開成中学入試問題「算数」を徹底解説、平成28年度大問2(2)仕事算ー第13回

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開成中学校の入試問題における解答のポイント

開成中学校の入試問題は何度も言っていますように、問題文で与えられた条件や問われている問題をもとにどのような隠れた条件を発見すれば良いかに気づくのが重要になります。

この問題も計算する段階に到達してしまえば大して難しくはありませんが、問題を解くための条件を発見するのに頭を使います。気づいてしまえばどうということはありませんが、気づくにはやはり訓練が必要かと思います。

step1 条件を整理する

まずは問題文です。

(2)210日以内にこの仕事を完了させるとき、賃金の合計金額が一番少ないのは、A、B、Cそれぞれに何日ずつ頼むときですか。また、そのときの賃金の合計金額はいくらですか。

第11回目 開成中学校の平成28年度入試問題「算数」大問2の(1)より仕事算の問題を解くでも挙げていたように明示されている条件は以下の通りです。

 

・Aの1日の賃金は6000円で600日で仕事を完了させられる

・Bの1日の賃金は9000円で400日で仕事を完了させられる

・Cの1日の賃金は30000円で200日で仕事を完了させられる

・複数人で作業をしたときでも能率は変わらず、合計の作業量となる

・最後の日に途中で仕事が完了しても1日と数え、1日分の賃金が支払われる

 

これに加えて、「210日以内に完了させる」という条件と、「そのときの賃金の合計金額が一番少ない組み合わせ」という求めるべき条件が加わりました。

「賃金の合計金額が少ない」ということは最も効率の良い組み合わせと読み解きます。

ということは賃金効率の良い組み合わせを見出してあげることが重要なポイントになりそうです。

step2 隠れた条件を発見する

賃金に対する作業の効率性というポイントに着目して隠れた条件を発見することにしましょう。比を使います。

Aの作業量を(1)とおくと、Bの作業量は(1.5)、Cの作業量は(3)です。なぜなら一日当たりの作業量は、Aが1/600、Bが1/400、Cが1/200だからです。

これだけ見るとCの作業量は多いですが、賃金に対する効率性で見ますと、

・Aは(1)あたり6000円

・Bは(1)あたり6000円

・Cは(1)あたり10000円

ということで、AとBの賃金に対する効率性は同じで、Cは賃金に対する効率性がA、Bに比べてやや悪いということが分かりました。

step3 解答の方向性を決める

この問題が問うているのは、賃金に対する作業効率性が最も高い組み合わせですから基本的にはA、Bが共同して作業を進めて、時々Cが入るという組み合わせが良さそうです。

なぜなら、A、Bが共同で作業をしたとしても210日以内に終わらない(二人で作業をしても240日かかってしまう)ので、Cが入らないことには210日以内で終わらないからです。

step4 解答の道筋を決める

AとBは210日毎日働き、CがAとBの穴を埋めるという布陣でのぞむのが最も賃金に対する作業効率性が高い組み合わせです。

A、Bが210日毎日働いたとして、それでも終わらない作業をCが何日で終えることができるのかを求めれば解答が導き出せそうです。

step5 計算する

AとBが共同で働いたときの一日当たりの作業量は、全体を1とおくと1/240です(1/600+1/400より)。

210日働くとすると、210×1/240=210/240となります。

210日働いても終わらない作業が1-210/240=30/240となります。

この作業をCが行うと、30/240÷1/200=25となり、Cが25日働けば良いことになります。

 

つまり、答えはAが210日、Bが210日、Cが25日働く、となります。

そしてそのときの賃金合計は、210日×6000円+210日×9000円+25日×30000円となり、答えは3900000円となります。

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