【中学受験】小学4年生「割合の基礎」 割合の教え方とコツ、出た!最重要単元

【中学受験】小学4年生「割合の基礎」 割合の教え方とコツ、出た!最重要単元

小学4年生で習う最重要単元が「割合」でございます。

「割合」を制する者は中学受験の代数分野を制する、と勝手に私は申し上げますが、それくらい重要な単元なのであります。

 

なぜかって?

 

割合に続く、速さ、グラフ、食塩水、比・・・。これらは割合の概念を理解していないと理解できないからです。

さらに言いますと、割合の考え方って中学の数学、あるいは高校数学における代数の基礎になるんです。割合でつまづくとこの先の算数→数学までずっと苦労します。

 

サッカーで言うところの止めて、蹴る。

新日本プロレスで言うところのヒンズースクワット。

会いに行けるアイドルで言うところの秋元康。

 

で、予習シリーズには皆さん大好き、割合の公式が書いてあります。

1.割合=くらべる量÷もとになる量

2.くらべる量=もとになる量×割合

3.もとになる量=くらべる量÷割合

 

「さぁ覚えろ、これが算数・数学の基礎だ!なに?便利なやり方?くもわだ!」

と、まぁ、これまた皆さん大好きな公式の暗記とくもわなのでありますが、普通の小学4年生はこんな説明ではさっぱり分かりません。

公式の暗記やらくもわを使って一発で割合を理解できる小学4年生は普通ではありません。相当センスあります。

 

ではどんな風に教えるのか、そしてコツは何なのか。

結論から先に言いますと、「イメージをつけさせる」です。

割合を使いこなせる子って割合の肌感覚やイメージを持ってるんですよ。

文章題を見て、何がくらべる量でもとになる量で割合なのかをウンウン考えずにササッと把握して、公式を使わずに解く、と。

 

できる子からすると、公式がどうちゃらこうちゃら思い出して解く方がよっぽど難しいんです。

じゃあ、できない子はどうなるのって、公式を覚えさせるとさらにワケわからなくなります。

できない子にとっては地獄っすね。

 

しかしながら、大人の感覚からするとどうして我が子が割合が分からないのかが分かりません。

そこで、まずは最初に我が子が割合を分からない感覚を味わってもらう「ドSスタイル」でいきます。

微分係数を求めてもらいましょう。

微分係数を求めてみましょう

さぁ、数Ⅰまでしか履修していない文系ペアレンツの皆さん、微分係数を求めましょう。

なに?どうやって求めればいいか分からない?

HAHA!では親切な私が公式を授けましょう!

微分係数

はい。

微分の初歩中の初歩の問題です。問いも明瞭、親切な公式もあります。

さぁ解きましょう!簡単ですYO!

関数f(x)=x^2+xを親切な公式に当てはめればいいんです。

答えは3になりますね。

 

これで微分係数の求め方、分かりましたか?

理系の人は分かると思いますが、文系で数Ⅰまでしか履修していなかったら分かるわけがありません。

「そもそも微分係数ってなんだよ?」

「limってなんだ?だいたい、limの下にh→0とか書いてあるのが意味わかんねぇ!」

そんな文句が聞こえてきそうです。

 

では、何を求めているのかグラフにしましょう。

微分係数を求める グラフ

微分係数とか難しそうな言葉を使いましたが、要は傾きのことです。

で、親切な公式を使うとある1点における傾きが求められるんです。

 

分からない?

 

そりゃそうです。微分を習ってない人は分からなくて当然です。

私、微分がどういうときに使われるものなのかも説明してませんし、それぞれの用語の意味も、公式がなぜ成り立つのかも、傾きなんか求めてどうなるのかも、なーんにも説明してませんもの。

 

でもね、公式と何を求めているのかと答えは提示しましたよ?

 

これ、

「割合の公式(あるいは「くもわ」)を使うとくらべる量、もとになる量、割合が求められるのだ!だから答えが出るだろう!なんでわからないんだ!」

って、熱烈ペアレンツの叱咤激励と似てません?

今までに習ったことのない単元を抽象度の高い教えられ方をすると全く分からない現象が発生します。

なんでわからないのかって、ちゃんと教えてないからです。そんな教え方なら最初からしないほうがいいです。

 

叱咤激励とか無駄ですから。

叱咤激励って、きちんと教えられない人がキレてるだけなんですよね。

 

で、割合って単元はこれまでの単元に比べるとやや抽象度の高い単元なんです。

ですから、分かりにくいんです。とくに小学4年生には。

 

ちなみに、微分は一定変化しない定量的な現象のある1点における加速度を求めています。

微分を使うと、

・オオタニさんの打った打球がスタンドに入る手前の速度

・80度でいれたほどよい感じのコーヒーが5分後にどのくらい冷めてしまうのか

・煮え切らないあいつが「結婚しよう!」と言うまでの時間

を求めることができます。

 

あ、すみません。「結婚しよう!」と言うまでの時間は積分を習わないと求められませんね。失礼しました。

割合の教え方とコツ

割合、って言葉わかりにくくないですか?

