【中学受験】中学受験算数とは 学習内容、勉強方法について
算数が嫌いになるのはなぜか?
算数が嫌いになるのは算数の問題が解けないからです。
身も蓋もない話ですね。
もうちょっと丁寧に言いますと、レベルに合ってない問題をやり続けて間違え続けると嫌いになります。
30年前の中学受験塾では「解けない応用問題に粘り強く取り組むと思考力が上がる」と言う講師もいました。
が、これは無駄ですし、モチベーションが下がるだけです。
正解は「あと少しで解けそうな問題にチャレンジする」です。
算数が嫌いな子は算数で撃沈しまくってます。
失敗体験を繰り返した結果、嫌いになるんです。
嫌いになると諦めます。
「自分がやったって無駄だ・・・」
と。
開始5秒で毎回ゲームオーバーになるゲームはクソゲーと言います。
開始5秒でチンプンカンプンな内容を学習するのはクソ学習です。
算数が嫌いな子はクソゲー循環をどこかで断ち切るために、あえてレベルを落として学習するといいです。
自分に合ったレベルの勉強をし始めると渋々ながらでも机に向かうようになり、正解すると自信が出ます。
中学受験の算数、どう勉強するといいか?
算数の学習を効率的に行うには予習と復習のサイクルが大切です。ま、どの教科もですけど。
また、算数が苦手な理由の一つに計算が苦手というのがあります。計算が苦手なら早いうちに苦手意識を取り除いておくと学習がうまくいきます。
あとは、小学6年生の夏休みまでの到達目標を決めて取り組むといいですね。
ここからは予習と復習のサイクル、計算、到達目標の3つに分けて話をしていきます。
予習と復習のサイクル
予習禁止の塾は別として、予習と復習のサイクルの到達目標をちゃんと定めて学習すると効果的です。
予習では例題の解説を読み、解説を読みつつ類題で実践してぼんやり理解します。
次に基本問題レベルを一通り解き、考え方を頭に入れます。
ここまでが予習の到達目標です。もちろんやりたければ応用問題まで進めても構いません。
ところが、予習で頭に入ったはずだったものが一週間経つとすっぽり抜け落ちてます。
いえ、一週間どころか一日、一時間で抜け落ちることもあります。
理解のスピードはまるで亀のよう。忘れるスピードは光速。当たり前です。だって内容が難しいですからね。
そこで頭に定着させるための復習が大事になります。
復習は予習してから一日後、一週間後、一ヶ月後にやるといいです。
これは何かの理論に基づいたものではなく、塾のサイクルに合わせるとそうせざるを得ないからです。
・一日目:例題と類題を予習する
・一日後:基本問題で例題の復習をする
・一週間後:塾で学習して宿題で復習する
・一ヶ月後:月例テスト前に復習する
つまり、予習をするなら塾の日の一週間前です。
一応言っておくとこういう学習の仕方は拡張分散学習と呼ばれています。
一般的に拡張分散学習は記憶が定着しやすいと言われていたりします。
計算練習
計算は毎日やっときましょう。
計算問題に取り組む時は必ず時間をはかってください。
なお、計算問題を毎日やっていると、間違える箇所に一定の法則が見えてきます。
理解していない、もしくは勘違いしている箇所です。
何回やっても間違えますので、こういった箇所は計測時間に含めずに、あとで時間をかけて取り組むといいです。
時間をかけて独力で正解を導き出せると、以後間違えなくなります。
また、計算はいろいろな技術があります。
計算の工夫ってやつです。
計算の工夫は知ってるかどうかだけです。早く知っちゃいましょう。
小学6年生夏休みまでの到達目標
小学4年生、5年生は予習・復習サイクルをうまく回して学習を進めていきます。
さて、小学6年生です。
小学6年生の前半では4年生、5年生の総復習をします。
夏休みまでに算数を完成させる!
と、まるでプラモデルでも作るような言い方をする人もいますが、一体何をして、どこまで到達すると我が家のガンダムが完成するのでしょうか?
あ、ガンダムじゃないですね。
中学受験は親によるポケモンバトルでしたね。間違えました。
小学6年生前半での復習の仕方は簡単。何度も同じような問題を解きます。
到達目標は人によって異なりますが、完成といった意味で言うと典型題は問題を見た瞬間、答えまでの経路が描けると目標達成です。
そこまで到達できるか、それ以上を目指すかはキミ次第。
ポケモンマスター目指しますか?目指しませんか?
入塾前に何をやっておくといいか
入塾前に、中学受験の算数に関する恐ろしい噂を聞いて色々準備を画策していらっしゃるかもしれません。
出鼻をくじくようで恐れ入りますが、中学受験の算数の学習は入塾してからスタートします。準備が無駄とは言いませんが、やってもやらなくてもどっちでもいいです。
入塾前は無事に入塾することだけを考えておけばいいです。低学年での工夫を凝らした家庭学習も、入塾から始まる中学受験コンテンツに決定的に役立つとは言えません。
入塾に焦点をあてて考えます。
サピックスの新小学4年生の入塾テストでは、計算問題と論理性の問題が出題されます。
計算問題は整数の四則混合計算、単位の変換(時間とか距離とか)です。
論理性の問題はこれ↓に入っているような問題が出てきます。
入塾できないと話になりませんから、あえて準備するとしたら計算ときらめき算数脳をやっとくといいんじゃないスかね。
おすすめの参考書、問題集、教材
ずばり、塾の教材と志望校の過去問です。
書店に行くとたくさん参考書、問題集、教材がありますが、一切必要ありません。
そもそもですよ、塾の教材をこなすだけで大変なのにどうやって別の参考書をやるんですか。
少なくとも小学4年生、5年生で別の参考書、問題集、教材に手を出すメリットは一つもないですし、害悪しかありません。
小学6年生も塾の教材以外の参考書、問題集、教材に手を出す必要はありませんが、あえて手を出すとしたら「4科のまとめ」です。
「4科のまとめ」は苦手科目や苦手単元を復習して効率的に力をつけたいときに使う教材です。
得意科目や得意分野で「4科のまとめ」を使う必要性はあまり感じません。
あとは親御様がざっくり中学受験の算数を俯瞰してみたい場合は塾技です。
これもあえて子どもにやらせる必要は全くありません。
「はぁー、こんなもんなのねー」
と、退屈でアンニュイな午後にぼんやり眺めるくらいの使い方が良いですね。
中学受験算数についてのまとめ
長々と書いてきましたので最後にまとめておきます。
中学受験算数とは
小学校の学習指導要領の範囲で高い論理的思考力が求められる教科
算数の勉強はなぜ時間をかけるか
解法パターンの習得に時間がかかるから
算数が合否をわける理由
到達度によって解ける問題、解けない問題が明確に分かれるから
算数が嫌いになる理由
解けない問題ばかり解こうとするから
レベルに合ってないから
算数の勉強方法
予習でざっくり理解して、復習で学習サイクルを意識しながら定着を図る
入塾前にやっておくこと
四則計算ができるようにしておく
算数のおすすめ参考書、問題集、教材
塾の教材と志望校の過去問。あえてあげると「4科のまとめ」
以上、算数とお友達になれるようお祈り申し上げます。
算数とお友達にならずに方程式に頼るのはダメですよ。
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