30分で受験科目「国語」のツボが丸わかり!今日から真似できる5つの技法 平成30年度センター試験解説

これまで中学受験の国語力アップのため、読解をひたすらやってきました。これからもやる予定ですが、今日は「解く技術」に比重を置いて、「読む技術」と合わせて紹介していきます。
題材は平成30年度センター試験国語の大問1です。高校生向けの試験なんて小学生には無理?いえいえ、開成中学の国語の方が難しいです。それどころか他の中堅、難関中学だってこの程度の文章は出題します。
中学受験だけでなく大学受験でも活用可能な技術を紹介しています。
この記事を読むにあたっては次のようにして頂くのがおすすめです。
・以下のリンクからPDFをダウンロードして印刷
・ペンを持ってくる
・30分耐えて、しっかり読む
貴重なお時間だと思いますが、30分だけ私に頂けますと幸いです。
ちなみにこの論説文は「1.条件を積み上げて結論を導き出すパターン」の文章です。
論説文を読む技法
①接続詞に線を引く
論説文が出てきたら、読み込む前に接続詞に線を引いていってください。できれば二重線がいいですね。問題文全部です。接続詞を全て発見して二重線を引いてください。
②これらの接続詞に注目
つまり、すなわち・・・前までの文章を受けて直後の文章で結論を述べるための接続詞です。
しかし、ところが、が・・・前までの文章を否定して直後の文章を肯定するための接続詞です。
だから、したがって・・・前までの文章を理由として、結論を述べるための接続詞です。
なぜならば・・・前までの文章の理由を直後の文章で述べるための接続詞。
二重線を引くのはこの4つで十分です。「そして」も接続詞ですが、大して重要ではありませんので二重線を引かなくても良いです。
③接続詞の前後に線を引く
この時の線は一本線にしてください。接続詞の二重線と違いがわかるようにするためです。
つまり、すなわち・・・直後の文章に線を引いてください。
しかし、ところが、が・・・否定される直前の文章と、肯定される直後の文章に線を引いてください。
だから、したがって・・・理由となる直前の文章と、結論となる直後の文章に線を引いてください。
なぜならば・・・直後の文章に線を引いてください。
④何について書かれた文章なのかを把握する
線は引きましたか?そうしたら読みましょう。何について書かれた文章なのかを把握するためです。論説文の場合、文章の趣旨は大抵冒頭か最後に書かれています。
時間短縮のために冒頭、最後の段落付近のみ読むのもおすすめです。
すると何についての文章なのかが分かります。
⑤著者の主張を把握する
何について書かれた文章なのかが分かると、次にやるべきは著者の主張の把握です。
著者の主張も大抵は冒頭、最後の段落付近に書かれています。平成30年センター試験国語大問1の文章は、冒頭の第3段落にこのように書かれています。
世界は多義的でその意味と価値はたくさんの解釈に開かれている。世界の意味と価値は一意に定まらない。
引用元 平成30年度センター試験 国語 著者:有元典文・岡部大介
つまり、世界の意味とか価値ってのは解釈がいっぱいあって一つに定まらない、というのが著者の主張です。
次に最後の段落付近を読んでみましょう。
人間性は、社会文化と不可分のセットで成り立っており、ヴィゴツキーが主張する通り私たちの精神は道具に媒介されているのである。
引用元 平成30年度センター試験 国語 著者:有元典文・岡部大介
つまり、人の精神とか人間性ってのは社会文化とか道具からは切り離せないってことですね。
最初の方の段落と最後の方の段落を繋げると、
人間の精神は社会文化や道具に左右され、あるがままの人間的精神なるものはありえない
ということです。
これが著者の主張です。
途中の文章は、著者の主張を反証とか、実例とか、論理展開によって証明したり、強化したりしていると想定できます。
センター試験程度の問題であればこの5つの作業によって満点が取れます。中学受験の国語でも同じようなものです。少なくとも中堅校レベルの論説文であればこの作業だけで満点が取れます。
最初に接続詞に二重線を引っ張ったり、直後や直前に一本線を引かせたのは、問題を解く上で必要になるからです。
おっと、いけない。選択肢を落とすテクニックも書いておかないとダメですね。
ではやっていきましょう。
選択肢は消去法で落とせ