微分係数と同じくらいわかりにくいなぁ、と私は思ってしまいます。

そこで割合を言い換えます。

比べてみよう!」です。

 

割合の根本は「比べる」なんですよ。

「比べる」ためには2つ以上の対象が必要です。

 

たとえば、モンシロチョウとモンキチョウの模様とかね。

ではモンシロチョウとモンキチョウの模様の何を比べましょう?

斑点の数とかいいかもしれませんね。

では絵を描きます。

モンシロチョウとモンキチョウの斑点の数

じゃあ、上の絵のモンシロチョウとモンキチョウの斑点の数を数えてみましょう。

モンシロチョウは?2つですね。モンキチョウは4つです。

 

では問題です。

モンキチョウの斑点の数モンシロチョウの斑点の数何倍ですか?

モンキチョウの斑点の数は4で、モンシロチョウは2でしたね。

よって、4÷2で2倍となります。

 

この問題ではモンシロチョウの斑点の数(2つ)をもとに、モンキチョウの斑点の数(4つ)を比べる対象にしています。

では、答えとして求められた2倍とはなんでしょう?

これは違いです。

もとにしたモノと比べる対象の違いを数字に置き換えてるんです。

この違いのことを割合と言ってるんです。

 

割合ってのは

何かをもとにして別のものと比べたときの違いを数字で表しているんですよ。

 

チョウチョの話から、段々と抽象的な話になってきました。

抽象的な話が理解できない場合、具体から抽象に話を落としこんでいくのがポイントです。

 

割合が分からなくなる原因の一つは、いきなり抽象的な話から始まってしまうからです。

そこへもってきて公式がズドンと出てまいります。

抽象的な話のイメージすらつかめていない段階で公式が出てくるとどうなると思います?

公式通りにしか解けない子供ができあがります。チーン。

 

数学嫌いの皆さん、これ、何かを思い出しませんか?

永遠の時間のように感じた高校数学の授業です。

 

微分を習ったときに、

・曲線上のある1点における接線の傾きを求める

とか

・求める点と距離hとの差を極限まで小さくする

 

みたいな話をされませんでした?

そして意味不明なので、公式を覚えて当てはめるしかなくて、どんどん数学が嫌いになりませんでした?

イメージがつかない物事って普通は理解できません。

たまに抽象的な説明をそのまま理解しちゃう人もいますが、それはごく一部。

 

算数も同じです。

小学4年生はまだまだ抽象をよく理解できません。

なので、絵を描く。身近なものに置き換える。

そして割合をイメージで理解する、と。

更に割合のイメージを深めていく

教え方のコツとして、具体的なものを例に上げて抽象化していくとナイスですと申し上げました。

すると、具体例を通して、

「なんとなく分かったかなぁ」

って状態になります。

 

ここからは更にイメージを深めていきます。

つまり、問題を解きます。

問題の解き方にもコツがあります。3つのステップで丁寧に問題を解いていきます。

1.問題文に下線を引く

2.下線の下に割合の3要素を書く

3.公式を使う

問題文に下線を引く

まずは下線です。下線を引く、ってのは問題文で与えられている条件を整理する意味を持っています。

つまり条件整理です。

できれば三色ペンで塗り分けると分かりやすくなっていいですね。

色はできれば決めておきましょう。

もとになる量は青、くらべる量は赤、割合は緑、とかね。

 

問題例

太郎君は持っているお金の1/3を使って2000円のプラモデルを買いました。

持っていたお金は何円ですか。

もとになる量を青、くらべる量を赤、割合を緑として、問題文に下線を引きます。

「太郎君は持っているお金1/3を使って2000円のプラモデルを買いました」

ここまではできそうですか?難しそう?

 

難しそうなら問題文を言い換えてみましょう。

2000円持っているお金1/3でした」

このように言い換えると分かりやすくなった気がしませんか?

 

問題文が分からなかったら言い換えてみるのは問題を解く技術の一つです。

こういうのを問題文の読解力と言ったりします。

 

言い換えなんかできない?

