【中学受験】偏差値40からのスケジュール 偏差値50の壁を突破する基本原則

【中学受験】偏差値40からのスケジュール 偏差値50の壁を突破する基本原則

「真面目に塾にも行って、宿題もやってる(っぽい)のに組分けテストの偏差値が40台から上がらないのはなぜ!?」

そんな方々も多いのではないかと思われます。

何しろ偏差値50未満って全受験生の半分ですからね。

 

ところが、ツイッターやら某掲示板やらで流れてくるのは、

「なんとかSクラスに踏みとどまれました」

「今回は息子いわく簡単だったそうです。平均点高くなりそうですね」

「つまらない計算ミスのせいで算数は150点どまりでした。次回リベンジです」

など、まるで別世界のお話ばかり流れてまいります。きっと平行宇宙の話に違いありません。

間違っても「やった!算数半分取れた!今回の努力が実った!」なんてツイートは流れてきません。

 

そんなわけで「うちの息子(娘)はいわゆるひとつのバカなんじゃないか!?」と疑心暗鬼になりがちです。

 

でも安心してください。偏差値70近くとってても初見の基本問題は、

「わかんねー!問題間違ってんじゃねぇか!」

「なんでたかしくんは時速120kmで歩いてるんだ!」

「大塚さん、りんご60個も食べられんの!?」

と、まぁこんな調子です。(経験談)

 

成績いい子は最初から頭がいいというよりは、それ相応の学習をしてますし、それなりの学習習慣が身についております。初見で予習シリーズをスラスラ解いて完了させる子なんてそうそうおりません。

ですから今、成績が悪くてもあまり悲観しないでおきましょうよ、と塾の先生も提携の個別指導のパンフレットを片手に言っております。

 

さて、予習シリーズを使っていらっしゃる親御さんに偏差値40から50に上がるための勉強方法、スケジュールをえらそうに指南していこうという回でございます。

あ、ちなみに小学4年生を対象にしてます。

 

偏差値40と言っても色々なパターンがあります。例えば、

1.塾の宿題はこなしていて偏差値40

2.塾からは「予習してきてくださいね」と言われているが具体的な宿題は出ず、何となく勉強しているっぽいが偏差値40

3.塾の宿題も何もやらずに偏差値40

ざっくりあげました。

 

3の「塾の宿題も何もやらずに偏差値40」ってのは「働かなければお給料が入らない」っていうのと同じくらい当たり前の現象でして私が言うことは何もございません。もし何もやらずに偏差値60を超えているのでしたら行くべきは塾ではなくMENSAであります。なお、働かなくてもお金が入ってくるのは地主か詐欺師なのであります。

 

今回、対象にするのは1、2のパターンです。

 

さて、偏差値50とはどんな状態なのかとざっくり言いますと、組分けテストで6割取れている状態でございます。

お気づきの方も多いと思いますが、組分けテストってやつはそのように設計されております。

ざっと以下に偏差値と得点率を表にしました。あくまで目安です。

偏差値得点率得点
41〜5045%〜59%250点〜325点
51〜6060%〜75%326点〜415点
61〜6576%〜85%416点〜465点
66〜86%〜466点〜

もちろんテストの難易度や母集団の成績によって変わりますが、経験則で言いますとだいたいこんな感じになります。

 

「うっほぉ!じゃあ今は偏差値40くらいで300点も取れてないけど、次のテストは400点以上取れるように勉強すれば偏差値60超えるのね!」

って、まぁまぁ落ち着きましょう。

確かに勉強量を増やせば成績は上がるかもしれませんが、基本はスモールステップです。つまり、消化不良にならないように身の丈に応じた段階を踏んでいく方が確実です。

やり過ぎてうまくいかないよりは確実に段階をふんで行きましょう、でも少しずつ前進していくようにしましょう、というわけです。

 

人間、少しずつでも前進する、上達するってのは気持ちがいいみたいなんですよね。

 

