【中学受験】中学受験算数とは 学習内容、勉強方法について

【中学受験】中学受験算数とは 学習内容、勉強方法について

中学受験算数の学習はなぜ時間がかかるのか?

前段で中学受験の算数を解くには、

「条件整理→式→基本的な解法を使う」

が必要と申し上げました。

とはいっても基本的な解法は小学校の学習指導要領の範囲内です。

 

「え?条件整理できて、式が立てられれば、あとは簡単そうじゃん!」

とウカウカする人もいるかもしれません。

 

しかし現実は難しく、学習には時間がかかります。

なんでなのでしょうか?

 

中学受験の算数のテキストには過去の入試問題がパターン化されて例題として掲載されてます。

旅人算一つとってみてもいろいろなパターンに整理されています。

言いたいことはもうおわかりですよね。

中学受験の算数の学習は解法パターンの習得です。

「楽勝!」

あ、言い忘れました。このパターンはたくさんあります

 

では何パターンくらいあるのか計算してみましょう。

 

四谷大塚の予習シリーズ1回の中に、例題(解法パターン)が5つか6つ。

ここでは6つとします。

 

小学4年生、5年生の予習シリーズは全部で64回。(総合回抜き)

小学4年生、5年生ですべての単元のパターン学習を終えます。

つまり、2年間で6×64=384パターンを習得することになります

この384パターンはあくまでも最低限の典型題です。

典型題とはいえ、1つのパターンでさえ小学生が理解するには時間がかかりますし、確実な習得のためには何度も問題を解く、つまり復習が必要です。

ここから派生する問題もあります。

条件がさらに複雑になった問題もあります。

入試では見たことがない問題も出てきます。

 

さぁ、困りましたね。いっぱいやることありますよ。どうしましょうか。

もう、なにがなんでも(NN)やりきる?

それだと、ご家庭のリビングに地獄の釜の蓋があきますよ。

 

解決策は大まかに下の2つです。

・理屈を理解する

・優先順位をつける

 

理屈を理解すると、応用がきき派生系にも対応できるようになります。

優先順位をつけると、効率的に習得できるようになります。

 

とくに中学受験の算数における優先順位は意識されていた方が良いと考えています。

人にもよりますが、一般的に言いますと優先順位が高いのは割合と分数です。

なぜ割合と分数の優先順位は高いのか?

中学受験の算数は小学校の学習指導要領の範囲内だと申し上げました。

小学校で習う算数は大まかに言って4つの分野があります。

 

小学校6年生で習う分野

・数と計算

・図形

・変化と関係

・データの測定

参照)算数編 学習指導要領 – 文部科学省 (※PDFがひらきます)

 

この4つの分野のうち、中学受験頻出で、かつ小学生に理解しにくいのは「変化と関係」です。

変化と関係の基本は割合、そして分数の概念です。

ですから割合と分数の優先順位が高いんです。

割合と分数が分からないと速さも水量も比も分からなくなります。

割合と分数はそれらのおおもと。基礎。

 

この基礎をしっかりと身につけておくと算数の学習がだいぶ楽になります。

算数が中学受験の合否をわける理由は?

算数って差が出やすいとか言われるじゃないですか。

でも、それは合否を分ける理由ではなくて単なる結果です。

根本的な理由は習得に時間がかかるからです。

一定レベルまで到達するのに時間がかかりますので、間に合わなかったりする子が出てきます。

結果として差が出やすいわけです。

 

算数の仕上がりレベルは大まかに言って3段階くらいあります。

解法パターンを再現できない単元がある

中学受験における算数の学習の到達目標は、全ての単元で解法パターンを再現できること、です。

そこが基準となりますので、再現できない単元があるのは目標未達です。

すると志望校の選択肢が狭まります。

解法パターンを再現できる

すばらしいですね。

解法パターンを再現する、という中学受験算数の目標到達です。

おめでとうございます!

ここまでで中堅レベルの学校が射程距離に入りますよ!

 

「は?難関は?」

いやいや、狙えますが当たるかどうかはわかりません。少なくとも解法パターンを再現できるだけでは。

解法パターンを応用できる

解法パターンを応用できると難関が射程距離に入ってきます。

再現できるレベルと応用できるレベルは天と地くらいの差があります。

このラインは四谷大塚実施の合不合判定テストの偏差値55〜60の間くらいにあります。

 

応用できる条件は、解法パターンを理解していて、かつ問題文の条件整理ができることです。

・応用問題の正体と解き方について

 

中学受験の算数では仕上がり具合によって解ける問題と解けない問題がはっきりします。

よって合否に差が出ます。

 

さて、そもそも算数が嫌いとか勉強方法が分からない子もいます。

ここから先はそのあたりのお話をしてまいります。

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