では、対話です。

教える方「何と何を比べてるんだっけ?」

子供「プラモデルのお金と最初に持っているお金?」

教える方「そう。じゃあ、1/3ってなんだろう?何と何を比べて1/3なんだっけ?」

子供「プラモデルのお金と最初に持っているお金」

教える方「プラモデルのお金が最初に持っているお金の1/3なのかな?それとも最初に持っているお金がプラモデルの1/3なのかな?」

子供「たぶん、プラモデルのお金が最初に持っているお金の1/3かな?」

教える方「ということは最初に持っているお金が『もとになる量』で、プラモデルのお金が『くらべる量』、違い(割合)は1/3」

下線の下に割合の3要素を書く

下線を引いたら、その下に割合の3要素を書いていきます。

下線の色を塗り分けているとだいぶ書きやすいですよ。

 

「もとになる量」とか全部書くのが面倒だったら、

「もと」「くら」「わり」

とか

「も」「く」「わ」

と省略してもいいです。ただし、省略した場合は文字を丸で囲んでおきます。

丸で囲むか囲まないかで見やすさがだいぶ違います。

公式を使う

さて、ここまできたら公式を使います。

いろいろな方法があるのでしょうが、私は公式を覚えさせたりはしないですね。

「じゃあ、公式使えないじゃねぇか!」

と怒らないでくださいよ。

 

絵や図で整理してもらいます。

上の問題だったらこんな感じ。

割合を整理する図

持っているお金をもとにしてプラモデルの2000円を比べると、1/3になるんでしたね。

ですから、

持っているお金×1/3=2000円

と図や絵で整理したものを立式できます。

 

上の式を変形すると、

2000円÷1/3

となりますから、答えは6000円です。

 

公式を覚えてそのまま当てはめるクセがつくと、応用が出てきたときに困ります。

そこで、多少面倒でも図や絵で整理して、立式してから解く練習をします。

 

ここからは練習あるのみです。

公式に当てはめずに整理して解く練習をしていると、そのうち何がもとになる量で、くらべる量で、割合なのかが瞬時に分かるようになってきます。

割合のイメージが頭に中にできるんですね。

では練習問題の3を解きます

練習問題3

今年の子ども会の参加人数は、昨年の2/5だけふえて21人になりました。昨年の子ども会の参加人数は何人でしたか。

引用元 予習シリーズ算数4年下 「割合の表し方」練習問題3より

さあ、元気にいきましょう。

まずは線を引きますよ。

「今年の子ども会の参加人数は、昨年の2/5だけふえて21人になりました。昨年の子ども会の参加人数は何人でしたか。」

今年の子ども会の参加人数が「くらべる量」、昨年の子ども会の参加人数が「もとになる量」、昨年の2/5だけふえてが「割合」です。

 

もっとわかりやすくするために文章を言い換えましょう。

昨年2/5だけ参加人数が増える21人になる」

言い換えた文章から、昨年の子ども会の参加人数をもとにして、今年の子ども会の参加人数と比べているのが分かりますね。

 

2/5ではなく、「2/5増えている」点に注意が必要です。

よって割合は、1+2/5=7/5となります。

 

次に図に整理します。割合のを整理した図

もとの量の7/5が21人ですから立式すると、

も×7/5=21人

となりますね。

 

この式を変形すると、

21÷7/5

となりまして、

答えは15人と求められます。

割合の教え方、コツのまとめ

割合がよく分かっている大人の感覚ですと、「別に整理したり、図にする必要ねぇじゃんか」となりますよね。

実際、上の問題も読んですぐに立式できると思います。

 

が、これを解くのは割合なんて概念を今まで習ったことのない子どもなんです。

大人はもとになる量、くらべる量、割合の関係が肌感覚で分かるから解けるだけです。

肌感覚、イメージをつかむまではちゃんと下線を引いて、図で整理する練習をしたほうがいいんじゃないスかね。

 

もう一度練習の仕方を書いておきます。

1.下線を引く(色分けする)

2.下線の下に「も」「く」「わ」と書いて丸で囲む

3.この関係を図や絵にする

 

そんなんやらなくてもうちの子は解ける?

この単元だけ乗り越えられりゃいいんだったらそれでもいいでしょう。

入試レベルの問題は肌感覚に加えて、図に整理しないと解きにくい問題がいっぱい出ますよ。

 

なお、下線を引いて図に整理する練習をすると、入試レベルの割合の問題まで解けるようになります。

 

「それでもとにかく終わらせなくちゃ・・・」

お気持ちは非常によく分かります。

 

時間がないのも知ってます。

宿題で泣きそうになってるのも分かります。

テキスト管理、1ヶ月後のテスト。

単元をとにかくやりきるのが目的になってしまうのは普通のことです。

 

でも一方で目的と手段を混同してるってのも気づいてますよね?

 

もう一度言いますが割合は小学4年生の最重要単元の一つです。

入試まではまだ時間があります。

ここは時間をかけてしっかり練習してもいいんじゃないでしょうか?

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