さて、一口に偏差値40と言っても科目によって異なりますよね。国語はメタメタ、でも算数はビッタビタみたいな。

ってわけで、全ての科目で偏差値40くらいで、総合でも偏差値40くらいと仮定して話を進めていきます。

偏差値40からの算数

算数ができるようになると気持ちがいいものです。

逆にできないと、「センスがない」とか「理系タイプじゃない」とか「女子だから・・・」みたいに意味不明な決めつけをしてしまいがちです。

たしかにいろいろな子供たちを見ていると生まれ持ったものはあるんだなぁ、と感心するやら呆れるやら複雑な感情を持ってしまいますが、保護者ってやけに決めつけたがるんですよね。で、子供は決めつけられるともっとできなくなっていく、と。

 

そんな役に立たない決めつけをする前にやり方を見直してみましょうよと、ごくごく当たり前のことを声高らかに申し上げたいのです。

 

で、本題です。算数が偏差値40ってどんな状態?っていうと、予習シリーズの例題・類題をちゃんと理解できておらず基本問題が解けたり解けなかったりというレベルです。あと計算も練習不足。

逆に言いますと、予習シリーズの例題・類題のやり方を理解して解けるようになると、基本問題は解けるようになります。計算も毎日練習していれば正確にできるようになってきますよ。

で、基本問題が解けるレベルになると6割取れます。イェーイ、偏差値50超えたぜ、ってなものです。なんか簡単そうでしょ?

 

つまり、宿題をちゃんとやってたり、何となく勉強しているふりをしているけれど偏差値50に届かないのは、

①例題・類題を理解しないまま問題ばかりやり過ぎている(やりすぎ)

か、

②例題・類題を理解しないままふわっと勉強している(あいまい)

かのどちらかです。ちなみに勉強してないのに成績悪いのは当たり前です。

 

①は宿題を終わらせるのが目的になっていますし、②は目的が分かっていません。

これでどうして成績が上がろうか?いや上がるはずない、のであります。

 

で、どちらも例題・類題の理解不足、習得不足、というわけございます。

つまり、例題・類題にしっかり軸足をおいて勉強したほうがいいんですよ。

 

さて、簡単に予習シリーズの例題・類題をちゃんと理解しなさいよ、と言いましたがこれがそんなに簡単じゃあないよってこともわかっております。

予習シリーズの例題・類題を誰からも何も言われずに理解するのはむずいんです。

だから予習するんです。簡単に理解できないから予習するんです。

意味わかんないですか?

 

算数の予習のコツは3つです。

1.わからないところをはっきりさせる

予習で一番大切なのはわからないところをはっきりさせることです。

わかるところがはっきりしている、とも言えますね。

なに?何も分からない?OK、OK。

何も分からないなりと言っても、ほんの少しでも分かるところはあるでしょう?

解説の中で分かるところまでマーカー引いておいて、分からないところを別の色で塗り分けてみましょう。

何が分かって、何が分からないのかはっきりするはずです。

 

一番ヤベェのはわからないところがはっきりしてないのに、何となく分かっちゃった感じになることです。

例題・類題に絞って勉強して、わからないならわからない、と潔く認めて、塾に行って授業で理解しよう、あるいは塾に行って先生に聞こうと切り替えるとずいぶん予習が楽になるはずです。

2.とにかく真似る

例題・類題をしっかり理解しようとすると結構ホネが折れるものです。

なのでまずは真似から。

学習の基本は真似です。

「学ぶ」ってのは「真似ぶ」ってこと。

 

したがいまして、例題・類題の考え方がどうこうという前に真似てみましょう。

真似るだけだったら予習の苦しみもちょっとは楽になるはずです。

3.深追いしない

宿題で練習問題までやっている?基本問題も怪しいのに?

そんな宿題は勇気を持って切り捨てたらいいんです。

今、集中すべきは何か、今やるべきは何かを考えてみましょう。偏差値40くらいの子が練習問題まで解くことはできません。で、解くことができない問題にかかりっきりになるのは時間の無駄です。

 

ただね、よく言う人がいるじゃないですか。

「解けない問題に粘り強く取り組むのは大事だ」

ってね。

 

それも正しいんですけど、それって正確に言うと、

もう一歩のところで解けない問題に粘り強く取り組むのは大事だ」

っていう「もう一歩のところで」が抜けてるんですよね。

 

練習問題は残念ながら例題・類題の理解にプラスしてちょっとした思考力が必要になります。

基本問題までしっかり解ける理解でのぞむなら意味があるんですけど、そうでなきゃやっても大した効果は出ません。

大人の人たちが大好きな費用対効果ってやつが低いんですよ。

 