選択肢は最も適切なものを選んではいけません。消去法で落とすのです。言い過ぎやズレ、トンチンカンな選択肢を落としていく作業をしてください。
問2
問1は漢字の問題なので抜かしました。
傍線部A「講義というような、学生には日常的なものでさえ、素朴に不変な実在とは言いにくい。」とあるが、それはなぜか。その理由の説明として最も適当なものを、次の①〜⑤のうちから一つ選べ。解答番号は6。
①ありふれた講義形式の授業でも、授業者の冒頭の宣言によって学生が授業内容の暗記をこころがけていくように、学習の場における受講者の目的意識と態度は、授業者の働きかけによって容易に変化していくものであるから。
②ありふれた講義形式の授業でも、授業者の冒頭の宣言がなければ学生にとっての授業の捉え方がさまざまに異なるように、私たちの理解する世界は、その解釈が多様な可能性をもっており、一つに固定されたものではないから。
③ありふれた講義形式の授業でも、授業者の冒頭の宣言がなければ学生の授業の聴き方は一人ひとり異なるように、授業者の教授上の意図的な工夫は、学生の学習効果に大きな影響を与えていくものであるから。
④ありふれた講義形式の授業でも、授業者の冒頭の宣言がなければ学生にとって授業の目的が明確には意識されないように、私たちを取り巻く環境は、多義性を絞り込まれることによって初めて有益な存在となるものであるから。
⑤ありふれた講義形式の授業でも、授業者の冒頭の宣言によって学生のふるまいが大きく変わってしまうように、特定の場におけるひとやモノや課題の間の関係は、常に変化していき、再現できるものではないから。
引用元 平成30年センター試験国語
第3段落にある傍線部Aは講義について述べられています。
文章中からこの著者が考えている「講義」にまつわる概念を拾ってきます。
「授業の冒頭でこう宣言されたら 〜中略〜 暗記に向けた聴き方へと、授業の聞き方を違える。」
「考えごとをしているものにとっては空気のふるえにすぎず、また誰かにとっては暗記の対象となる」
「授業者の教授上の意図的な工夫、または意図せぬ文脈の設定で、その場のひとやモノや課題の間の関係は変化する。」
つまり、授業の冒頭で教授が宣言した言葉によって、学生の講義への態度が変わるように、意味と価値は一定のものではなく変化する、と著者は考えています。
問2はこの趣旨に合うものを消去法で選ぶだけです。
①はおおよそ合っていますが、「学習の場における受講者の目的意識と態度」というのが違います。受講者の目的意識と態度が変わるのではなく、意味と価値が変わるというのが本質的に著者の言いたいことです。
②は間違っているポイントが見つかりません。正解候補として取っておきます。
③は「授業者の教授上の意図的な工夫は、学生の学習効果に大きな影響を与えていく」というのが違います。著者は学習効果のことを言っているのではありません。
④は「多義性を絞り込まれることによって初めて有益な存在となる」というのが違います。有益かどうかという価値の判断の問題ではなく、著者が言いたいのは意味と価値が一定ではないということだからです。
⑤は「常に変化していき、再現できるものではない」というのが違います。常に変化をするとはどこでも言っていません。
したがって正解は②です。
問3
傍線部B「図のように」とあるが、次に示すのは、四人の生徒が本文を読んだ後に図1と図2について話している場面である。本文の内容をふまえて、空欄に入る最も適当なものを、後の①〜⑤のうちから一つ選べ。解答番号は7。
生徒Aーたしかに湯飲み茶碗に図1のように持ち手をつければ、珈琲カップとして使うことができるようになるね。
生徒Bーそれだけじゃなく、湯飲み茶碗では運ぶときに重ねるしかないけど、持ち手があれば図2みたいに指を引っ掛けて持つことができるから、一度にたくさん運べるよ。
生徒Cーそれに、湯飲み茶碗は両手で支えて持ち運ぶけど、持ち手があれば片手でも運べるね。
生徒Dーでも、湯飲み茶碗を片手で持つこともできるし、一度にたくさん運ぶ必要がなければ珈琲カップを両手で支え て持つことだってできるじゃない。
生徒Bーなるほど。指で引っ掛けて運べるようになったからといって、たとえウェイターであっても、常に図2のよう な運び方をするとは限らないね。
生徒Aーでは、デザインを変えたら、変える前と違った扱いをしなきゃいけないわけではないってことか。
生徒Cーそれじゃ、デザインを変えたら扱い方を必ず変えなければならないということではなくて、□ということになるのかな。
