【中学受験】小学4年生「割合の基礎」 割合の教え方とコツ、出た!最重要単元

【中学受験】小学4年生「割合の基礎」 割合の教え方とコツ、出た!最重要単元

割合の教え方とコツ

割合、って言葉わかりにくくないですか?

微分係数と同じくらいわかりにくいなぁ、と私は思ってしまいます。

そこで割合を言い換えます。

比べてみよう!」です。

 

割合の根本は「比べる」なんですよ。

「比べる」ためには2つ以上の対象が必要です。

 

たとえば、モンシロチョウとモンキチョウの模様とかね。

ではモンシロチョウとモンキチョウの模様の何を比べましょう?

斑点の数とかいいかもしれませんね。

では絵を描きます。

モンシロチョウとモンキチョウの斑点の数

じゃあ、上の絵のモンシロチョウとモンキチョウの斑点の数を数えてみましょう。

モンシロチョウは?2つですね。モンキチョウは4つです。

 

では問題です。

モンキチョウの斑点の数モンシロチョウの斑点の数何倍ですか?

モンキチョウの斑点の数は4で、モンシロチョウは2でしたね。

よって、4÷2で2倍となります。

 

この問題ではモンシロチョウの斑点の数(2つ)をもとに、モンキチョウの斑点の数(4つ)を比べる対象にしています。

では、答えとして求められた2倍とはなんでしょう?

これは違いです。

もとにしたモノと比べる対象の違いを数字に置き換えてるんです。

この違いのことを割合と言ってるんです。

 

割合ってのは

何かをもとにして別のものと比べたときの違いを数字で表しているんですよ。

 

チョウチョの話から、段々と抽象的な話になってきました。

抽象的な話が理解できない場合、具体から抽象に話を落としこんでいくのがポイントです。

 

割合が分からなくなる原因の一つは、いきなり抽象的な話から始まってしまうからです。

そこへもってきて公式がズドンと出てまいります。

抽象的な話のイメージすらつかめていない段階で公式が出てくるとどうなると思います?

公式通りにしか解けない子供ができあがります。チーン。

 

数学嫌いの皆さん、これ、何かを思い出しませんか?

永遠の時間のように感じた高校数学の授業です。

 

微分を習ったときに、

・曲線上のある1点における接線の傾きを求める

とか

・求める点と距離hとの差を極限まで小さくする

 

みたいな話をされませんでした?

そして意味不明なので、公式を覚えて当てはめるしかなくて、どんどん数学が嫌いになりませんでした?

イメージがつかない物事って普通は理解できません。

たまに抽象的な説明をそのまま理解しちゃう人もいますが、それはごく一部。

 

算数も同じです。

小学4年生はまだまだ抽象をよく理解できません。

なので、絵を描く。身近なものに置き換える。

そして割合をイメージで理解する、と。

更に割合のイメージを深めていく

教え方のコツとして、具体的なものを例に上げて抽象化していくとナイスですと申し上げました。

すると、具体例を通して、

「なんとなく分かったかなぁ」

って状態になります。

 

ここからは更にイメージを深めていきます。

つまり、問題を解きます。

問題の解き方にもコツがあります。3つのステップで丁寧に問題を解いていきます。

1.問題文に下線を引く

2.下線の下に割合の3要素を書く

3.公式を使う

問題文に下線を引く

まずは下線です。下線を引く、ってのは問題文で与えられている条件を整理する意味を持っています。

つまり条件整理です。

できれば三色ペンで塗り分けると分かりやすくなっていいですね。

色はできれば決めておきましょう。

もとになる量は青、くらべる量は赤、割合は緑、とかね。

 

問題例

太郎君は持っているお金の1/3を使って2000円のプラモデルを買いました。

持っていたお金は何円ですか。

もとになる量を青、くらべる量を赤、割合を緑として、問題文に下線を引きます。

「太郎君は持っているお金1/3を使って2000円のプラモデルを買いました」

ここまではできそうですか?難しそう?

 

難しそうなら問題文を言い換えてみましょう。

2000円持っているお金1/3でした」

このように言い換えると分かりやすくなった気がしませんか?

 

問題文が分からなかったら言い換えてみるのは問題を解く技術の一つです。

こういうのを問題文の読解力と言ったりします。

 

言い換えなんかできない?

では、対話です。

教える方「何と何を比べてるんだっけ?」

子供「プラモデルのお金と最初に持っているお金?」

教える方「そう。じゃあ、1/3ってなんだろう?何と何を比べて1/3なんだっけ?」

子供「プラモデルのお金と最初に持っているお金」

教える方「プラモデルのお金が最初に持っているお金の1/3なのかな?それとも最初に持っているお金がプラモデルの1/3なのかな?」

子供「たぶん、プラモデルのお金が最初に持っているお金の1/3かな?」

教える方「ということは最初に持っているお金が『もとになる量』で、プラモデルのお金が『くらべる量』、違い(割合)は1/3」

下線の下に割合の3要素を書く

下線を引いたら、その下に割合の3要素を書いていきます。

下線の色を塗り分けているとだいぶ書きやすいですよ。

 

「もとになる量」とか全部書くのが面倒だったら、

「もと」「くら」「わり」

とか

「も」「く」「わ」

と省略してもいいです。ただし、省略した場合は文字を丸で囲んでおきます。

丸で囲むか囲まないかで見やすさがだいぶ違います。

公式を使う

さて、ここまできたら公式を使います。

いろいろな方法があるのでしょうが、私は公式を覚えさせたりはしないですね。

「じゃあ、公式使えないじゃねぇか!」

と怒らないでくださいよ。

 

絵や図で整理してもらいます。

上の問題だったらこんな感じ。

割合を整理する図

持っているお金をもとにしてプラモデルの2000円を比べると、1/3になるんでしたね。

ですから、

持っているお金×1/3=2000円

と図や絵で整理したものを立式できます。

 

上の式を変形すると、

2000円÷1/3

となりますから、答えは6000円です。

 

公式を覚えてそのまま当てはめるクセがつくと、応用が出てきたときに困ります。

そこで、多少面倒でも図や絵で整理して、立式してから解く練習をします。

 

ここからは練習あるのみです。

公式に当てはめずに整理して解く練習をしていると、そのうち何がもとになる量で、くらべる量で、割合なのかが瞬時に分かるようになってきます。

割合のイメージが頭に中にできるんですね。

< 前へ 1 2 3 次へ >

あわせて読みたい



最新のホカホカ記事

最新のホカホカ記事の一覧はこちらから


書いている人の紹介

星一徹のプロフィールはこちらから