【中学受験】「ゆる受験」 偏差値がそこそこで受かる中学を受験しろとかいうやばい話

【中学受験】「ゆる受験」 偏差値がそこそこで受かる中学を受験しろとかいうやばい話

「ゆる受験」の学習スケジュール

さて、なんとかおぼえめでたく入塾を果たしたといたします。

個別指導も家庭教師も必死の思いで見つけてきたとしましょう。

 

「毎日3時間ずつ勉強して先行組に追いつくのだ!」

鼻息が荒いですね。

 

おっと、荒い鼻息は尊重いたしますが大事なことを忘れております。

小学生の一日の可処分時間って短いですよ。

毎日2〜3時間くらい大丈夫でしょ!なんて思わないでくださいよ。

 

小学生に毎日2〜3時間家庭で勉強をさせるのは困難を極めます

 

しかもです。

仮に3時間勉強するとしたら、それにかかる時間は4時間以上は見ておいた方が良いです。

3時間ぶっつづけで家で勉強できる小学生はそう多くはありません。休憩をはさんだり、途中でだらけたり、親御様からすると毎日がサバイバルダンスとなります。

 

具体的にいきましょう。

 

小学校のある平日はだいたい16時くらいに帰宅いたします。

帰ってくると1時間くらいはリラックスします。それくらいはいいでしょう。学校で疲れ切ってるんです。

やれやれと勉強を始めるのが17時くらい。

18時まで勉強したらご飯に風呂、リラックスする時間が入って勉強を再開するのが20時くらい。

そこから2時間勉強したら22時、じゃないんですよ。

22時30分、もしくは23時です。

だらけたり、リラックスしたり、テレビが気になったり、2時間勉強するのには30分〜1時間のスキマ時間が必要になります。

 

塾がある日はさらにハードです。

16時に家に帰ってきて、17時に塾に到着、20時まで勉強して帰ってくるのは20時30分。

ご飯と風呂で21時30分。

リラックスして勉強を始めるのが22時。

3時間勉強をするとしたら4時間は見ておいた方がいいので、就寝時間は26時。つまり夜中の2時

 

いや無理です、無理。

睡眠時間も無理だし、こんなに勉強させるのも無理です。

 

4年生、5年生の親御さんが子供に学習習慣をつけるために、どんだけ血を吐くような苦労をしていると思ってるんですか?

「ゆる受験」のモチベーション

受験にはモチベーションが必要です。

明確な目標がなければモチベーションは続きません。

つまるところ入りたい学校を子供が決めたほうがいいんです。

 

4年生、5年生から準備なさっているご家庭では学校の説明会やら体育祭やらにおもむいて無理やりモチベーションを引き出そうと努力しております。

 

『「ゆる受験」でいい学校に入れるのよ!』と親が勝手に理屈を押し付けたところで子供はやる気になりません。

 

で、先ほどからお話していました通り、「ゆる受験」のスケジュールは鬼です。上弦の参くらいじゃないスか。

週3の塾、週1〜2の個別指導もしくは家庭教師、寝る間も惜しんでの学習。

これに耐えられるだけのモチベーション、つまり子供本人なりの理由が必要です。

「ゆる受験」のコスト

週3の塾で月4〜5万、週1(2時間)の個別指導もしくは家庭教師だと4万〜。週2だと倍です。

まぁ、月10万以上はとんでいきます。

それに加えて模試、春期講習、夏期講習、冬期講習、正月特訓、年間で200万は超えます。

 

確かに4年生から塾に行かせるよりは安く済むかもしれませんね。

ただ、塾に行っていない4年生、5年生のうちは何かしら学習系の習い事をしている必要があります。

だって、6年生の初めまでに小学校範囲はすべて終えて、計算力や言葉に関する知識を身に着けている必要があるのですもの。

4年生、5年生の学習系の習い事を加味すると大してコストは変わらない可能性があります。

 

そもそも無茶なスケジュール、入試までに間に合うかどうかもわからないリスクを背負ってまで安く済ませようとするのは親の都合でしかないですよ。

 

普通はこういった事情を分かっているので小学4年生、遅くとも小学5年生時点では入塾させます。

事情が分からずに、みんながそうしているから4年生、5年生で入塾させるのかもしれませんね。

 

そりゃ正解です。

だって、小学6年生から入塾(できるかどうかも分からない)させて、苦労するのは目に見えてますもの。

「ゆる受験」にどんなメリットがあるのか?

入塾時点で苦労しまくり、塾に入ったら入ったで殺人的なスケジュールをこなし、その割には省けないコスト。

「ゆる受験」のどこにメリットがあるのでしょうか。

 

習い事をしながらやれる?スポーツも両立可能?

マジで何を言っているのか分かりません。

そんな時間どこにあるんですか。

 

さて。

小学4年生から入塾ってのは「やりすぎ」でも「過熱」でもありません。

小学4年生から中学受験勉強が本格化するんです。

早すぎる?

いえ、4年生、5年生の2年間で無理なく基礎が学べるようなカリキュラムになってるんですよ。

ゆるゆると学習習慣をつけつつ、毎週消化できる範囲の単元を消化していく方が無理がございません。

 

「ゆる受験」は簡単に塾にも入れない、個別指導も家庭教師もまっとうなところは満杯。殺人的なスケジュールで親も子供も疲弊。経済的なメリットもそこまで大きくない。

 

いったい誰にメリットがあるんでしょう?

 

あぁ、分かりましたよ!

お父さんが妙にハッスルして、presidentを買ってくれるからですよ!

presidentのメリットだったかぁ〜。これは盲点!気づきませんでしたよ、HAHAHA.

 

お父さんが「ゆる受験」とか言い始めたらお気をつけくださいね。

< 前へ 1 2

あわせて読みたい



最新のホカホカ記事

最新のホカホカ記事の一覧はこちらから


書いている人の紹介

星一徹のプロフィールはこちらから