【中学受験】2021/3/13小学4年生組分けテスト解説および模試の活用方法

【中学受験】2021/3/13小学4年生組分けテスト解説および模試の活用方法

「偏差値40!?アホかー!このハゲー!」

と叫ぶ夕暮れ、そして自分の吐いた言葉を後悔する夕飯時、テストのやり直しをしないお子さんに業を煮やして竹刀で目を突ついたろかと思うPM11:00。

こうしてテストの夜は暮れていくのでした。

 

さて、先日(3月13日)行われた新小学4年生組分けテストの話でございます。

入塾したてのお子さんをお持ちの親御さんはその結果と、結果に対して一喜一憂しない堂々たる我が子の様子を見てさぞかし肝を冷やしたのかと推察致します。

 

結論から言いますと成績はあんまり気にしなくていいと思います。

 

むむ、じゃあやり直しが大切なのね!塾の先生も言ってるわ!ってのも概ね合っておりますが、全てを鵜呑みにしなくていいんじゃないかと無責任に言います。

 

一応、私解きまして、「これは正解しないとダメだろー」ってレベルから、「これは別に4年生で解ける必要ないんじゃないの?」って問題まで様々ございました。

前者は解き直しが必要ですが、後者については敢えてテンションを下げてまで解き直しする必要はないのかな、と考えております。

 

つまるところ上中下、松竹梅と難易度がはっきり分かれております。とくに算数で顕著です。

 

基本的には全部やり直しましょうという指導を受けていらっしゃるのかもしれませんが、少なくとも上や松レベルの問題はやり直して意味ある子と意味のない子がいます。

基礎レベルの学習中心の子や、難関校を目指していない子に上や松レベルの問題の解き直しをさせても意味が分からなくて勉強が嫌になるだけです。だからやり直す意味がない。

 

だって、小学4年生のテストでも入試レベルに近い難易度の問題が出てきてるんですもの。

そんな問題を基礎レベルや中間レベルの子が解き直しても全然身になりません。時間の無駄。

 

ってわけで科目別レベル別にどんなやり直しをすべきか、どんな力が身についているとどのくらいの点数が取れるのかを解説していこうと試みていきますよ。

組分けテストの総括-算数編

算数は試験時間40分、200点満点でございます。

で、私解いてみましたら30分くらいかかりました。

これを小学4年生が40分で全問解くのはかなり難しいです。

 

レベル別に分けて説明しますね。

算数大問1、2について

大問1、2は予習シリーズの類題と基本問題が解けるのでしたら正解できる問題です。

配点は大問1、2で120点

 

いいですか、120点もあるんです、類題と基本問題が解けていれば正解できる問題が。

ちなみに算数が120点だと偏差値が50を超えます

 

つまり、類題、基本問題レベルの問題をきっちり解けない子たちが半分以上いるんです。

 

テストは普段の雰囲気と違うから仕方ないとかそんな甘っちょろいことは言わせません。

基礎、基本さえきっちり練習してれば絶対に正解できる問題ですから。

 

ここをおろそかにすると必ず6年生で苦労します。

基礎、基本が身についていれば6年生で応用演習にスムーズに入れます。が、そうでないと何が分からないのかすら分からない中学受験の樹海に迷い込む羽目になります。

 

算数は体系的に学んでいく科目です。

そして、応用問題はレンガのように積み上げられた基礎・基本の集合体のようなものです。

 

すなわち基礎・基本の体系の一部が崩れていると応用が解けない。かつ、どこをどうやり直したらいいか分からなくて苦労します

 

なのに基礎、基本を大切にしない人たち(子たち)が半分以上。

 

宿題が大変とか言ってる場合じゃないですよ。類題と基本問題、ここだけに集中したとしてどのくらいの時間がかかるんですかね?せいぜい週2、3時間のレベルです。

1日に換算すると20〜30分。

 

もぅ、やりましょうよ!それくらい。

算数 大問3、4、5について

次に大問3、4、5。これは練習問題レベルです。配点は合わせて48点。ここの問題は練習問題レベルが解ければ解ける問題です。(大問5はやや練習問題レベルを超えてますが)

ちなみに、基礎レベルの大問1、2よりも配点低いのに気づきました?

