志望校に合格するために決まってます。
YES、高須クリニック。
行くぜ、馬鹿野郎ども。
合格するためだけに全精力を傾けて、毎日絶望して、それでも歯を食いしばって勉強するからとんでもない学びが得られるんですよ。
それが中学受験。
志望校に合格したい!目的意識の大切さ
さあ、やってますか?勉強?
やってないって?それはいけませんね。ところでなんでやってないんでしょうか?
小学4年生だから?小学5年生だから?
まだまだ時間があってのんびりしているだけで、6年生になったら本気でやり始めるって?
うーん、私の経験則では偏差値40付近と偏差値65〜70の子たちってほぼ固定でそのまま6年生に突入してしまうんですよね。
まぁ、勉強してなくて偏差値70くらいある奇跡の子だったら言うことはございません。
ただ、そんな子はほとんどおりません。
大抵は勉強していないと偏差値40付近です。
あ、これ、合不合判定テストの偏差値ですからね。SAPIXは少々事情が違います。
さて、偏差値40付近でそのまま小学6年生に突入しちゃう子たちって勉強ができないと思うじゃないですか。
頭が良くないとか。
いいえ、問題は頭の良さじゃないんです。
中学受験をするっていうことに対してリアルじゃないんです。
つまり、心の底から志望校に入りたい、だから勉強するって思考になっていないんですね。
こんな目的意識で合格すると思いますか?
いいえ、普通は合格しませんよ。
成績が悪いのを頭が悪いせいとか、勉強しないからとか安易な理由に逃げない方が良いと思います。
自分の人生をリアルに生きてない。
つまり目的意識がない。
だから勉強しない、成績が悪い、と。
じゃあどうやったら成績が上がるんだYO!
さあ、ここまでは精神論です。
とんだ昭和オヤジの碇ゲンドウでございます。
成績を上げるための方法やテクニックはありますよ。
勉強っていうのは論理的な営みでございます。
どんな能力が足りてなくて、どんな能力を身につければいいか。そのためにどんな方法があるのか。
これから私は色々書いていくつもりです。
ただね、そもそもの目的意識もないのに勉強教えるのって超つらいんです。
目的意識があって偏差値40?OK、OK。100%伸ばせますよ。
目的意識がなくて偏差値60?こっちの方がよっぽどきつい。
勉強というのは論理的な営みだと書きましたね。つまり、誰がやっても再現性のある方法、技術があるということです。
あとはシンプルに志望校に合格したいと思っているかどうか。
志望校に合格したい、でも成績が伸びない。それは技術の問題で解決できます。いくらでも他人が教えることができる。
ところが志望校に合格したいと本気で思ってないのは精神の問題です。それは他人には教えられない。
成績を伸ばしたい、志望校に受かりたいんだったら、現時点の成績なんぞどうでも良いんです。
成績を上げるためには、とりあえず現時点の成績なんかどうでも良くて、合格したいと思える純粋な動機を心に育むこと。
私はこれが大事だと考えております。
本番での勝負強さが勝負を決めるとかいうインチキな話
受験が終わると私の通っていた塾では、懇親会的なものが催されました。
そこで目にする悲喜こもごものストーリー。
小学3年生から塾に通って、常に上位にいた子が滑り止めにすら受からなかった事実。
小学6年生から塾に通って、夏過ぎまで偏差値40くらいだったのに第1志望の偏差値60くらいの学校に受かった子。
本番に強かったんだなー、とか先生方は言ってました。バカおっしゃい、と思いながら私は聞いていましたよ。
小学6年生から塾に通ってバカにされてた子がどれだけ努力してたのか、あんたら見てないのか、と。
嫌がられても、怒られても先生に食らいついていくその子の努力。
私は授業が終わってガラス張りの職員室を横切りながら、いつも、「すごいなー」と思ってました。
受かったのは勝負強かったとか本番に強かったからじゃないです。最後まで諦めなかったし、努力をしていたからなんだと思いますよ。
結果が出るまで努力し続ける限り、努力は裏切らない。
努力をし続けるためには強い気持ちが必要。
強い気持ちを持つには「絶対に志望校に受かりたい」と思うこと。
成績アップのためのテクニックはそれからです。
どうやったら志望校に受かりたいと思えるのか
志望校の決め方についてはこちらで書いていたりします。
なんやらかんやら書いてますけど、要するに気持ち!KI・MO・CHIですよ。
夢を叶えるためにはここだー、とか。高校生クイズに強いクイ研があるのはここだー、とか。
それでテンション上がるならいいんですけど、夢なんて変わりますし、4年後クイズが好きかどうかは分かりません。
そういう大人の理屈よりも、なんか落ち着くとか、在校生の雰囲気が好きとか、文化祭に行ったら「こんにちは!」って元気に挨拶してくれたとか、そういうことを大切にした方がいいんじゃないかと思います。
偏差値が高かろうが、低かろうが、お子さんの6年間をイメージできる学校。
お子さんも、ここだったらいいなー、と思える学校
それが志望校です。
「ほにゃらら中学校、偏差値64」なんていう漠然としたイメージより、
「おねーちゃんとおにーちゃんたちがめっちゃ楽しそうにしてたあの学校」って方がずっとリアルです。
あとは文化祭で優しくしてくれたおにーちゃん(おねーちゃん)に恋したとかね。
こうなれば完璧ですよ。
志望校を決めることは最高のソリューションである
とにかく受験は目的意識です。
受験の目的は「志望校に合格すること」以外にありえません。
そして、「合格したい」と思えるようになるためには、その学校をリアルに感じ、リアルに行きたいと思うことです。
まずはそこから。
テクニックは後からでも付いてきます。
ブログ一発目に書いたのは精神論。
嫌だなあ。
でも、志望校を早めに決めるのって絶対に有利なんですよ。なぜなら対策ができるから。
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