生徒Dーそうか、それが、「今とは異なるデザインを共有する」ことによって、「今ある現実の別のバージョンを知覚することになる」ってことなんだ。
生徒Cーまさにそのとおりだね。
①どう扱うかは各自の判断に任されていることがわかる
②デザインが変わると無数の扱い方が生まれることを知る
③ものの見方やとらえ方を変えることの必要性を実感する
④立場によって異なる世界が存在することを意識していく
⑤形を変える以前とは異なる扱い方ができることに気づく
引用元 平成30年センター試験国語
図1はカップに取手をつけたコーヒーカップ、図2は取手に指を入れて複数のカップを持っている写真です。
□に入る言葉の手がかりは生徒Cのコメントの直後の生徒Dの、
それが、「今とは異なるデザインを共有する」ことによって、「今ある現実の別のバージョンを知覚することになる」ってことなんだ。
引用元 平成30年センター試験国語
です。生徒Dの「それ」は□を指している指示語だからです。
つまり、□に入る文章は「今とは異なるデザインを共有することで今ある現実の別のバージョンを知覚することになる」という文章と同じ意味の選択肢を選べば正解になります。
①は「各自の判断に任されている」というのが違います。「今ある現実の別のバージョンを知覚する」と「各自の判断に任されている」のは意味が異なります。
②は「無数の」が違います。無数ではなく、その形態に合った使い方が生まれるのです。
③は「変えることの必要性を実感」というのが違います。必要性を実感せずとも、知覚することになってしまうのです。
④は「立場」というのが違います。異なる世界が存在するのに気づくのは「立場」ではなく、「今と異なるデザイン」です。
⑤は合ってます。
したがって答えは⑤
問4
問4傍線部C「このことは人間を記述し理解していく上で、大変重要なことだと思われる。」とあるが、どうしてそのように考えられるのか。その理由として最も適当なものを、次の①〜⑤のうちから一つ選べ。解答番号は8。
①現実は、人間にとって常に工夫される前の状態、もしくはこれから加工すべき状態とみなされる。そのため、人間を記述し理解する際には、デザインされる以前の自然状態を加工し改変し続けるという人間の性質をふまえることが重要になってくるから。
②現実は、どうしようもないと思われた運命や限界を乗り越えてきた、人間の工夫の跡をとどめている。そのため、人間を記述し理解する際には、自然のもたらす形状の変化に適合し、新たな習慣を創出してきた人間の歴史をふまえることが重要になってくるから。
③現実は、自分たちが生きやすいように既存の秩序を改変してきた、人間の文化的実践によって生み出された場である。そのため、人間を記述し理解する際には、自分たちの生きる環境に手を加え続けてきた人間の営為をふまえること が重要になってくるから。
④現実は、特定の集団が困難や支障を取り除いていく中で形づくられた場である。そのため、人間を記述し理解する際には、環境が万人にとって価値中立的なものではなく、あつらえられた世界でしか人間は生きられないという事実をふまえることが重要になってくるから。
⑤現実は、人工物を身の丈に合うようにデザインし続ける人間の文化的実践と、必然的に対応している。そのため、人間を記述し理解する際には、デザインによって人工物を次から次へと生み続ける、人間の創造する力をふまえることが重要になってくるから。
引用元 平成30年センター試験国語
傍線部Cの「このこと」は、直前の文章より、「(人間は)文化的意味と価値に満ちた世界」を生きており、「(人間は)文化や人工物の利用可能性や、文化的実践によって変化する」のであり、「人間はいわば人間が「デザインした現実」を知覚し、生きてきたと言える。」ということを指しています。
これを理解するのが大事なのは、「人間という生き物は本来的にこうであるという生き物ではなく、人間自身によって作られた文化によって形作られるので、人間を理解する上での前提条件として人間が文化によって変化する事実を知っておかないと人間は理解できないから」です。
というわけで、上の太字部分と違う内容の選択肢を消去法で落とせば正解が導けます。
①は全然違います。「現実は、人間にとって常に工夫される前の状態、もしくはこれから加工すべき状態とみなされる。」なんてのはどこから出てきたんでしょうか?