ですから、深追いしない。

とくに偏差値40くらいだったら深追いせず基本問題までえっちらおっちら解ければ万歳三唱で塾に送り出してやりゃあいいと思いますよ。

あと、中途半端に教えるくらいだったら親は教えない方がいいですよ。

 

色々書きましたが、結局のところ算数が偏差値40くらいだったら例題・類題に全力を注ぎこめ、以上でございます。

ちなみに練習問題までしっかり学習して解けるようになると、多少のテクニックは必要ですが9割近く点数とれます。

偏差値40からの国語

「うちの子は国語じゃなくて酷語だ!」

と嘆く方がチラホラいらっしゃいますよね。まぁひどい話です。何がひどいって、酷語だなんて言っちゃうのがひどいですよ。

偏差値40くらいでしたら得点率は40%、60点くらいでしょうか。

じゃあ、60点の中身を見たことはありますかね?どうして60点なのか考えてみたことはありますかね?

 

中身の分析なしに嘆くのはひどい話だ、と申し上げたいのです。

 

で、国語が40%くらいしかできていないとすると、原因は大きく2つに分かれます。

1.漢字と言葉を真面目にやってない

2.読んで理解するスピードが遅い

まずは1ですが、これは真面目にやりましょうよ。やればやっただけ成果でますから。

コツとしては習慣化することです。漢字も言葉も一日で2〜3ずつ覚えていけば終わりますよ。

やる気がでない日もあろうことかと思いますが、それでも漢字・言葉・計算の3つだけは17時から30分やる、みたいにルールを決めてとにかくやるクセをつける、と。

お子さんの性格や嗜好に合わせて家庭ルールを作ってしまいましょう。

 

さて、2です。読んで理解するスピードが遅いってやつです。

テスト用紙を見返してみてください。文章題は2問の大問があるはずです。

注目すべきはどこで解答が途切れているか、もしくは正答率が低くなっているかです。

小学4年生の組分けテストの問題は時間さえあれば解ける程度の問題でして、実はテキストよりも問題レベルは易しかったりします。その代わり文章量が多い傾向があり、読むのに手こずっていると解けないか、もしくは適当に解答して正答率が低くなります。

 

文章の読解処理スピードがモノをいうテストなんですね。

 

さて、偏差値40ですと2つの大問のうち一つくらいしかまともに読めていません。

読解処理スピードを上げるには日頃からテキストの文章を何度も読むといいです。読書をすすめる向きもありますが、国語の問題を解くための読解処理スピードを上げるにはテキストの文章を何度も読む方が効率的です。

 

ただし、読み方があります。

同じ文章を最低でも3回は読んでおくと良いのですが、1回目は音読、2回目は精読、3回目は構造分けをする、と。

音読で全体のイメージをつかんで、精読で詳細を把握して、3回目でアウトプットするイメージですね。

構造分けのやり方は予習シリーズに書いてあります。

 

え、そんなの見たことない?書いてありますよ。予習シリーズには必要なことが全部書いてあります

 

物語だったら場面、出来事、心の動きに注目しましょう、と。

説明文(論説文)だったら、意味段落に分けて著者の言いたいことをつかみましょう、と。

 

そんなのうちの子ができるわけねぇ、って?

できますよ。

物語はとりあえず場面で分ける。

説明文(論説文)はとりあえず筆者の意見と具体例の2つだけでいいから分ける。

 

これくらいだったらできそうじゃないですか?

 

ちなみに読むだけの練習でもうまいことやると偏差値40以下だったのが半年で偏差値60まで上がったりすると経験者が語っております。

偏差値40からの理社

理社は副教材の問題集あるじゃないですか。あれを練習問題まで完璧に覚えると90点以上取れます。

発展問題?