 

そうです、配点低いんです。

 

3/13に実施された組分けテストでは練習問題や後述する応用問題よりも、まずは基本問題を解けるようになろうぜって意図を配点から感じます。

なお、大問1、2を全問正解で120点とって、大問3、4、5を半分正解したとすると144点。

偏差値60くらいです。

 

さらに言いますと、全問正解して168点とったとすると偏差値は60後半になります。

ここまでくると四谷のSクラスです。

 

いいですか。

予習シリーズの基本問題と練習問題をきっちりやると偏差値60超えちゃうんですよ。それどころか偏差値60後半までいけるんです。

 

小学4年生の偏差値60以上ってのはその程度のレベルです。

 

ですから、いい点数を取ろうと躍起になっていろんな学習参考書に手を出したり、自分の子供を東大に入れた人の体験記なんて読んで感心している場合じゃございません。

目の前のテキストをコツコツやるのが一番の近道です。

算数 大問6、7について

ここは配点が32点。いわゆる応用に属する問題です。

結論から言っちゃうとここは解けなくて大丈夫。

 

応用をやり込んでいないと6、7は解けません。やり込んでいる子でも大問6に到達する頃には、残り時間15分くらいでしょう。その時間でささっと解ける問題ではございません。

 

それに小学4年生の段階で応用をやりこむ意味はあまりありません。

 

こんなん6年生になったら死ぬほどやりますから。

何べんも言いますが小学4年生、5年生は基礎、基本をしっかり身につける方に時間を使うべきです。

解けるんだったらいいですけど、解けない子にむち打ってまでやる問題じゃありません。

 

やり直しも不要。

 

つまり、今回の算数のテストは168点満点だと思っといた方がいいわけです。

168点まで取れたら十分すぎるほど十分。あとの32点はおまけみたいなものです。

 

いえ、解けるようになるための努力を否定しているわけじゃないんです。

コスト対効果の話をしてるんです。

大問6、7の解き直しに使う時間があるなら予習シリーズの類題、基本問題のやり直しや、先の単元の予習にあてた方がこの先を考えるとずっといいって話です。

 

ちなみに大問6の図形の問題は対頂角、同位角、錯角という基本概念を組み合わせた応用問題です。

これらをうまく組み合わせて考えれば解ける問題ですが、(2)は補助線の引き方もキーポイントになります。

 

こういう基本事項の組み合わせで解く問題を応用問題と私は勝手に定義しています。

応用問題ってなんなのってのは↓

【中学受験】応用問題の解き方・解くコツ 応用問題の正体とその対策法

 

大問7はどのように線分図を書くかの問題。これも基本の延長ですがちょっとしたヒラメキが必要になります。

たぶん、大問7に行き着く頃にはどんなにできる子でも残り10分残っているかどうかです。

10分という時間でひらめく子はセンスがあります。素晴らしい。

 

ちなみに私は30分で全問正解しました、と謎のマウントをとりまして、次の教科にうつりたいと思います。

組分けテストの総括-国語編

国語は大問1〜4で構成されておりまして、1と2は漢字と語句の問題です。配点は30点。

で、大問3は物語、大問4は説明文で配点は二つ合わせて120点。

 

点数を取ること自体にとくに意味もないですけどね、点数取るためにはどこに力を注ぐべきかは一目瞭然です。

 

大問3と4がキラリと光っています。

 

漢字・語句の問題は配点も低いですし、知らないものはいくら考えても知らないわけでサクサクやっていきましょう。

漢字、語句系の問題は中学受験でも大学受験でも迷っちゃダメです。さっさと覚えている漢字、語句のみ回答したら次にいった方が賢明です。

 

