【中学受験】楽しい理科第6回 一問一答と解説 生物編①植物「植物の分類」

【中学受験】楽しい理科第6回 一問一答と解説 生物編①植物「植物の分類」

今回が生物編、植物のラストです。

分類を覚えるコツは図解です。文章では覚えにくいし、覚えたとしてもしばらく経つとこんがらかってしまいます。

分類はまず図でイメージとして頭に入れる。で、頭から呼び出すときもイメージを取り出す。これが第一の鉄則になります。

 

イメージで頭に入れたら、次は理屈で補強します。覚えることが多くなるから大変そうですって?そんなことはありませんよ。

むしろ、一つの事柄を覚えるのには色々な切り口で覚える方がかえって頭から呼び出しやすいんです。

暗記のコツは関連性ですよ。第二の鉄則は理屈で概念を関連づける、です。

 

そして最後に例外を覚える、です。例えば、双子葉植物の花弁の枚数は原則として5枚です。が、そうではなく4枚の植物もいます。

アブラナ科です。で、アブラナ科の植物を全部覚えておくと、双子葉植物の花弁の枚数問題は解けます。

 

ちなみに単子葉植物の花弁は原則として3枚ですが、これも例外の植物があります。イネです。イネには花弁がありません。

 

このようにまずはで覚え、次に理屈で補強し、最後に例外を覚える。すると、分類は怖くありません。

さあやっていきましょう。

参考文献)

「新しい植物分類学 1」日本植物分類学会/監修 講談社

「新しい植物分類学 2」日本植物分類学会/監修 講談社

「漱石の白くない白百合」塚谷裕一 文藝春秋

「予習シリーズ理科」四谷大塚出版

一般財団法人 日本植物生理学会ウェブサイト

小石川植物園ウェブサイト

一問一答プリント

楽しい理科 生物①植物 植物の分類 問題

楽しい理科 生物①植物 植物の分類 解答

植物の分類図

オッケー!ガールズアンドボーイズ!

植物を分けていく。頭の中にレッツインプット。

植物の分類

これだ。

頭にイメージとして入れるんだ。この段階ではとりあえず頭に入れるのが肝心だ。理屈は後から説明するから覚えてくれ。

まずはジーッと眺める。イメージとして記憶する。その後、何度も繰り返し唱えたり、図を自分でノートに書いてみる。

 

よし、覚えたかい?

植物の分類はマスターしたようだね。でもそれじゃ、意味が分からない。意味が分からないとすぐに忘れてしまう。

オーケー、次は理屈だ。これで記憶を補強してくれ。

植物の分類を理屈で補強する

①種子植物と胞子植物

種子植物は種子で増えていく植物だ。

胞子植物は胞子で増えていく植物だ。

 

種子植物は一般的に花を持っている。だが種子植物の中にも花がない植物はある。マツなどの裸子植物だ。

マツの生殖器官を花だと言う人もいる。ただ、花ってのはなんだ?花の定義はなんだ?それが花弁(花びら)があることだとしたら、マツの生殖器官は花だとは言わない。

だから、種子で増えるか、胞子で増えるかという具合に覚えておいた方が間違いがない。

 

ところでジャガイモやサツマイモ、チューリップは種子で増えねーだろ、と思わなかったかい?

前者はイモで後者は球根だ、と。

 

目の付けどころがとてもいいね。実際はジャガイモもサツマイモもチューリップも花を咲かせるし、種子もつける。そして種子で増えることもある。

 

じゃあ、イモや球根で増えるのはなんなんだ?という話なんだけど、これは同一個体のコピーだ。つまり、有性生殖ではない。クローンとも言える。

種子植物ってのは有性生殖により種子で増える植物のことを言う。

 

有性生殖ってのは別の遺伝子を持った雌雄の個体が結合して、遺伝子の組み換えが起きるような増えかたを指している。イモや球根は同一個体のコピーなので生殖ではない。

つまり厳密に言うと、種子植物か、胞子植物かってのは生殖により種子、または胞子で増えるのかという分類であって、増える方法による分類ではないんだね。

だって、増える方法に注目して分類するとしたら、ジャガイモ、サツマイモ、チューリップはイモや球根でも増えることができるわけだから、種子植物とはまた別の分類にならなくちゃいけない。

 

いいかい、大切なことだからもう一度言おう。種子植物か胞子植物かってのは生殖により種子で増えるのか胞子で増えるのかという分類だ。

あと、胞子植物の中にも有性生殖をするのはいるから頭の片隅にでも入れておいて欲しい。胞子植物=無性生殖と覚えてしまうのは間違いだ。

②被子植物と裸子植物

胚珠が子房に包まれているかどうかが被子植物か裸子植物かの分かれ道だ。

 

胚珠が子房に包まれているのは被子植物。

包まれていないのは裸子植物。ちなみに裸子植物には子房も存在しない。だから胚珠を子房で包むことは不可能だ。

 

覚えたね?

