中高一貫校でわずか一年で学年トップクラスから学年最下位まで落ちた理由・挽回方法
真っ逆さまにぃ〜、落ちてデザイアァ!
中森明菜さんがどこに落ちていったのかは知りませんが、気持ちよく熱唱されているところを見るときっと落ちていくのが気持ちよかったに違いありません。
そう、落ちていくのは気持ちがいいんです。
前回、私は成績不振を挽回するには、というテーマで書きましたが今回はその逆。
成績上位から成績下位に落ちていった経験を書いて皆様を震え上らせようという魂胆でございます。
最初に結論から言いますが、落ちるのはあっという間です。
今までの貯金もクソもありません。
勉強をしなくなった途端、私立中高一貫校では成績が面白いくらい落ちていきます。
では、なぜ勉強しなくなったのか、そして勉強しなくなり笑えるくらい成績が落ちていったときに何を考えていたのか、そんな恐怖のテーマを、ゲストに稲川淳二氏を迎えて話していこうと思います。
恐怖の成績下落はなぜ起きたのか
私の成績下落は、、、いや下落どころの騒ぎじゃありません。まるでFUJIYAMA。成績の自由落下状態は高校1年生の終わり頃に始まりました。
なに?勉強内容が難しくなってついていけなくなったんじゃないかって?
HAHA。
高一の段階でやってた数Ⅱ・Bくらい余裕でできてましたよ。
こちとら、中学入学からずっとトップクラスにいたんです。
高校生にもなれば、勉強する習慣はもとより、高い基準で勉強するのに慣れているわけです。
分かりにくい内容が出てくりゃ、必死こいてやるんですよ。やってたんですよ。
それが急激な成績下落を迎えた。
ひとえに勉強しなくなったから。
なぜか?
やる理由がなくなったからです。
詳細は伏せます。
が、それまで無意識に拠り所にしていた勉強する理由が急になくなっちゃったんです。
拠り所なんて今は言ってますが当時は拠り所にしていた感覚すらありません。
でも、異様な無気力状態に襲われて何もしなくなった、これだけは事実であります。
するとどうなったか。
もうね、笑えるくらいの勢いで成績って落ちていくんですよ。嘘かと思うくらいに。
成績急下降期に何を考えていたのか
↓これが成績急落グラフです。つくづくやなグラフだな。
落ちるのはほんとあっという間。
あっという間に落ちていきます。
とくに進学校だったからでしょうね。
容赦なく学年順位が落ちていきます。
落ちていく間、私はこんなことを考えていました。
「今は落ちてるけど、ちょっとやりゃすぐに挽回できるから問題ないよね」
でもそんなことを考えているうちは挽回なんかできっこない。
いったん落ち始めると歯止めが効かなくなるんです。
「ちょっとやりゃ挽回できる」
でもね、ちょっとやっても挽回なんかできませんでしたよ。
さすがに下落が気になってちょっとやるじゃないですか。でもちょっとやっても全然挽回できないんです。
するとこう思うようになりました。
「まぁ、もういいんじゃね」
つまり、諦めたってこと。
成績が悪くなって一番怖いのはなんだと思います?
科目に、授業についていけなくなること?
いいえ、希望をなくして諦めることです。
あ・き・ら・め・る。
滝川クリステル風に読んでくださいね。
いったん諦めてしまうと成績が悪い状態が当たり前になって、まぁいいかと自分を慰めるようになります。
そして、それでもクソの負け犬みたいに思うんです。
「頑張れば挽回できるから大丈夫。自分は昔、トップクラスにいたんだ」
やがて成績のマリアナ海溝にたどり着きます。
あぁ、ここは暗くて寒い。でも心地いい。
いいな、いいな、人間っていいな。
そっと私に、「これ名曲だよ」とCDを渡してくる友人。
Mr.Childrenの「深海」。
上野公園でイラン人から偽造テレカを買い、マジックマッシュルームとフィッシュマンズの「long season」とハイライトでぶっ飛ぶ日々。
スプレー缶を右手に持ってバンダナで口元を隠す。
部屋の壁に鉄拳で穴をあける。
ヤニで壁が真っ黄色の部屋。
あとは飛ぶだけ。そして落ちるだけ。
目的をなくしちゃった人間は、それまでがいくら清廉潔白だからって、真っ逆さまに落ちていけるんです。
全てを諦めてるから。
ある意味、最強。別の意味で最弱。
学年でブービー賞をとったとき、私はこう思いました。
「やればできる。これは本当の自分じゃない」
バカですね。諦めちゃったんだから、もう救いはないのに。
やがて学校に行かなくなります。
意味がないから。
行く意味がないから。
クズには学校に居場所なんてないんです。
もっともしんどいのは体育の授業。次に休み時間。
体育の授業でグループになれ、って言う先生。
おいおい、グループになんかなれねぇんだよ!
クズにグループなんか作れません。
成績急落後の安定期
自分は本当はできる、とかいうさもしい妄想を抱きながら成績底辺で居心地のいい毎日を送るようになりました。
成績急落から底辺安定期まで一年も経たないですぐに移行できます。
あれだけわかっていたはずの授業が。授業をリードしていたはずの自分が。
ずっと寝続けてよだれが垂れた口元をぬぐいながらぼんやりと黒板を見る。
たまに起きて聞いてもチンプンカンプン。
ブルブル手が震えるんですよ。こういうとき。勉強どころじゃないんですよね。
中学生、高校生の私にとって学校での成績は自分の存在価値のほぼ全てでした。
それが挽回不可能。
もう叶わないところまで追いやられてしまったと感じたんです。
自分の人生は詰んだ。
詰んだ。詰んだ。詰んだ。
それでも私は挽回しました。
遅きに失した感のある高校3年生の秋に行きたい学校を見つけたことがきっかけでした。
けして勉強が分かるようになったからじゃありません。
行きたい、という思いだけが私を救ってくれたのだと思います。
もう一度頑張る理由が見つかった、たったそれだけの出来事です。
たったそれだけの出来事ですが、失ってしまった理由の代わりに見つけた頑張る理由。
小手先の技術でもなんでもない心の底からの思い。
この学校に行きたい、本当にそれだけでした。
理由はなんでもいい、心の底から強く思うだけだ
私の場合は「行きたい」という思いだけでしたが、成績の底辺から浮上にするには十分でした。
成績を上げるための技術は多くの方や塾の先生方が私よりも上手に教えてくれるはずです。
ですが、そうした技術は強く思う気持ちが前提になければ無意味だと感じます。
何のために勉強するのか、その目標に対して本気になれるのか。
もしかしたら勉強の方法以上に大事なことなのかもしれません。
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