【中学受験】算数の応用(発展)問題の解き方が分かる たった1冊のおすすめ参考書
はじめに言っておきたいのですが、参考書なんぞはむやみやたらに買うものじゃありません。
塾に通っていても成績が上がらないのと同様に、参考書をむやみに買って勉強しても成績は上がるわけありません。
経験あるんじゃないですか?あなたが高校受験をしたとき、あるいは大学受験の時に成績を上げたくて参考書を買いたくなりませんでした?
あたかも、その参考書が今の自分の悩みを解決してくれるような気がして。
この参考書で自分は変われる、そう思いましたよね。
実際はどうでした?
悩みを解決してくれましたかね?
うまくいった方もいれば、そうでない方もいらっしゃると思います。
大抵はうまくいかなかった方が多いんじゃないですかね。
ところで、なぜその参考書を買って勉強することで思うように成績が上がらなかったのかを考えたことはあります?
私ね、なぜ参考書で成績が上がる人もいれば、上がらない人もいるのか不思議で不思議でだいぶ前に考えたことあるんです。
考えて出した結論は目的意識の有無です。
超当たり前のことしか言ってませんね。
「んなこと分かってるYO!」と言われそうです。
じゃ、なんで昔、もしかしたら今も、淡い期待とともに参考書を買っちゃうんですか?
いいですか、参考書は魔法じゃないんです。
何を勉強すれば今のお子さんの能力を伸ばせるのか、そして何が必要ないのか、そういった目的意識と取捨選択なしに参考書なんか買うべきではない。
だって、参考書を買ったら勉強しなきゃいけないことが増えるんですから。
目的意識なく参考書を買うなどというのは百害あって一利なしです。
今回の記事は↓のようなお子さんを対象にしてます。
「中学受験の算数が全国模試偏差値50〜65までの間で、基礎問題は楽々解けて標準問題はそこそこ解けるが、応用問題(発展問題)になるとからっきし。だけど、中堅〜難関校に合格したい」
このような子が入試レベルの応用問題(発展問題)を解けるようになるという目的を達成するため、現時点で最強の中学受験算数参考書を紹介します。
算数の応用問題(発展問題)とは何か
ところで入試レベルで出題される算数の応用問題(発展問題)とは何かを考えたことありますか?
普通はないですよね。
一言で言っちゃいましょう。
基本的解法の複合問題です。
応用問題(発展問題)というのは難しそうに見えますし、実際に解けないお子さんが多いのですが、一つ一つの要素に分解してみると実は基本的解法だけで解けてしまいます。
では、なぜ解けないのかと言いますと、どこから解き始めればいいのか簡単には分からないようになっていて、しかも解く手順を意識しないといけないからです。
つまり、入試レベルの算数応用問題(発展問題)が解けないお子さんはどこから手をつけたら解けるのか、どういう手順で解くのかが分からない。
要素分解すると一つ一つは基本問題なのですが、それがパズルのように組み合わさっているんですね。だから解けない。
応用問題については↓こちらで詳しく書いてます。日本初!応用問題の形を絵で描きました。
算数の応用問題を解くには基本的解法をしっかり暗記して使える状態になっていることがまずは必要です。
だって、解き方を覚えてなきゃ解けるわけないでしょ?
で、次に基本的解法の複合ですよ。これ、パターンがあるんです。これとこれを使うと楽勝!みたいなね。これも暗記でどうにかなります。
そして、最後に問題文の読解力です。
これもコツがあります。見えている条件と隠れている条件をまずは洗いざらい出して、何をクリアできれば解けるのかを特定するんです。
解き方は塾で先生が問題を解説してくれます。偏差値50〜65くらいのお子さんは解説してくれた問題の解き方だけは何となく理解します。
が、なぜそういった解き方にたどり着いたのか、根本的な考え方まで思い至らない。あるいは家に帰って「どうしてだろう、どんな考え方をするんだろう」と考えることを怠っております。
だから、応用問題(発展問題)をコンスタントに解けるようにはならない。
解くための考え方が身についてないから。
実は塾の先生が解説する方法をちゃんと聞いて、解くための考え方の本質が何かを家に帰って考えたら身につくのにね。勿体無い。
そういったお子さんのために、塾で聞き漏らしてしまった先生の解説が書いてあり、考え方の本質を身に付けることのできる参考書はないものかと算数の参考書をいっぱい読みまして、やっとおすすめの参考書を見つけました。
結論から言いますと1冊しかありませんでした。
下剋上算数 難関校受験編 ――偏差値50から70への道です。
下克上算数の凄さ
下克上算数は入試レベルの応用問題(発展問題)を解けるようになる、という目的に対して群を抜いて優秀でした。
次点は塾技算数ですが、あれはちょっと用途が違います。
塾技が向くのは偏差値40〜55程度で基本があやふやな子です。基本の解き方、コツ、テクニックを覚えるための参考書です。あとは塾に行かないで網羅的に勉強したい人に向いてます。ま、塾は行っといたほうがいいと思いますけど。
塾技は中学受験の算数の全範囲を網羅しております。そして単元ごとにポイントをついて説明してくれる良い参考書です。単元ごとに「塾技解説」があり、コツやテクニックを紹介してくれます。
非常に優秀な参考書だと思いますよ。
ただね、思い出してください。参考書は何のために使うんでしたっけ?目的意識を持って苦手箇所をつぶすために使うんでしたよね。
偏差値50〜65のお子さんが応用問題(発展問題)を解くために必要なのは、コツでもテクニックでもありません。
解くための考え方です。
下克上算数では解くためのコツを紹介するのではなく、解くための考え方、ロジックを順を追って丁寧に説明してくれています。
おそらく、下克上算数を書いた桜井おじさんは実際に問題を解きまくって、なぜ解けないのか、そしてどうやったら解けるのかを試行錯誤した挙句、解くためのロジックを見つけ出しちゃった人なんだと思います。最初は、桜井おじさん、解けなかったんじゃないかと思いますよ。
解けない人の目線で解ける人が解説してるんですね。
ここが他の参考書と違う点です。
例えばね、
24時限目 「はじき」を使って速さを解かない
速さの問題を解く場合、「はじき」を使ってないかい?