ところが、分からない漢字が出てきた、うーん。。。って悩む子がいます。

もし自分のお子さんがそうだったとしたら、「知らない漢字・語句は悩んでもしょうがない!」と教えてあげるといいです。

運良く思い出したとしても1点ゲット。ホシガリスをゲットするくらいの収穫の薄い狩りでございます。

参照)ポケモン図鑑 ホシガリス

長文読解との向き合い方-小学4年生序盤編

小学4年生のテストで最も得点の算段がつきづらいのが国語の長文読解です。

 

この科目だけは基本問題を真面目にやっていても点数に反映されにくいですね。

 

なぜなら、これまでは小学校で牧歌的な物語を読んで「はい!みんなの感じたことを大切にしましょうね!」って授業を受けてきたのに、急に都会風の文章を読まされ、正解を論理的に導かなきゃいけない世界にひきづりこまれた状態だからです。

稲刈りしてた人が急に遥か南方ガダルカナルで屈強な外人兵士と三八銃を背負って戦わなきゃいけなくなったような感じです。

運よきゃ生き残るし、悪ければ終わり、みたいな世界。

 

勘が鋭い子はそれなりに点数をとりますが、そうじゃない子はテストのたびに成績が上下しがちです。

 

じゃあどうするんだよ、ってなわけですが、

 

小学4年生、5年生の国語の勉強で大事なのはきちんと安定して文章を読む練習をすること。

 

結果としてつく力が読解力ってやつです。

読解力とは文章を構造的に把握し、書かれている事柄を正確に読み取る力です。

練習すればするほどジワジワ点数に努力が反映されていきます。

 

運任せよりもずっと心穏やかでいられると思いますよ。

 

なお、問題を解くためのテクニックは後でも身につきますが、読む力は時間がかかります

ですから、テストの点数ではしゃいだりとか、模範解答を見ながら解き方を反芻するよりも読む練習をするべきです。

 

物語を構造化して読む練習については最近書きました。

【中学受験】国語の文章を読み解く力=読解力をつけるための具体的学習方法

説明文の構造化の練習法はそのうち書きます。

 

構造化の恩恵は文章を読むスピードと正確さ。

40分の試験時間で全ての問題に目を通すには文章を読むスピードと精度が求められます。

 

もし、長文読解問題(配点120点)で正答率が1/3以下だったとしたら読む力に難ありと判断していいと思います。

点数を見ることで次に何をやるべきかが見えるわけです。

上がった下がったで騒いでいる場合じゃございません。

 

もちろん点数や偏差値で努力の爪あとを確認するのも大事ですよ。

でもあくまで確認にとどめておいて本当に大事なことに時間を割くと幸せ度は増すと思います。

 

ちなみに余談ですが、なんで小学校では受験向けの読解力の訓練をやらないのかというと、小学校は学習指導要領の目的を達成するための場所であって、受験の力を養成する場所ではないからです。

意気込んで研究授業の際にガチ読解の授業を繰り広げると指導主事にダメ出しをくらい、後で主幹教諭に呼び出されます。

 

おーこわっ!

最後に組分けテスト理科・社会

理社のテスト問題と予習シリーズおよび演習問題集を対比して見ていきました。面倒臭かったですけど見ていきましたよ。

そしたらある事実に気づいんたんです。

 

あれ、これ予習シリーズの要点チェックと演習問題集の「まとめてみよう」をやるだけで9割取れるんじゃねぇ?ってね。

 

もちろん、単純に知識を問う問題だけではないので演習問題集の練習問題もやっといた方がいいのですが、問われていることは要点チェックと「まとめてみよう」レベル。

 

で、理社で90点とれると偏差値60を超えます。

要点チェックと「まとめてみよう」はごくごく基礎的な知識の確認です。

つまり基礎知識だけで90点まではノンストップで到達できるんです。

 

残りの10点は重箱の隅をつつくような問題です。

これは試験中に解けなくても全然構わないので、試験後にさっさと覚えちゃえばいい。

組分けテスト受験の母集団と偏差値

四谷大塚がやってる組分けテストはいろんな塾の子たちが受けております。

早稲田アカデミーや四谷大塚直営みたいなガチ勢もいれば、公立中高一貫メインで中堅以下の私立の併願を想定したゆるめの塾まで様々です。

 