②も全く違います。「現実は、どうしようもないと思われた運命や限界を乗り越えてきた、人間の工夫の跡をとどめている」なんてどこにも書いてありません。
③は趣旨が合致しています。正解候補として残しておきます。
④は「あつらえられた世界でしか人間は生きられないという事実」というのが違います。どこにも書いてません。
⑤は「デザインによって人工物を次から次へと生み続ける、人間の創造する力をふまえること」というのが違います。「創造する力をふまえる」とはどこにも書いてませんね。
したがって正解は③です。
問5
問5傍線部D「『心 ′ 理学(しんりダッシュがく)』の必要性」とあるが、それはどういうことか。その説明として最も適当なものを、次の〜のうちから一つ選べ。解答番号は9。
①人間が文化歴史的条件と分離不可能であることに自覚的ではない心理学は、私たちのこころの現象を捉えるには不十分であり、自らがデザインした環境の影響を受け続ける人間の心理を基本的条件とし、そのような文化と心理とを一体として考える「心 ′ 理学」が必要であるということ。
②人工物に媒介されない行為を無印の行為とみなし、それをもともとの原行為と想定して私たちのこころの現象を捉えるこれまでの心理学に代わって、人工物化された新たな環境に直面した際に明らかになる人間の心理を捕捉して深く検討する「心 ′ 理学」が今後必要であるということ。
③価値中立的な環境に生きる動物と文化的意味や価値に満ちた環境に生きる人間との決定的な隔たりに対して、従来の心理学は無関心であったため、心理学実験室での人間の「記 ′ 憶」を動物実験で得られた動物の「記憶」とは異なるものとして認知し研究する「心 ′ 理学」が必要であるということ。
④私たちのこころの現象を文化歴史的条件と切り離した現象として把握し、それを主要な研究対象としてきた既存の心理学よりも、環境をデザインし続ける特質を有する人間の心性を、文化歴史的に整備されたデフォルトの環境デザインに対応させて記述する「心 ′ 理学」の方が必要であるということ。
⑤ある行い(「行為」)の結果と別の行い(「行 ′ 為」)の結果とが同じ場合には両者の差異はないものとして処理する心理学の欠点を正し、環境をデザインし続ける人間の心性と人間の文化的実践によって変化する現実とを集合体として考えていく「心 ′ 理学」が必要であるということ。
引用元 平成30年センター試験国語
「心 ′ 理学(しんりダッシュがく)」なる意味不明な言葉が出てきましたので、文章に沿って「しんりダッシュがく」を定義しますよ。
このダッシュを知る意味でのヒントになる箇所を抜粋します。
人間は環境を徹底的にデザインし続け、これからもし続けるだろう。動物にとっての環境とは決定的に異なる「環′ 境(かんきょうダッシュ)」を生きている
心理学実験室での「記′ 憶(きおくダッシュ)」を人間の本来の「記憶(むじるしきおく)」と定めた無自覚さが批判されているのである。
引用元 平成30年センター試験国語
つまり、ダッシュは本来の「環境」や本来の「記憶」ではなく、デザインされた環境のもとでの「環境」であり、心理学実験室のような人工的な場所での「記憶」にダッシュをつけているのであり、ダッシュがつくと「デザインされた」と言い換えておくと良いでしょう。
したがって、「心 ′ 理学(しんりダッシュがく)」は「デザインされた人間の心理を学び解く学問」のことだと著者が勝手に命名してます。
「デザインされた人間の心理を学び解く学問」が必要な理由は、傍線部Dの直後に書かれています。
人間、現実をデザインするという特質が、人間にとって本質的で基本的な条件だと思われるから
引用元 平成30年センター試験国語
さあ、これでこの問題解けますね。
①は趣旨に合っています。正解候補として残します。
②は「人工物に媒介されない行為を無印の行為とみなし、それをもともとの原行為と想定して私たちのこころの現象を捉えるこれまでの心理学」が違います。心理学は無印の行為とダッシュつきの行為に無頓着だからです。
③はどこから突っ込んでいいのか分からないくらい違います。「動物と文化的意味や価値に満ちた環境に生きる人間との決定的な隔たり」なんてものは文章中のどこを読んでも書いてませんし読み取れません。
④は「文化歴史的に整備されたデフォルトの環境デザインに対応」という意味不明な記述が出てきます。一体何のことなのかさっぱり分かりませんが、こんなことは文章には書いていません。