これは確かに便利だ。ただし難関算数になると不都合な点もある。
桜井おじさん「状況がころころ変わる難関算数では、動いていることがイメージできないと今何を求めているかわからなくなるんだ!!」
(中略)
便利だけどキョリ÷時間 ← この式から速さをイメージできないだろ?
つまり、ただ計算しているだけになる!
(中略)
速さの問題では、線分図はキョリを表し
公式は 速さ×時間=キョリ これ1本にしぼる!!
この公式だと時間が長くなるとキョリがのびることがイメージできる。
このかたちを変えないまま、求めたい部分を未知数にするんだ。
この桜井おじさん、自分が解きまくって気づいたことや解きやすい方法、そして応用問題を解くための考え方を自分の経験をもとに語ってくれているんです。
普通の塾講師だったら「速さの問題では、線分図はキョリを表し 公式は速さ×時間=キョリ これ1本にしぼる!!」なんて絶対に言えません。この人マジで問題を解きまくってどう考えたら解けるんだろうと考えてきたからこういうことが言えるんです。
コツやらテクニックではありません。
この人が語っているのは経験に基づく解くための考え方なんです。
応用問題(発展問題)が解けない偏差値50〜65の子は応用問題(発展問題)を解くための考え方を授業で身に付けることができず、家庭学習でもおろそかにしてしまってきた子です。
そういう子に必要なのは考え方の習得です。
授業で聞き漏らし、塾から帰ってきても自分のものにしなかった解くための考え方です。
桜井おじさんは聞き漏らすことのないようテキストにして、わかりやすく、子供に理解できる言葉で語ってくれている。それでいて、難関校の問題が解けるような高度なことを語ってくれております。
こんな参考書見たことねえよ。
手に取るべきではない参考書
逆に偏差値50〜65の応用問題(発展問題)が解けないお子さんが手に取るべきではない参考書もございます。
いわゆる問題集の類ですね。
「丁寧な解説付き」と大体は帯に書いてますが、さほど丁寧ではありません。一通りの解く方法は解説してくれていますが、残念なことに根本的な考え方がすっぽり抜け落ちてます。
悩んでいる親御様やお子さんが本当に知りたいのは、解くための方法じゃなくて、考え方でしょう?
こういう参考書は塾のテキストと大差ありません。むしろやることが増えてしまう分、受験には不利になります。
問題集はあらかた考え方を身につけた子供が実践練習をしたり、暇つぶしにやるものです。
桜井おじさんが書いた他の参考書
桜井おじさん、他にも色々と参考書を出しております。
私が紹介したのは難関校受験編ですが、中学受験テキスト 下剋上算数 基礎編――偏差値40から55への道なんてのもあります。私は基礎編については塾のテキストをしっかりやればいいだろ、と正直思ってしまいました。別に桜井おじさんの参考書をわざわざ買う必要はない、と。
だって、そのレベルなら塾のテキストに書いてありますもの。
ただ、算数の応用問題(発展問題)がどうしても解けない、苦手だ、入試問題が解けない、どうしたらいいのかわからない。そんなお子さんの悩みは塾のテキストでは解決してくれません。
桜井おじさんの下剋上算数 難関校受験編はそんなお子さんにうってつけです。
ちなみに私は桜井おじさんではございません。桜井おじさんから頼まれて紹介しているわけでもありません。いい参考書だと思いましたので紹介したいだけでございます。
提灯記事なんぞ書くつもりございませんから。
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