 

他にもこんな風にイメージしておくといいかもしれない。

花弁がなくサゲサゲ⤵︎なのが裸子植物。花弁があってアゲアゲ⤴︎なのが被子植物。

とかね。

 

あと、裸子植物は全て木だ。何億年も前、地上に植物が誕生した時には裸子植物しかなかった。その中から進化して被子植物が誕生した。

最初の被子植物は木だった。アンボレラという植物だ。こいつは被子植物の祖先みたいなやつだ。東京大学の施設、小石川植物園のウェブサイトに写真が載っているから興味があったら見てくれ。

小石川植物園ウェブサイト

 

余談だが小石川植物園には安部公房の「デンドロカカリヤ」という小説で出てくる『デンドロカカリヤ・クレピディフォリヤ』という植物がある。興味があったら行ってみてはどうだろうか?大人400円、子供130円で入れる。

 

被子植物の多くは草なのだけども、中には木もある。ヤシとかクスノキとかブナとかだ。もちろんアンボレラもだ。裸子植物=木ではあるけれども、木=裸子植物ではない。

多分、ここまでの知識は中学受験では求められないけれども覚えておいて損はない。

③双子葉植物と単子葉植物

子葉が2枚あるか、1枚しかないかでまた分類できる。

 

そして、子葉が2枚ある植物の種子はほぼ無胚乳種子だ。

子葉が1枚しかない植物の種子は有胚乳種子だ。

 

子葉が2枚ある植物の種子はほとんど胚乳がないけれども、例外的に胚乳を持っている植物もいる。カキとオシロイバナだ。

受験対策としては双子葉植物のうち、胚乳を持っているのはカキとオシロイバナの2つと覚えておけばいい。これは暗記のテクニックのうちの一つ、例外を覚える、ってやつだ。ぜひ、覚えておいて欲しい。

 

さて、もうちょい知識を関連づけてみようか。

双子葉植物の葉は網状脈で、単子葉植物は平行脈だ。

双子葉植物の網状脈の葉

単子葉植物 平行脈の葉

サクラの葉っぱは見たことあるかい?そうだ、網状脈だね。だから、サクラは双子葉植物だ。種子に胚乳はない(双子葉植物で胚乳があるのはカキとオシロイバナなので)。

 

ササの葉っぱは見たことあるかい?平行脈だよね。だからササは単子葉植物だ。種子には胚乳がある。

 

あとは、師管と道管についても覚えているかな?覚えていなければ下のページの一問一答に載せている。不安なら見といて欲しい。

 

【中学受験】楽しい理科第4回 一問一答と解説 生物編①植物「根・くき・葉」

双子葉植物はくきに形成層があり、単子葉植物は形成層がない。

また、双子葉植物の根には主根と側根があり、単子葉植物の根はひげ根だ。

 

分類ってすごくない?だって、葉っぱ見るだけでくきの中まで分かっちゃうし、種子に胚乳があるかないか、そして根の形状までも分かるんだよ。

④合弁花と離弁花

合弁花は花弁同士がくっついて一体になっている。

離弁花は花弁同士がくっついていず、1枚1枚切り離すことができる。

 

さて、一番上に載せた植物の分類図を見て欲しいんだけど、合弁花と離弁花は双子葉植物から枝分かれしているよね。でも単子葉植物は枝分かれしていない。

合弁花と離弁化は双子葉植物を分類するのには役立つけれども、単子葉植物を分類するのには役立たないという大人の事情があって、双子葉植物から枝分かれしている。

話がややこしくなるのであえて説明はしない。

 

ただ覚えておいて欲しい。単子葉植物にも合弁花、離弁花、それぞれ存在している。

例外を覚える

①被子植物と裸子植物の例外

被子植物:原則として花弁がある

裸子植物:花弁がない

例外:イネ 被子植物のイネには花弁が存在しない

②双子葉植物の例外

花弁:原則として5枚

例外:4枚 アブラナ科(キャベツ、ダイコン、ナズナ、アブラナ)

 

葉脈:原則として網状脈

例外:ドクダミ、オオバコは平行脈

 

胚乳:原則としてない(無胚乳種子)

例外:カキ、オシロイバナは双子葉植物だが胚乳を持っている

③単子葉植物の例外

花弁:原則として3枚

例外:なし イネ

 

葉脈:原則として平行脈

例外:サトイモ、サルトリイバラは網状脈

他の分類

日照時間が長くなる時期に咲く花を長日植物(春〜夏)といい、日照時間が短くなる時期に咲く花を短日植物(夏〜秋)と言う。

また、雌しべと雄しべが1つの花の中にあるかどうかで分類すると、1つの花の中にあるのは両性花、1つの花に雌しべまたは雄しべしかない花を単性花と言う。

 

色々分類してみたけど、実はたくさん例外があって100%こうだ、とは言えないんだ。でも、基本を覚えておくのは大事だ。例外ばかり見ていると、訳が分からなくなる。

だから、まずは基本を覚える。基本を覚え終わったら例外を覚える。

 

例外まで覚えたら植物の問題では怖いもの無しだ。

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