⑤は「ある行い(「行為」)の結果と別の行い(「行 ′ 為」)の結果とが同じ場合には両者の差異はないものとして処理する心理学の欠点」が全然違います。両者の結果が同じ場合に差異がないものとして処理するのではなく、「行 ′ 為」を「行為」であると捉える心理学の在り方がイカン!と著者は言っているのです。
したがって答えは①です。
問6
この文章の表現と構成について、次の(i)・(ii)の問いに答えよ。
(i)この文章の第1〜8段落の表現に関する説明として適当でないものを、次の①〜④のうちから一つ選べ。解答番号は10。
①第1段落の「これから話す内容をどの程度理解できたか、後でテストをする」は、会話文から文章を始めることで読者を話題に誘導し、後から状況説明を加えて読者の理解を図っている。
②第3段落の「講義とは何か。大きな四角い部屋の空気のふるえである。」は、講義の語りの部分について、教室の 中で授業者の口から発せられた音声の物理的な現象面に着目して表現している。
③第6段落の「新しい古典」は、紹介されている著作について、発表後それほどの時間を経過していないが、その分野で広く参照され、今後も読み継がれていくような書物であることを表している。
④第8段落の「私たちはこうした〜考える。」と、「〜、私たちは繰り返してきたのだ。」の「私たち」は、両方とも、筆者と読者とを一体化して扱い、筆者の主張に読者を巻き込む効果がある。
引用元 平成30年センター試験国語
さっさと行きますよ。
①はその通りです。
②はその通りです。
③もその通りです。その証拠に、注釈として、「新しい古典」を書いた人物が1935年生まれと書いてます。早くとも1960年以降の著作と考えられますから、古典というには新しいですね。
④は「私たち」を「筆者と読者との一体化」しているのではなく、「私たち」とは広い意味での人間のことを指しています。
したがって答えは④です。
(ii)この文章の構成に関する説明として最も適当なものを、次の①〜④のうちから一つ選べ。解答番号は11。
①この文章は、冒頭で具体例による問題提起を行い、次に抽象化によって主題を展開し、最後に該当例を挙げて統括を行っている。
②この文章は、個別の具体例を複数列挙して共通点を見出し、そこから一般化して抽出した結論をまとめ、主張として提示している。
③この文章は、導入部で具体例の報告を行い、展開部で筆者の主張と論拠を述べ、結論部で反対意見への反論と統括とを行っている。
④この文章は、個別の例を提示して具体的に述べることと、抽象度を高めてその例を捉え直すこととを繰り返して論点を広げている。
引用元 平成30年センター試験国語
①は「最後に該当例を挙げて統括を行って」いないので違います。
②は「具体例を複数列挙して共通点を見出し」ていないので違います。
③は「結論部で反対意見への反論と統括とを行って」いないので違います。
④は違う点がありません。
したがって答えは④です。
まとめ
5つの技法のうち、接続詞のところはほとんど使いませんでした。それどころか、傍線部の直前直後で答えを出してしまいました。
嘘教えやがって?いやいやいや、この問題が簡単すぎるから「解く技術」の超小手先テクニックだけで解けるだけです。本当に難しい問題はしっかりと接続詞を意識しながら、文章構造の分析をしないと解けません。
それに、普通はこんなに簡単に消去法で答えなんか出せません。
というわけで、今回は役に立ちませんでしたが絶対に5つの技法を使ってください。この5つの技法を使えば国語は大丈夫!自信を持ってください、小学生の諸君!
それから傍線部の周辺に答えのヒントがありがち、というのも覚えておいて損はないです。
また、選択肢問題は消去法によって解く、これも絶対にやってください。合っている選択肢を選ぼうとすると、どれも合っているような気がして迷いますから。それよりも、選択肢の間違い、言い過ぎ、飛躍をチクチクと探し出して、排除する方が楽ですよ。
いいですね、5つの技法を使う、選択肢問題は消去法によって解く!記述問題は、、、これも解き方がありますが解説に使える問題が今のところ見当たらないので、見つけ次第解説しますよ。
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