【中学受験】模試の合格判定がAだったのに落ちた人が判定方法をディスる
「模試の合格判定にモンゴリアンチョップを食らわしてやりたい気分ですよ!」(by 天山広吉)
嘘です。天山広吉はそんなこと言ってません。模試の合格判定にモンゴリアンチョップを食らわしたいのは私です。
何を隠そう、私は四谷大塚の合不合判定テストで直前期にA判定だった志望校にことごとく落ちてますからね!この野郎、と思い四谷大塚のウェブサイトにラリアットを食らわしに行くとこんなことが書いてあるじゃないですか。
「圧倒的な信頼を誇る正確な合格判定!!」
びっくりマーク二つですよ、二つ。自信めちゃくちゃあるようですが、A判定で落ちた私は一体なんだったんですか?というわけで、これは合格判定というシステム自体がおかしいに違いないと思い調べていきました。
合格判定の算出方法と仕組み
で、調べていきますと色々出てくるのですが、この説明が一番分かりやすいです。
偏差値による合格ラインは統計的に出されています。昨年までの合格者の統計から、たとえば55という偏差値で初めて80%の受験生が合格していれば、55を合格可能性80%の偏差値として決めて、それ以上の偏差値を出せば80%以上の判定がつく仕組みですよ。
ちなみに判定の表記にもいろいろあります。優子さんのお嬢さんが受けた模擬試験の結果ではA~Eといった判定の出し方だったようですが、模擬試験によっては「確実圏(80%以上)、可能圏(60%以上80%未満)、努力圏(30%以上60%未満)、再考圏(30%未満)」や、「合格圏(80%以上)、可能圏(65%~79%)努力圏(50%~64%)、挑戦圏(49%以下)」といった判定で表記されることもありますよ。
合格判定を導き出す方法や仕組みを『cafe du cation』の大将である四堂学さんが華麗に説明してくれています。
ほうほう、ということは例えば開成中学の偏差値(合格可能性80%)というのは、実際の受験者を過去の模試の偏差値で分類して、80%以上の受験者が合格した地点の偏差値なのね。で、その偏差値を超えていたらA判定が取れる、と。そういうわけね。
ってか、それ模試の成績をもとに統計的に決めてるだけじゃん!ちゃんと判定しろ!コノヤロー!
判定の信用度
合格判定というのは模試の成績をもとにした統計的な推測にすぎません。ただ、その偏差値をとった過去の受験生が80%以上合格しているというんだったら、まだ信用できるかも・・・。
と思うのは早い。
統計ですから、信用できるかどうかは母集団のデータ数によります。
つまり、模試を受けている過去の人数が多ければ多いほど信頼性が高いということですね。
合不合判定テストの受験者数
合不合判定テスト4科目の小学校6年生の受験者数を調べますと、
直近では2017年7月実施で「13,038人」
引用元:inter-edu掲示板
志望校判定サピックスオープンの受験者数
2018年4月実施の志望校判定サピックスオープンの小学校6年生の受験者数は「6,205名」
引用元:専業主婦もそれなりに忙しいのです
日能研全国公開模試の受験者数
日能研全国公開模試の受験者数は1学年で「約12,000名」。
日能研はやっぱりざっくりしてますね。絶対小学6年生が一番多くなるはずなのに「1学年で約12,000名」って。いつの時点なのかも書いてない。やってくれるなあ、日能研。
引用元:日能研リーグ 全国公開模試
全国統一小学生テストの受験者数
もっとも受験者数が多いと思われる全国統一小学生テスト(四谷大塚により実施)です。2015年6月実施分の小学6年生で「26,045名」。
引用元:全国統一小学生テスト分析結果 2015年6月7日実施
こんなのも見つけた
お子さんが通っている小学校から何人が全国統一小学生テストを受けたのかが分かるサイトを見つけましたよ。四谷大塚がやってるサイトです。思わぬ収穫。面白い。(ただし過去11回のテストにインターネット経由で申し込みした人の延べ人数ですので直近一年前とかじゃありません)
うちも調べてみましたが、結構受けてますねー。
信憑性が高いのは?
受験者数だけですと全国小学生統一テストですが、このテストの母集団には中学受験生ではない人も混じってきます。オープンで無料のテストですからね。
ということはあんまりあてにならない訳です。
つまり、最も信用できるのは、、、中学受験者が集い受験者数の多い合不合判定テストでしたー!
待て待て待て!そのテストでA判定とって落ちてる人がここにいるんだけど?
なに?合格可能性80%だから、残り20%の人は諦めろって?
もうモンゴリアンチョップじゃ収まりません。雪崩式フランケンシュタイナーものですよ。
入試で合格するって一体なんだ?
合格判定はさておき、そもそも入試で合格するってのは何を意味しているのでしょうか?
超シンプルです。
自分の得点が合格最低点を上回ったことを意味してます。
合格最低点を上回ることと合格判定に何の関係があるのか、というとこう。
「志望校の合格最低点を上回った過去の受験生が80%以上いた偏差値をA判定とし、割合が落ちていくごとにB判定、C判定、D判定、E判定とする」
つまり、80%以上の割合で合格最低点を上回った集団の中にあなたのお子さんがいますよ、ということ。
判定じゃなくて、これは統計的推測ですよ。やっぱり。
以前、某難関校に受かった受験生の模試の偏差値をプロットした図を見たことがあるのですが、偏差値70くらいの学校でも模試で偏差値50付近の受験生が受かってたりします。
「奇跡が起きたんだぁ」
とその時は適当に考えていましたが、奇跡で受かるわけはありません。突然変異的に受かった人には何かがあります。
難関校の入試問題はそんな甘くないですヨ。
ちなみに私は、大学受験では突然変異的に受かった人でーす!どうして突然変異的に受かったのかはこちら↓。
本当にあてにすべきは合格判定ではない
という訳で、統計的推測という名の「多分」をあてにするよりも、直接的に関係がある「合格最低点を上回る」という目標にスイッチしましょうよ。
どうして偏差値とか合格判定を信用するんでしょうか?
「合格最低点を上回る」という目標を持つと、入試というものがよりよく見えてくると思います。
残り3ヶ月(現在2018年11月)。E判定でも、D判定でもくじけるな、頑張れ。君の目指すものは合格判定にはないぞ、志望校の合格最低点を上回る勉強を死ぬ気でやれ、絶対に間に合うと伝えてあげたい。
心の底から。
そして私の代わりに合格判定にムーンサルトプレスを決めてやってください。
あわせて読みたい
最新のホカホカ記事
最新のホカホカ記事の一覧はこちらから書いている人の紹介
星一徹のプロフィールはこちらから- 前の記事
【中学受験】楽しい理科第2回 一問一答と解説 生物編①植物 「いも」 2018.11.01
- 次の記事
【中学受験】楽しい理科第3回 一問一答と解説 生物編①植物「光合成・呼吸・蒸散」 2018.11.04