【中学受験】偏差値40からのスケジュール 偏差値50の壁を突破する基本原則
1.わからないところをはっきりさせる
予習で一番大切なのはわからないところをはっきりさせることです。
わかるところがはっきりしている、とも言えますね。
なに?何も分からない?OK、OK。
何も分からないなりと言っても、ほんの少しでも分かるところはあるでしょう?
解説の中で分かるところまでマーカー引いておいて、分からないところを別の色で塗り分けてみましょう。
何が分かって、何が分からないのかはっきりするはずです。
一番ヤベェのはわからないところがはっきりしてないのに、何となく分かっちゃった感じになることです。
例題・類題に絞って勉強して、わからないならわからない、と潔く認めて、塾に行って授業で理解しよう、あるいは塾に行って先生に聞こうと切り替えるとずいぶん予習が楽になるはずです。
2.とにかく真似る
例題・類題をしっかり理解しようとすると結構ホネが折れるものです。
なのでまずは真似から。
学習の基本は真似です。
「学ぶ」ってのは「真似ぶ」ってこと。
したがいまして、例題・類題の考え方がどうこうという前に真似てみましょう。
真似るだけだったら予習の苦しみもちょっとは楽になるはずです。
3.深追いしない
宿題で練習問題までやっている?基本問題も怪しいのに?
そんな宿題は勇気を持って切り捨てたらいいんです。
今、集中すべきは何か、今やるべきは何かを考えてみましょう。偏差値40くらいの子が練習問題まで解くことはできません。で、解くことができない問題にかかりっきりになるのは時間の無駄です。
ただね、よく言う人がいるじゃないですか。
「解けない問題に粘り強く取り組むのは大事だ」
ってね。
それも正しいんですけど、それって正確に言うと、
「もう一歩のところで解けない問題に粘り強く取り組むのは大事だ」
っていう「もう一歩のところで」が抜けてるんですよね。
練習問題は残念ながら例題・類題の理解にプラスしてちょっとした思考力が必要になります。
基本問題までしっかり解ける理解でのぞむなら意味があるんですけど、そうでなきゃやっても大した効果は出ません。
大人の人たちが大好きな費用対効果ってやつが低いんですよ。
ですから、深追いしない。
とくに偏差値40くらいだったら深追いせず基本問題までえっちらおっちら解ければ万歳三唱で塾に送り出してやりゃあいいと思いますよ。
あと、中途半端に教えるくらいだったら親は教えない方がいいですよ。
色々書きましたが、結局のところ算数が偏差値40くらいだったら例題・類題に全力を注ぎこめ、以上でございます。
ちなみに練習問題までしっかり学習して解けるようになると、多少のテクニックは必要ですが9割近く点数とれます。
偏差値40からの国語
「うちの子は国語じゃなくて酷語だ!」
と嘆く方がチラホラいらっしゃいますよね。まぁひどい話です。何がひどいって、酷語だなんて言っちゃうのがひどいですよ。
偏差値40くらいでしたら得点率は40%、60点くらいでしょうか。
じゃあ、60点の中身を見たことはありますかね?どうして60点なのか考えてみたことはありますかね?