余裕がありゃやればいいですが練習問題までで十分すぎます。

 

ところが、人間そんなに完璧に覚えられません。

とくに偏差値が40くらいのお子さんは人間らしさがはいて捨てるほどありあまっておりまして、間違いを大量生産して50点以下をゲットいたします。

 

では、間違いを大量生産しないためにはどうすんのかっつー話ですが、ま、覚えるしかないわけですね。

正確に言いますと、頭に入れた記憶を正しく取り出す練習をする必要があるんです。

Youtubeでダンスの動画見ただけでSAMみたいになれますか?せいぜい眞露をたっぷり聞こし召したJY-parkがいいところですよ。うまくなりたかったら反復して動作を覚えるじゃないですか。

勉強も同じです。

一回頭に入れたら、それをきちんと頭から取り出す訓練をする。反復練習です。

 

つまり、記憶系の科目ではインプットよりもアウトプットに力を入れた方がいいんです。

ですから何度も反復して問題を解く。しかも同じ問題を解く

「違うパターンの問題も・・・」なんてのはしっかり覚えてからの話です。

 

また、アウトプットをする、つまり一度覚えた内容をいつ復習するのかも大事です。

毎日やるのもいいですが、暇がたっぷりないといけません。ところが小学生はただでさえ忙しいのであります。

実は集中的に学習するよりも一定期間あけて学習するほうが長期記憶にはいいらしいんですよ、奥さん。

こいつを分散効果というんですが、興味のある人は下の論文とか読んでみてくださいな。

分散学習の有効性の原因(PDFが開きます)

 

私が組んでいた一ヶ月のスケジュールは、

・一日でテキスト一回分覚える(インプット)

・翌日は副教材の練習問題を解く(アウトプット)

・授業後日にもう一回解く(アウトプット)

・総合回でもう一回解く(アウトプット)

みたいなサイクルでした。

 

ごくごく普通のサイクルですね。

 

アウトプットはとにかく練習問題のみに絞って知識を頭に叩き込んで、思考系の応用問題には手を出さないようにしておりました。思考系の応用問題はきちんとした基本知識と論理力があれば解けるからです。

時間は有限ですから最も重要な基本知識の正しい習得に努めていたわけです。

 

しつこいようですが、記憶系の科目はとにかくアウトプットです。

付箋はったり、マーカー引いても覚えられやしませんよ。

偏差値40からのスケジュール

さて、ここまで4科目にわたってどんなふうに勉強するといいかお話ししてまいりました。

で、具体的なスケジュールです。

まずは、偏差値40から50になるための1週間のToDoを科目ごとに書き出してみましょう。予習は青、復習は赤です。

算数国語理科社会
計算練習7日分漢字テキスト音読テキスト音読
例題・類題言葉要点チェック要点チェック
基本問題1回目文章読む(1回目)練習問題(1回目)練習問題(1回目)
基本問題2回目文章読む(2回目)練習問題(2回目)練習問題(2回目)
文章読む(3回目)
読んだ文章を解く

これは一例です。

お子さんの得意不得意に合わせてアレンジしてみてくださいな。

 

ではこれをスケジュールに落とします。火、金の2日で火曜日は算数、理科。金曜は国語、社会の授業があると仮定します。

計算計算計算計算計算計算計算
漢字漢字漢字漢字漢字漢字漢字
言葉練習問題(理)言葉言葉練習問題(社)言葉言葉
文章読む(国)基本問題(算)文章読む(国)例題・類題(算)基本問題(算)
練習問題(理)テキスト音読(社)練習問題(社)文章解く(国)文章読む(国)
要点チェック(社会)テキスト音読(理)
要点チェック(理)

多いように見えますが、多い日でも1日あたり1時間30分くらいの設定です。

で、上の方で偏差値50を目指すと書きましたが、このスケジュールで勉強していくと偏差値60くらいまでは到達可能です。

バッファを見ているわけです。とんだ勘違いやウッカリもありますし。

 

ちなみに偏差値60〜65くらいを目指そうとすると、理社国についてはやることはほとんど変わりません。

算数は上のスケジュールに加えて練習問題が入ってくる感じです。問題集の応用問題までやる必要はありません。

 

さて、最後に大事なことを一つ。

スケジュールの基本形は親御さんが作りつつ、お子さんが自主的に取り組めるように意見を尊重してスケジュールをアレンジしていくことが大事かな、と思ってます。

約3年にわたる受験勉強ですから、尻を叩くだけではしんどくなります。

意思を引き出すためのマネジメント。

 

小学4年生のお子さんをお持ちの親御様。

受験勉強はまだ始まったばかりでございます。

毎回のテストに一喜一憂せず、目指した点数に対してプロセスがどうだったのかを冷静に親子で振り返って、次にどう活かすか話し合ってみてくださいよ。

実りある受験生活になるよう祈っております。

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