全国小学生統一テストほど幅広くはないですが、SAPIXや日能研のやってるテストみたいなガチ勢だけみたいな状況でもないんですね。

 

ですから組分けテストの結果(=偏差値)が良かったとしても全国の猛者と比肩しうるわけではございません。

 

上には上がいる。

 

そもそも偏差値はある母集団の中での相対的な位置を数値化したものに過ぎませんから、単発のテストで偏差値70だったからイエーイと喜ぶのではなく、お子さんの偏差値の推移を見て「あぁ、だんだんこの母集団の中で相対順位が上がっていっているから、順調に他の子を出し抜いているのね」という具合で悪い顔をしながら微笑むべき性質のものです。

 

そして、褒めたり尻を叩いたりする基準もご自分の通われている塾によって異なるのもご認識いただくと良いかと存じます。

ガチ勢の塾に通っていて偏差値60だったら「もうちょっと頑張ろっか!」。

公立中高一貫メインの塾に通っていて偏差値50を超えていたら「すっげ!マジすっげ!この調子だぜ、ジョニーボーイ!ただし金は使うな!」と褒めてあげるといい、とスティーブ・ブシェミも申しております。

各科目、基本レベルで取れる点数

基本レベルをしっかりやって取れる点数はこんな感じです。国語だけは私の感覚ですが、他の科目は予習シリーズと突き合わせて検証しておりますので割と正確です。

算数は120点。

国語は100点。

理社は90点ずつ。

合計で400点。これは基本レベルで取れる点数です。偏差値にすると60くらい。

 

一般的に偏差値60は「普通」と「よくできる」レベルの狭間です。

小学4年生のテストに関して言いますと基本レベルのみをしっかりやっていれば偏差値60、「よくできる」認定がされます。

 

これが、「よくできる」子たちのレベル感です。

すぐに追いつける気がしてきたでしょう?

いえ、すぐに追いつけます。基本をしっかりやれば必ず。

 

今まで頑張ってきたけど追いつけないって?偏差値が50もいかない?

だったらテキストの練習問題や応用問題は捨てることです。

 

徹底的に例題を真似て類題を解き、基本問題をこなして自分のものにする

人にバカにされても、応用を解かなきゃいけない焦りも捨てて基本に徹する。

学習のコツは足し算じゃなくて引き算です。

 

今、何を捨てて、何を取るべきか。

 

なお、その判断をするのは子供達じゃなくて親です。

 

偏差値60への道は基本の徹底にあり、と意識を変えてみるとちょっと違った景色が見えてくるはずです。

 

そして基本問題をしっかり自分のものにしていれば、テストで解けなかった問題を解くにはどんな勉強をプラスオンすればいいのかも見えてきます。

基本はOK。じゃあ上を目指すにはプラスアルファ何をすればいいのかを考えることができます。

テストの活用方法

単純な解き直しではなく、単元別に基本、練習、応用と3つの段階に分けて、どの単元がどのレベルまで達していて、何をやり直すべきかまで分析するとテストがめちゃくちゃ意味のあるものになります。

航海における羅針盤。

 

んなことできねぇよって?

いや、やってないだけですよ。お子さんにあれこれ言う前にご自分で予習シリーズを解いてみたら、基本、練習、応用の違いが見えてきますよ。

テストも解き直しを指示する前にご自分で解いてみるといいです。

 

レベル感が分かりますから。

 

そういった努力なしにああだこうだ言うのは現場を見てない社長が急に、

「よし!××社と契約して来月からRPAを導入するぞ!お前らAIとDXで業務改善するんだ!」

とわけのわからないことを言い出して現場を混乱させるに等しい行いです。

 

分かってない人ほど焦りから意味のないことに飛びつきます。

そうならないように現場を知って賢く立ち回りましょうぞ。

あわせて読みたい



書いている人の紹介

星一徹のプロフィールはこちらから