中身の分析なしに嘆くのはひどい話だ、と申し上げたいのです。
で、国語が40%くらいしかできていないとすると、原因は大きく2つに分かれます。
1.漢字と言葉を真面目にやってない
2.読んで理解するスピードが遅い
まずは1ですが、これは真面目にやりましょうよ。やればやっただけ成果でますから。
コツとしては習慣化することです。漢字も言葉も一日で2〜3ずつ覚えていけば終わりますよ。
やる気がでない日もあろうことかと思いますが、それでも漢字・言葉・計算の3つだけは17時から30分やる、みたいにルールを決めてとにかくやるクセをつける、と。
お子さんの性格や嗜好に合わせて家庭ルールを作ってしまいましょう。
さて、2です。読んで理解するスピードが遅いってやつです。
テスト用紙を見返してみてください。文章題は2問の大問があるはずです。
注目すべきはどこで解答が途切れているか、もしくは正答率が低くなっているかです。
小学4年生の組分けテストの問題は時間さえあれば解ける程度の問題でして、実はテキストよりも問題レベルは易しかったりします。その代わり文章量が多い傾向があり、読むのに手こずっていると解けないか、もしくは適当に解答して正答率が低くなります。
文章の読解処理スピードがモノをいうテストなんですね。
さて、偏差値40ですと2つの大問のうち一つくらいしかまともに読めていません。
読解処理スピードを上げるには日頃からテキストの文章を何度も読むといいです。読書をすすめる向きもありますが、国語の問題を解くための読解処理スピードを上げるにはテキストの文章を何度も読む方が効率的です。
ただし、読み方があります。
同じ文章を最低でも3回は読んでおくと良いのですが、1回目は音読、2回目は精読、3回目は構造分けをする、と。
音読で全体のイメージをつかんで、精読で詳細を把握して、3回目でアウトプットするイメージですね。
構造分けのやり方は予習シリーズに書いてあります。
え、そんなの見たことない?書いてありますよ。予習シリーズには必要なことが全部書いてあります。
物語だったら場面、出来事、心の動きに注目しましょう、と。
説明文(論説文)だったら、意味段落に分けて著者の言いたいことをつかみましょう、と。
そんなのうちの子ができるわけねぇ、って?
できますよ。
物語はとりあえず場面で分ける。
説明文(論説文)はとりあえず筆者の意見と具体例の2つだけでいいから分ける。
これくらいだったらできそうじゃないですか?
ちなみに読むだけの練習でもうまいことやると偏差値40以下だったのが半年で偏差値60まで上がったりすると経験者が語っております。
偏差値40からの理社
理社は副教材の問題集あるじゃないですか。あれを練習問題まで完璧に覚えると90点以上取れます。
発展問題?
余裕がありゃやればいいですが練習問題までで十分すぎます。
ところが、人間そんなに完璧に覚えられません。
とくに偏差値が40くらいのお子さんは人間らしさがはいて捨てるほどありあまっておりまして、間違いを大量生産して50点以下をゲットいたします。
では、間違いを大量生産しないためにはどうすんのかっつー話ですが、ま、覚えるしかないわけですね。
正確に言いますと、頭に入れた記憶を正しく取り出す練習をする必要があるんです。
Youtubeでダンスの動画見ただけでSAMみたいになれますか?せいぜい眞露をたっぷり聞こし召したJY-parkがいいところですよ。うまくなりたかったら反復して動作を覚えるじゃないですか。
勉強も同じです。
一回頭に入れたら、それをきちんと頭から取り出す訓練をする。反復練習です。
つまり、記憶系の科目ではインプットよりもアウトプットに力を入れた方がいいんです。
ですから何度も反復して問題を解く。しかも同じ問題を解く。
「違うパターンの問題も・・・」なんてのはしっかり覚えてからの話です。
また、アウトプットをする、つまり一度覚えた内容をいつ復習するのかも大事です。
毎日やるのもいいですが、暇がたっぷりないといけません。ところが小学生はただでさえ忙しいのであります。
実は集中的に学習するよりも一定期間あけて学習するほうが長期記憶にはいいらしいんですよ、奥さん。
こいつを分散効果というんですが、興味のある人は下の論文とか読んでみてくださいな。
私が組んでいた一ヶ月のスケジュールは、
・一日でテキスト一回分覚える(インプット)
・翌日は副教材の練習問題を解く(アウトプット)
・授業後日にもう一回解く(アウトプット)
・総合回でもう一回解く(アウトプット)
みたいなサイクルでした。
ごくごく普通のサイクルですね。
アウトプットはとにかく練習問題のみに絞って知識を頭に叩き込んで、思考系の応用問題には手を出さないようにしておりました。思考系の応用問題はきちんとした基本知識と論理力があれば解けるからです。
時間は有限ですから最も重要な基本知識の正しい習得に努めていたわけです。
しつこいようですが、記憶系の科目はとにかくアウトプットです。
付箋はったり、マーカー引いても覚えられやしませんよ。
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